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5/13【全日本】宮原「俺が作り出すエネルギー、熱に勝てるわけがない」、安齊「邪魔なオールド世代を力ずくで倒す」 三冠戦会見

 5・29後楽園大会の三冠ヘビー級選手権試合へ向けた会見が13日、東京・湯島の全日本事務所で行われ、王者・安齊勇馬、挑戦者・宮原健斗が出席。1年3ヵ月ぶり7度目の戴冠に臨む宮原が「やはり宮原健斗が作り出すエネルギーや熱っていうのは半端じゃない。俺の熱狂に勝てるわけない」と断言すれば、初防衛戦となる安齊は「邪魔なオールド世代がいるんだったら力ずくで倒す」とエース突破を誓った。

 5・12横浜BUNTAI大会でチャンピオン・カーニバル最終戦を迎え、斉藤ジュンを破った宮原が5年ぶり2度目の優勝を飾った。試合後、5・29後楽園大会での三冠挑戦を表明。この日、正式決定を見た。

 宮原の三冠挑戦は昨年大みそかの代々木大会以来5ヵ月ぶり。勝てば2023年2月に第68代王者から陥落以来1年3ヵ月ぶり7度目の戴冠となる。2016年の初戴冠から至宝ベルトを何度も巻いてきた最高男だが、「その期間っていうのは僕の中でないんですよ。こんだけベルトを巻いてない期間というのは」というように1年以上も無縁なのは初めて。「そういう意味ではファンが僕にベルトを巻くことを非常に待ち望んでいる。このチャンピオン・カーニバル覇者・宮原健斗の三冠ベルト姿を心待ちにしているプロレスファンが日本全国にいる」と待望論を実感している。

 当然その期待に応えるつもりだが、宮原はカーニバルを制した5・12横浜BUNTAI大会で「やはり宮原健斗が作り出すエネルギーや熱っていうのは半端じゃないな」と自信を深めることができた。「じゃあその空間を安齊勇馬が作れるのかと。それはチャンピオンの宿命だからね」と投げかけた最高男は「だから俺は早いと言っている。だって俺の熱狂に勝てるわけないんだから」と断言。「この業界にありがちな下の世代に譲るみたいな、そういう生ぬるいことはしたくないので。実力、熱量でもぎ取れ」と言い放ったうえで、「まあ無理でしょうね、今は」と付け加えた。

 対する安齊は3・30大田区大会での三冠最年少戴冠以来、初めて迎える防衛戦。いきなりエースを迎え撃つことになり、「今からワクワクしていますね。そして、その先のチャンピオンロードのことは今、一切考えてないですね。僕は自分の持てる全力を5月29日にぶつけるだけですね」と最高男超えに全神経を集中している。

 宮原から「この三冠ベルトを巻くのはまだお前には早いんじゃないか? そして何より、このベルトが重荷になってるんじゃないかな? まあ5月29日で楽になるから安心しなさい」と通告されたが、最年少王者は「確かにこのベルトを巻いてからいろんな意見を受け、かかるプレッシャーも期待も、いろんなものが押し寄せています。だけど、やっぱりプレッシャーなんてかかればかかるほど、期待なんてかかればかかるほど面白いもんですよ」と全く動じない。「宮原選手が世界一ベルトが似合う男だったら、俺が5・29宮原選手に勝って、宮原選手に代わって世界一ベルトが似合う男になろうと思います」と予告した。

 宮原とは昨年9・8代々木大会以来、約9ヵ月ぶり2度目の一騎打ち。「あの9月から一番濃い時間を過ごした自信があるので、僕の中でのメンタルというか、実力よりも中身が一番変わった」と前回との違いを強調した安齊は確かにここまで多くの修羅場を経験してきた。それが自信につながっているのは言うまでもなく、「邪魔なオールド世代がいるんだったら力ずくで倒して、僕を見せつけます」と言い切ってみせた。

 最年少王者に春の祭典覇者が挑む全日本頂上決戦は時代をかけた天下分け目の大一番となる。

【会見の模様】

▼宮原「チャンピオン・カーニバル2024を制した男・宮原健斗です。改めまして日本全国でチャンピオン・カーニバルを応援してくれたファンの皆様、一緒にこの全日本プロレス、チャンピオン・カーニバルを盛り上げてくださり、ありがとうございます。そして5・29三冠戦が決定し、チャンピオン・カーニバル覇者と最年少三冠王者ですか。昨日、僕が優勝して、この安齊勇馬をリング上に呼び出し、チャンピオンとしての条件を3つ言いました。プロレスラーらしい体格であること、ルックスがいいこと、そしてチャンピオンベルトが似合うこと。これがチャンピオンの条件だと。ただし、俺から見て、この安齊勇馬はどうやら三冠チャンピオンとして、三冠ベルトはまだ似合ってないね。それはなぜか? この全日本プロレスには世界で一番チャンピオンベルトが似合う男がもういちゃってるからだ。チャンピオン・カーニバルを通して、プロレスファンもマスコミの皆さんもわかったと思います。やはり宮原健斗は格が違うと。この三冠ベルトを巻くのはまだお前には早いんじゃないか? そして何より、このベルトが重荷になってるんじゃないかな? まあ5月29日で楽になるから安心しなさい。そして、何より大事なのはここからだ。このチャンピオン・カーニバル覇者・宮原健斗の三冠ベルト姿を心待ちにしているプロレスファンが日本全国にいるから。そして、この三冠ベルトを巻いて俺にはやりたいことがあるからね。5月29日、必ず後楽園ホールにプロレスファンは集まるんだ」

▼安齊「全日本プロレスの安齊勇馬です。昨日のチャンピオン・カーニバル優勝決定戦を間近で見ていて、プロレスファンとして宮原健斗やっぱり凄いなって改めて思いましたね。僕は宮原選手のことを尊敬はしていますが、目標にしているとか、憧れているとかは一切ありません。目標や憧れだったら、その人を超えることはできないので。僕は宮原選手を超えたい、勝ちたいと思ってます。そして昨日リング上で言われたチャンピオンに必要な条件。プロレスラーらしい体形、ルックスがいい。これは圧勝ですね。そしてベルトが似合うかどうか。宮原選手が世界一ベルトが似合う男だったら、俺が5・29宮原選手に勝って、宮原選手に代わって世界一ベルトが似合う男になろうと思います。この三冠ベルトが自分の重荷になっている? 確かにこのベルトを巻いてからいろんな意見を受け、かかるプレッシャーも期待も、いろんなものが押し寄せています。だけど、やっぱりプレッシャーなんてかかればかかるほど、期待なんてかかればかかるほど面白いもんですよね。俺はまだまだこのベルト手放したくないので、5・29必ず俺が勝ちます。そしてまだまだ僕がチャンピオンベルトを巻いている姿を見たい僕のファンもたくさんいると思うので、僕はその人たちに僕のチャンピオンロードを見せていきます」

――昨日の優勝で全日本の頂点は俺でなければならないと思った?

▼宮原「それはもう言葉じゃなくて、昨日会場にいた人たち、生配信を見ていた人たちにはわかるでしょう。やはり宮原健斗が作り出すエネルギーや熱っていうのは半端じゃないなと。あの空間を味わって、じゃあその空間を安齊勇馬が作れるのかと。それはチャンピオンの宿命だからね。だから俺は早いと言っている。だって俺の熱狂に勝てるわけないんだから」

――安齊選手とは昨年9月の代々木大会以来となるが、前回と変わったと感じる点は?

▼宮原「僕はこの新時代には今までのプロレス界の常識は通用しないと思ってますから。それは安齊勇馬しかり間違いないでしょう。それはプロレスファンも長らくプロレスを見てれば分かることだと思いますし。安齊勇馬にプロレス界の未来を託している人たちも多いでしょう。ただね、宮原健斗がいますからね、目の前に。成長してるのは当たり前でしょう。そんなもん俺だって成長してますから。お互いに比べ物にならないんじゃないですかね」

――優勝戦に続き、対新時代の図式になるがモチベーションになる?

▼宮原「間違いないですよね。この新時代の活躍っていうのは無視できないし。ただ、この業界にありがちな下の世代に譲るみたいな、そういう生ぬるいことはしたくないので。実力、熱量でもぎ取れと。まあ無理でしょうね、今は」

――格の違いを強調する発言を受けて

▼安齊「昨日から言われているお前の未来は来ない。ずっと引っかかっていて。今、三冠ヘビー級ベルトを持っているのはこの俺です。それでも未来が来ないっていう言い方が嫌で、まるで待ってるみたいな感じなので。邪魔なオールド世代がいるんだったら力ずくで倒して、僕を見せつけます」

――初防衛戦の相手が宮原選手というのは?

▼安齊「初防衛戦があの宮原健斗。今からワクワクしていますね。そして、その先のチャンピオンロードのことは今、一切考えてないですね。僕は自分の持てる全力を5月29日にぶつけるだけですね」

――前回とは違う意識があると思うが、自信をもって変わったと言える点は?

▼安齊「あの9月から一番濃い時間を過ごした自信があるので、僕の中でのメンタルというか、実力よりも中身が一番変わったと思いますね」

――安齊選手から「オールド世代」と言われたが?

▼宮原「俺も聞きたいんだけどさ。俺はオールドなの? 果たして。それを俺は考えたんだよね。なぜこっちにくくられてるのか。そこで一つの答えが出たんですよ。俺ってまだ35歳だよね。全然オールドじゃないよね? なぜオールド世代に入れられるかわかりますか? 俺がここ数年、凄すぎる試合をして、世間に凄すぎる存在だというのが伝わりすぎていて、このベルト姿を皆様が認識しすぎていてオールド世代になってると思ってるんだよね。俺、別にオールドじゃねえし、まだまだこのベルトを巻いてやりたいこといっぱいあるしね。そこらへんのプロレスラーのオールド世代と一緒にすんじゃねえと。俺まだ35歳だから」

――宮原選手自身が成長した部分というのは?

▼宮原「僕が成長したこともありますけど、何よりここ1年ちょっとですかね。ベルトを巻いてないので、そういう意味ではファンが僕にベルトを巻くことを非常に待ち望んでいる。それを日本全国からも直接声をかけてもらったり、SNS上でもよく見かけましたし、その期間っていうのは僕の中でないんですよ。こんだけベルトを巻いてない期間というのは。当たり前だった光景が当たり前じゃなくなったときに、やはり人間っていうのは欲するんですよね。そんな状況ですよ、今は。初めての体験なんで。僕もプロレスファンも宮原健斗ファンもこれは初体験ですから。29日はそのたまった熱量が全て宮原健斗自身からもファンからも吐き出されるんじゃないかなと。それぐらい僕もプロレスファンも宮原健斗ファンも成長してます」

――宮原選手が「俺はオールドじゃない」と発言したことについては?

▼安齊「僕が宮原選手が持つ最年少三冠記録を破った時とか、今もそうですね。オールドかどうかを気にしているっていうところがオールドなのかなと僕は思っちゃいますね」

――宮原選手に勝つことによって正真正銘のチャンピオンと思わせるチャンスだが?

▼安齊「今回の宮原選手に限ったことじゃなくて、僕は3月30日、大田区でベルトを手にしてから、すべての試合に対して自分の持てる力以上に戦ってきたつもりなので。これがきっかけっていわけでもないですし、特にそこを気にしてなかったですね。今、僕が持てる力でこの三冠を必ず守り抜くというだけですね」

――ベルトを巻いてやりたいこととは?

▼宮原「やはり昨日、発表されましたけど、チャリティの大会を石川県でやると。ああいうことも今、全日本プロレスが動き出している、いろいろそういう仕掛けをしている中で、やはりチャンピオンは俺じゃないとダメだと思ってるんですよ。それは対世間という部分でも、俺が発する言葉の熱量だったり。そういう部分ではチャンピオンとして俺が6月のチャリティ大会を締めたいと思ってますし、プロレスというものが世間に対して何を訴えてるのかをチャンピオンとして表現したいっていうのが一番ありますよね」

――選手会長としてチャリティ大会で何を届けたい?

▼宮原「プロレスってもともとは大衆娯楽というか、元気になるものだと思いますから。見ている人が日常の仕事を忘れたり、日常の嫌なことを忘れたりする。そういう空間がプロレスにはありますから。それを僕は昨日のチャンピオン・カーニバルでも会場で熱狂を生むことができた自信がありますし。全日本プロレスはプロレス界の最高峰だと思ってるので、そういった一流選手たちがそういう場所に行ってそういうものを届けるということが大事かなと思いますね」

――今日はジャンボ鶴田さんの命日だが、大学、全日本の先輩への思いは?

▼安齊「過去のプロレスラーで誰が一番強かったかという話をしたとして、必ずジャンボ鶴田さんって名前が挙がってくると思うんですよ。僕は今現在の全日本プロレスでも戦いたいですし、未来の人とも戦いたいですし、そして過去の人とも戦いたいと思ってるので。ジャンボ鶴田さんは大学の先輩として尊敬もしてますし、なおかつ僕もあのように、そして超えていきたいなという思いですね」

▼宮原「いろいろ言いましたが、5月29日は叩き潰します」

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