12/10【全日本】暴走大巨人宣言、4ヵ月ぶり奪回で「面白いことをやりたい」、ゼウス&崔「最強タッグ優勝戦よりも後楽園を爆発させる」 世界タッグ戦会見
1・2後楽園大会で世界タッグ選手権試合が決まった王者組・ゼウス&崔領二、挑戦者組・諏訪魔&石川修司が10日、神奈川・横浜市の全日本事務所で会見。2年ぶりに最強タッグを制し、タッグベルト奪回を宣言した暴走大巨人は「いろんなことを、面白いことをやりたい」とその先を見据え、ゼウス&崔は「最強タッグ優勝戦よりももっと後楽園を爆発させる」と誓った。
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約1ヵ月間のロングランとなった『2019世界最強タッグ決定リーグ戦』は前夜の12・9後楽園大会で終了。優勝決定戦でジェイク・リー&野村直矢を破った暴走大巨人が2017年以来2年ぶりV2を飾った。試合後、1・2後楽園大会での世界タッグ挑戦を意思表示。王者組も優勝チーム迎撃を宣言していたことから、タイトルマッチが決まった。
両チームは12・7北本大会での最強タッグ公式戦以来の再戦で、この時はゼウス&崔が勝利。9・3後楽園大会でゼウス&崔にベルトを奪われている暴走大巨人にとっては雪辱戦であり、2020年の幕開けと同時に4ヵ月ぶりの返り咲きを狙う。
今回の最強タッグ制覇は暴走大巨人に大きな自信と手応えをもたらした。諏訪魔が「最強タッグのシリーズを通して石川選手の強さというかね、俺が散らかす部分を片づけてまとめてくれる。そういう部分も印象に残ったし。自分自身も暴走というかね、何か暴れに磨きが勝ってきたぞオイッ!っていう感じ」と言うように、ただでさえ無類の強さを誇る二人の安定感は増すばかりだ。
世界タッグを奪回すれば、タッグの頂点に君臨することになる。石川が「諏訪魔さんってスキャンダラスな男なんで、その手綱を持てる範囲で引き伸ばして、いろんなところに噛みついてもらって面白いことがしたい」と言い切ったように、二人はすでにその先も見据えている。「戦うのに申し分ない相手なんでね。もう暴れまくってめちゃめちゃやって、そのうえでこのベルト獲れたらいいなって思いますよ」と燃える諏訪魔は、「石川選手の期待に応えられるというか、想像を超えるようなことを、こう言われちゃったからにはやりてぇななんて思ってます」と誓った。
一方、王者組・ゼウス&崔にとっても負けられない理由がある。王者として臨んだ最強タッグで二人は勝ち点9で全10チーム中5位という不本意な成績に終わった。名誉回復を図るには、最強タッグ覇者を破って防衛するのが手っ取り早い。現在のタッグ戦線を「紙一重」と表現した崔だが、「モチベーションだったりとか、コンディションだったりとか、メンタルだったりとか。そういうのが今、一番強いのが暴走大巨人」と挑戦者組を手放しで絶賛。だからこそ、「最高のメンバーと戦えて、最高の人間と組めるっていうね。もう楽しみで仕方がない」と武者震いしている。ゼウスも暴走大巨人が最強タッグに優勝した姿を目の当たりにし、「1月2日、この相手とやれるんかと思ったらね。今日、大阪帰ってさっそく準備始めて、年末年始、気も引き締まりますよ」と着火。「昨日のメインをみて、本当に同じ後楽園の舞台で、1月2日のメインイベントで、あの試合よりももっと後楽園爆発させて、自分らがこのベルトまたこの腰に巻いてやろう」とキッパリ。優勝戦を上回る激闘でタッグの頂点を守り抜く構えをみせた。
【会見の模様】
――最強タッグ優勝を振り返って
▼石川「本当に長い、北海道から鹿児島まで長いリーグ戦で、細かいケガはありましたけど、ケガなく完走できたことが優勝までいけた理由かなと思いますね。途中で関本選手のパートナーのボディガー選手がケガして、これがなかったらまた流れも変わったかもしれないし。そういう運も含めて僕たち暴走大巨人は持っていたかなと思いますね。で、最後の野村&ジェイク戦は試合後に言いましたけど、もう強くなったとか、そういう次元じゃなくて、本当に僕は意地だけで彼らを上回ったんで、もう一回このトロフィーを二人で獲りたいという思いだけで、意地で獲ることができたんで、こうやってパートナーでいてくれた諏訪魔選手に本当に感謝してますし、この二人でこのトロフィーを掲げられて本当に最高の一日でした」
▼諏訪魔「昨日は1試合目、TAJIRI&KAIの曲者さっていうかね。いつもああいうところで落とし穴にはまってるような印象があったんだけど、そこは克服できてよかったなと。最後、石川選手がバッチシ決めてくれた。いい意味での役割分担ができた。このタッグとしての完成度というか、そういうところには満足して、結果も優勝という形に終わってよかったと思います。また、最強タッグのシリーズを通して石川選手の強さというかね、俺が散らかす部分を片づけてまとめてくれる。そういう部分も印象に残ったし。自分自身も暴走というかね、何か暴れに磨きが勝ってきたぞオイッ!っていう感じですよ。何かあればすぐ、いい雰囲気で出れる。いつでもいけるよ瞬間的に。あぁ!って。だから頭が痛い最近。頭の脳の神経が痛いよ。ブチ切れると痛くなってくるんだ。目ひんむくと痛いんだよ」
▼石川「リング上だけでお願いします」
▼諏訪魔「やんないよ。大丈夫。とにかく暴れたいというかね。大声出して縦揺れしてるのが一番いいなって感じなんでね。今、石川選手が押さえてくれてよかったですわ」
――世界タッグ戦へ向けて
▼石川「やっぱりタッグのベルトをもう一回、暴走大巨人で巻きたいという思いもありますし、昨日、宮原、ジェイク、野村、青柳、若い世代がきてますけど、止めたのは自分たちだし。ゼ゛ウス選手、崔選手もどっちかというとその上の世代なんですけど、まだまだという気持ちがあると思うんで、その気持ちをお互いぶつけ合えば、まだまだ若い奴らに、ポジションという言い方は違うかもしれないですけど、全日本を引っ張ってるのは俺たちだって気持ちがあると思うんで。ゼウス選手も崔選手も。その思いをお互いぶつけ合えば1月2日、正月一発目から凄い戦いがみせられるんじゃないかなと思うんで。それをみせたうえでこのベルトを巻いて、もう一回もっと発言して、2020年はスキャンダラスな金メダルを我々、暴走大巨人が獲りにいきたいなと思ってます」
▼諏訪魔「今、石川選手がスキャンダラスなんて言うから…」
▼石川「暴れたらダメですよ」
▼諏訪魔「戦うのに申し分ない相手なんでね。もう暴れまくってめちゃめちゃやって、そのうえでこのベルト獲れたらいいなって思いますよ。ただ簡単にいく相手じゃないんでね。前回いかれてるんでね。そこはちょっと気を引き締めていかないといけないなと思ってますわ」
▼崔「昨日、試合みさせてもらいましたメインで。挑戦してくるのに文句ない二人だと思うんで。リーグ戦の中で僕ら勝ってるのは、このタイトルマッチには関係ないかなと。また怖い暴走大巨人が出てくるんじゃないかなと思ってるのと、やっぱり年齢っていうのはホントに数字でしかないんで、今誰がどんなポジションで一番強いかというのは僕は年齢じゃないと思っていて、モチベーションだったりとか、コンディションだったりとか、メンタルだったりとか。そういうのが今、一番強いのが暴走大巨人で、彼らと正月に戦えるのは、ゼウスと組ませてもらってることもそうだし、今、僕の中で本当に最高の精神状態でプロレスを続けられているモチベーションの最大の理由でもあります。最高のメンバーと戦えて、最高の人間と組めるっていうね。もう楽しみで仕方がないというかね。ただ、試合でも見せて、納得させて、強いチャンピオンというのを印象づける意味では勝ち負けだけじゃない部分ももちろんあると思うんで、しっかりといいものをみせたいと思います」
▼ゼウス「もう昨日はメインイベント、ホントに興奮させてもらったなと思って。あんなメイン見せられたらね、こっちも火ついてしまって。1月2日、この相手とやれるんかと思ったらね。今日、大阪帰ってさっそく準備始めて、年末年始、気も引き締まりますよ。1月2日、後楽園の舞台でメインイベント。しょっぱなのメインじゃないですか全日本の。最高の祭りにします。まだ1回しか防衛してないんでね。まだベルト渡せないですよ。この意地にかけて戦います」
――最強タッグ優勝を通じてタッグチームとしての完成度が増した手応えをつかめたのでは?
▼石川「もともと開幕戦から今回用に連係技も用意して、結構、最初の方勢いよかったんですけど、後半ちょっと連敗して失速するかなと思ったけど、持ちこたえることができたのは、やっぱりこのパートナーとの絆だと思うんで。そういう意味では長く組んできたっていうのがよく働いたのかなというのがありますね。ここ一番って時に信頼できる強さを持ってるのが強かったなと思います」
▼諏訪魔「完成度は間違いないと思います。暴れ出したら止まらないんで。いい? 今言って。暴れていい? 言っちゃっていい?」
▼石川「ダメですよ」
▼諏訪魔「っていうふうにバランスもとれてるし、完成ケイじゃないですか」
――そう考えると諏訪魔選手の暴走を止められるのは石川選手しかいない、パートナーは石川選手しかいないと?
▼諏訪魔「そうだね。嫁さんみたいになってきたな」
▼石川「(笑)」
――王者組は暴走大巨人にタイトルマッチ、最強タッグ公式戦と2連勝中で、自信につながるのでは?
▼崔「そうなんですけど、正直いろんな選手の実力を肌で感じて思うのがですね、僕らのチームも暴走大巨人もジェイク&野村も、ほとんどのチームが紙一重だと僕は思っていて、正直もう差はないんですよ。その知名度的なもので支持されてるどうこうというのはもしかしたら、その差はあるかもしれない。それは僕にはわからないですけど、今回のボディガーさんのケガじゃないですけど、プロレスってホントに一つの動きで大ケガしたり、逆に一つの勝利でトップスターに駆け上がったりとか、何が起こってもおかしくないっていう競技だと思ってるんですよ。なので、全く差がないというか、明日やったらどっちが勝つかわからない。それぐらいのものだと思ってるんで、苦手意識もないし、凄く得意にしてるっていう気持ちもないし。試合する前というのはどんな試合でもいつも怖いと思ってるんで、そんな緊張感との戦いって感じですかね」
▼ゼウス「自分の中ではね、2回勝ってるから自信にはつながるとは言いたいんですけど、昨日のメインイベントをみた時に、ちょっとこれは来てるなと思ったんでね。ここは正直、自分の焦りが出たのはあります。逆にいい焦りですね。年始に向けて、まだまだ自分は今月あと5試合あるんですけど、試合まであと3週間ですか。3週間、気を引き締めて練習に励めるなと。より気合が入りますよ。だから2勝したからっておごりは一切ないですね。昨日のメインをみて、本当に同じ後楽園の舞台で、1月2日のメインイベントで、あの試合よりももっと後楽園爆発させて、自分らがこのベルトまたこの腰に巻いてやろう。ただ、それだけですよ、イメージしてるのは」
――2連敗中ということでゼウス&崔組に対して苦手意識はある?
▼石川「苦手意識はないような気がする。実際、勝ててないんで、どこか押し切れてない。だいたい僕らって勢いでいくチームなんですけど、その勢いをうまくそがれてるのか、スキがどっか出てるのかわからないけど、勝ててないですね。ただ、今回はこのトロフィーを持っていくんで、またちょっと集中して、さっきゼウス選手も言ってましたけど、1月2日、全日本の2020年の最初の試合なんで、2020年1月2日がタッグのベストバウトだったって言われるような試合を見せて、2020年をスタートからMAXで突っ走れればなと思ってます」
▼諏訪魔「2連敗してるからね。苦手意識といわれちゃしょうがないよね。そうなのかもしれないよね、ひょっとしたら。それをどう克服するかっていうのが大事な話なんだけど、昨日のジェイクの蹴りで俺自身、アバラも痛めてるし、明日あさってやったら危ねぇなと思うんだけど、1月2日まで時間があるんで、回復させて、苦手意識というかそういうものを、周りがそう見てるなら払しょくしたいですね」
――世界タッグを奪回すればタッグの頂点に立つことになるが、2020年も全日本のタッグは暴走大巨人だと証明していく?
▼石川「タッグだけじゃなくて、諏訪魔さんってスキャンダラスな男なんで、その手綱を持てる範囲で引き伸ばして、いろんなところに噛みついてもらって面白いことがしたいですね。そのためにはベルトがあった方が発言権も増すし、いいと思うんで。またそれによってこのベルトも輝くと思うんでね。なので獲って、諏訪魔さんにはスキャンダラスな金メダルをというのはもう一回言っておきたいですね」
▼諏訪魔「何やるの? いいの? いろんなことやり出して。夢かなえてくれるの?]
▼石川「頑張ります」
▼諏訪魔「どうしようかね、来年。一発目ベルト獲って、このトロフィーもあれば、全日本内で若手を叩きのめすっていうのも一つなんだけどね。そのほかにもいろんなことを、面白いことをやりたいというのがあるんだよね。本当にあるの、これは。それ今言ったら面白くねぇし、その時のお楽しみってことで今は伏せておきたい。石川選手の期待に応えられるというか、想像を超えるようなことを、こう言われちゃったからにはやりてぇななんて思ってます。変な事故とか起こさないように気をつけます」