6/13【全日本】地元・大阪で5度目の三冠挑戦 ゼウス初戴冠で「新たな全日本の時代を作っていく」、宮原V3戦は「魂と魂の戦い」
7・29大阪大会で三冠ヘビー級選手権試合が決まった第60代王者・宮原健斗、挑戦者・ゼウスが13日、神奈川・横浜市の全日本事務所で会見。5度目の至宝ベルト挑戦となるゼウスは地元・大阪で実現する大勝負へ向けて初戴冠を誓い、「自分がこの勝負に勝ち、運命を切り開き、新たなる全日本の時代を作っていきたい」との覚悟を口にした。
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前夜の6・12後楽園大会で第60代王者・宮原がディラン・ジェイムスを退け、2度目の防衛に成功。試合後に現れたゼウスが挑戦をアピールし、夏のビッグマッチでのタイトルマッチが正式決定した。
2018年の大目標を三冠ベルト初戴冠と掲げているゼウスは、1・2後楽園大会で第59代王者ジョー・ドーリングに挑んで以来、約7ヶ月ぶり5度目の挑戦となる。これといった実績がない中での挑戦表明だったが、ゼウスには「自分の地元の凄く大きな会場で試合が決定したと聞いた時、ここしかないなと、ここで三冠戦をやりたい」との強い思いがあった。本来なら4月のチャンピオン・カーニバルに優勝し、その勢いのまま三冠ベルト奪取も果たし、防衛戦を行うという青写真だったが実現できず。それでも悲願の初戴冠を成し遂げるべく、地元・大阪での挑戦を訴え、実現することになった。
宮原と三冠ベルトをかけて戦うのは、宮原が初戴冠を果たした2016年2・12後楽園以来、2年5ヶ月ぶり。「あの決定戦に勝ち、宮原選手が新生・全日本プロレスの立役者となり盛り上げてくれた。よく言えば全日本プロレスの運命は変わった」と最高王者に一目を置いたゼウスは、「地元・大阪ってなると、大阪で応援して下さる方々もいるんで、大いに自分の力にもなって、当日戦えるんじゃないか」と地の利を強調。「次は自分がこの勝負に勝ち、運命を切り開き、新たなる全日本の時代を作っていきたい。それぐらいの気持ちでこの三冠戦に臨みます」との覚悟を口にした。
迎え撃つ宮原は3度目の防衛戦。アウェイの状況も予想されるところだが、最高王者は「俺は日本がホーム。どこにいっても宮原健斗はベストを尽くしてるし、でも大阪という相手のホームでも俺には関係ない」と問題視せず。一方で「気持ちというか魂というか、心の奥底でリングに立ってる選手」とゼウスを評し、「一番怖いのは気持ち。気持ちが乗ってる選手は怖いですよ。わかりやすい言い方で言えば魂と魂の戦いになりそうな予感がします」と警戒。その前に7・1札幌大会でジェイク・リーとのノンタイトル戦も控え、「早く来いよって言ったんですけど、目の前、すぐ下にいますよ、ぶっちゃけ。その札幌をクリアしないと7月29日には今の気持ちで向かうことができない」と夏のシングル2連戦必勝を誓っていた。
☆7/29(日)エディオンアリーナ大阪・第1競技場『2018 SUMMER ACTION SERIES』16:00開始
▼三冠ヘビー級選手権試合
[挑戦者]
ゼウス
(1/60)
宮原健斗
[第60代王者]
※宮原3度目の防衛戦
【会見の模様】
▼ゼウス「地元・大阪で宮原健斗と三冠戦ができるということで、かなり興奮しております。全日本プロレス所属の二人で視聴者に最高の試合、最高の祭りを提供できたらと思っております。そして必ず自分が勝ちます」
▼宮原「昨日、東京は後楽園ホールでディラン・ジェイムス選手からの挑戦を退けて、チャンピオンとしてはディラン・ジェイムスのパワーを120%引き出して勝つことができたので、宮原健斗に120点を与えたいと思います。そして休む間もなくゼウス選手がリング上に現れた。忘れもしませんよ。この三冠ベルトの決定戦をやって新たな宮原健斗が始まった、その相手がゼウス選手だった。おそらくあの時の気持ちは俺とゼウス選手にしかわからないし、それが数年経って大阪で、実現しそうでできなかったゼウス選手との三冠戦が決定して、プロレス界の夏を宮原健斗とゼウスで制しようかなと思います。ただ、勝負ですから、俺が勝って全日本プロレスをさらに高みにもっていくというプロレスの神様との約束を果たすべくベルトは防衛します」
――5回目の挑戦になるが今回表明した動機は?
▼ゼウス「実は5回目になるんですけど、自分が全日本プロレスに上がり始めて5年目、所属になって丸3年が経とうとしています。今年は必ず三冠王者になりたい、ひとつ大きな結果を出したいと思って、ずっとやってまいりました。そこで7月29日、大阪府立体育会館第1競技場という自分の地元の凄く大きな会場で試合が決定したと聞いた時、ここしかないなと、ここで三冠戦をやりたいなと。本当はチャンピオン・カーニバルで優勝して防衛戦をできたら、とも考えていたのですが、結果が伴わなかったので。強引ながら唐突ではありますが、挑戦させていただきました」
――宮原選手との決定戦が三冠初挑戦だったが、王者が宮原選手というのは特別なこと?
▼ゼウス「もちろんですね。あの決定戦に勝ち、宮原選手が新生・全日本プロレスの立役者となり盛り上げてくれた。よく言えば宮原健斗選手、全日本プロレスの運命は変わったと思います。次は自分がこの勝負に必ず勝ち、運命を切り開き、新たなる全日本の時代を作っていきたい。それぐらいの気持ちでこの三冠戦に臨みます」
――久しぶりに所属同士の三冠戦になるが?
▼宮原「俺の中では所属同士とか、そういうのはないんですよ。何でかっていうと全日本プロレスは日本のプロレス界のトップですから。日本にいるプロレスラーがトップの団体で勝負したいのは当たり前で、所属であろうが、所属じゃなかろうが、そういう選手が集まってるのが全日本プロレスだと思ってるんで。そういう所属という意識はない。ただ、意地はあるんじゃないですかね、所属という」
――初戴冠した時の相手とあって、ゼウス選手は特別な存在?
▼宮原「でも、いつベルトに挑戦してもおかしくない選手ですし、大阪っていうホームでもあるんでしょうし。でも俺は日本がホーム。どこにいっても宮原健斗はベストを尽くしてるし。でも大阪という相手のホームでも俺には関係ないですね。ただ、大阪府立第1、俺が入場したら非常に映える会場でしょうからね。楽しみですよ」
――ゼウス選手の印象というのは?
▼宮原「凄くいっぱいいそうでいない、気持ちというか魂というか、そういう心の奥底でリングに立ってる選手だと思いますね。そういうのってプロとして一番大切なことだし、必要なこと。そういうのを持ってる数少ない選手だと思いますね。心の底の気持ちがリング上に反映される選手だという印象がありますね」
――やはりゼウス選手は怪力が一番の強みだが、ジェイムスの怪力をしのいで勝利したことで、パワーファイターへの自信もついたのでは?
▼宮原「俺はずっとこのプロレス界で生きてきて、そういう選手とやってるし、ゼウス選手は怪力だけじゃないし、一番怖いのは気持ちですよ。気持ちが乗ってる選手っていうのは怖いですよ。わかりやすい言い方で言えば魂と魂の戦いになりそうな予感がしてます。プロのレスラーのプライドを持った選手だし、それは俺もプライド持ってる。何か高貴な戦いになると思います。日本全国の皆さん、本当に期待して下さい」
――ゼウス選手だけでなく、ジェイクもシングルをアピールしてきているが現状については?
▼宮原「ね、本当にこれね、僕が全日本プロレスのリングに立ってあぐらをかいた時間はないんで。今の全日本の選手はトップクラスの選手ばかりなんで、油断ができるタイミングないですよ。誰が来てもおかしくない。しかも7月1日、札幌でジェイク選手とのシングルマッチも決定してるんですよ。5月24日、ジェイク・リー選手に早く俺のとこに来いよって言ったんですけど、目の前、すぐ下にいますよ、ぶっちゃけ。その札幌をクリアしないとね、7月29日には今の気持ちで向かうことができないんで。俺の夏のテーマは決まったかなと思ってますけど」
――地元・大阪ということで力になる?
▼ゼウス「そうですね。地元・大阪ってなると、大阪で応援して下さる方々もいるんで、大いに自分の力にもなって、当日戦えるんじゃないかなと思っております」