【全日本】吉岡V1戦へ「今の全日本ジュニアを肌で感じたい」、田村「真正面からいくしかない」 世界ジュニア戦会見 2025/5/19
フォトギャラリー
6・1仙台大会の世界ジュニアヘビー級選手権試合「吉岡世起vs田村男児」へ向けた会見が19日、東京・湯島の全日本事務所で行われた。 5・18大田区大会で吉岡がMUSASHIとの“むーちゃんせーちゃん対決"を制し、世界ジュニア王座初戴冠。かつて練習生として全日本に在籍し、デビュー前に退団してから12年。紆余曲折を経て全日ジュニアの頂点に立った。「絶対負けたくないって気持ちはお互いにあって、お互いがそれをどんどん高め合ってというか、本当に意地ですね。体力も気力も限界を超えたところにいけたのは相手がむーちゃんだったから」と振り返った吉岡は「誰よりも体を張って最前線で戦うようなチャンピオンでいたい」と所信表明した。 大田区大会の試合後、田村が挑戦を表明し、6・1仙台大会での初防衛戦が決まった。「誰よりもまっすぐな気持ちを持った選手」と田村を評した吉岡は「今の全日本プロレスに上がり始めて1年ぐらい経ちますけど、あらためてチャンピオンとして、シングルで田村男児筆頭に今の全日本ジュニアを肌で感じたい」と希望。「野球で言えば剛速球を投げるような選手だと思ってるので、僕はそれを正面から受け止めたい」とする一方で、「それをうまくかわす変化球の大事さっていうのも教えたい」とベテランらしい言葉も口にした。 対する田村は勝利すれば昨年3月に第67代王者から陥落以来、1年3ヵ月ぶり2度目の戴冠。吉岡とMUSASHIのタイトルマッチの熱に突き動かされて挑戦に動いた。田村にとって世界ジュニアのベルトは「責任感が増した。自分の気が引き締まる、身が引き締まる」というほど重いもの。「目を細めて不満言ってる人がネチネチ厳しくて、めんどくさい人がずっと守ってきたベルト」というように師匠でもある故・青木篤志さんの王者時代も脳裏に焼きついている。「そういう歴史の中で紡いできたものがあるので、そういう思いを込めて今の全日本プロレス、ジュニアを体感してほしい」と吉岡発言に呼応するように話した。 「(吉岡は)速くてトリッキーな動きをして相手をかく乱、翻ろうするスタイルだと思うんですけど、やっぱり僕は真正面からいくしかない」。そう言い切った田村は「「もちろん全日本内で高めあうということが大事」と前置きしたうえで、「他団体とかいろんなところで体を張ってやっていきたいなと。これが全日本ジュニアだっていうのを僕なりに見せていきたい」と戴冠後を見据えた。 【会見の模様】 ▼田村「田村男児です。昨日言った通り、試合ぶりと敬意とか含めて、それを踏まえたうえで熱い気持ちになった。それが挑戦の理由でしたね。俺の中で世界ジュニアというベルトは特別なもので、それは僕だけじゃなく、たぶんみんなが思ってることだろうし、ファンも思ってることだろうし。その中で印象に残ってるのが全日本の先人たちが守ってきたベルトなので。重みがあって、責任感があって、厳しく戦っているベルトなので。そういう思いが強かったですね。僕も世界ジュニアのベルトを一度だけ巻いたことあるんですけど、責任感が増した。自分の気が引き締まる、身が引き締まる。そういうベルトでした。このベルトはやっぱりなかなか言葉では言い表せられないですけど、目を細めて不満言ってる人がネチネチ厳しくて、めんどくさい人がずっと守ってきたベルトですし。吉岡さんが言った通り、12年も経てば、所属はいる人もいれば、いなくなる人もいるし。そういう歴史の中で紡いできたものがあるので、そういう思いを込めて今の全日本プロレス、ジュニアを体感してほしいですね。それと吉岡さんが思ってるジュニアの気持ちを一緒にぶつけて、バチバチにやり合いたいと思います」 ▼吉岡「昨日タイトルマッチ後に出てきて、あんな熱い気持ちをぶつけられたら断るわけにはいかないので受けましたけども。やっぱり田村男児という選手は俺がむーちゃんせーちゃんで楽しくやってると怒られたりもしますけど、誰よりもまっすぐな気持ちを持った選手だと思ってます。その気持ちに応えたい気持ちがありますし、さっき男児君が言ったように、12年前の全日本プロレス、全日本ジュニアにいた選手はもう光留さんぐらいしか残ってないので。今の全日本プロレスに上がり始めて1年ぐらい経ちますけど、あらためてチャンピオンとして、シングルで田村男児筆頭に今の全日本ジュニアを肌で感じたいなと思ってます」 ――あらためて相手のファイトスタイルの印象、勝負の分かれ目となる点は? ▼田村「ファイトスタイルは普段見てると思うんですけど、速くてトリッキーな動きをして相手をかく乱、翻ろうするスタイルだと思うんですけど、やっぱり僕は真正面からいくしかないなと思ってます。それは今までやってきたものがあるので、そのまっすぐな部分、それを変えてしまうと、今までのものが嘘になってしまうので、僕はひたすらまっすぐいくだけです。相手に翻ろうされようが、それを上回ってぶつけるだけだと思ってます」 ▼吉岡「やっぱり相手のスタイルというのはジュニアにあるまじきパワー。それは昨日、僕の試合の解説についてくれた僕の師匠(近藤修司)と同じようなスタイルなので、そこに対する対策はたぶんできてる。ただ、誰よりもまっすぐ来る、野球で言えば剛速球を投げるような選手だと思ってるので。僕はそれを正面から受け止めたいなという気持ちと、それをうまくかわす変化球の大事さっていうのも教えたいなと思ってます」 ――ベルトを獲った実感、描くチャンピオン像は? ▼吉岡「実感? そうですね。昨日の今日なので、まだ実感…なんて言うんだろう。体の痛みと、SNSとかで祝福の言葉をいただいてるので、今朝それを見て実感しましたね。チャンピオン像としてはどうですかね。僕がいた12年前の全日本ジュニアをたぶん今の選手は光留さん以外、知らないと思うので、その全日本ジュニアのエキスを持って…今の全日本ジュニアの中でたぶん歳的にはちょっと上の方だと思うんですけど、誰よりも体を張って最前線で戦うようなチャンピオンでいたいと思ってます」 ――右目が腫れているが体のダメージは大きかった? ▼吉岡「メイクです。今朝起きて、いろんなところがやっぱり痛いですね。それだけ強力な技も受けましたし、本当に強い相手だったと思います」 ――かなり大技で追い込まれたが、跳ね返せた要因は? ▼吉岡「やっぱり相手がむーちゃんだから。絶対負けたくないって気持ちはお互いにあって、お互いがそれをどんどん高め合ってというか、本当に意地ですね。体力も気力も限界を超えたところにいけたのは相手がむーちゃんだったからだと思います」 ――試合後、声をかけた? ▼吉岡「ちょっとだけ。そこはご想像にお任せします」 ――ベルトを失って1年が経過し、ベルトへの思いに変化はあった? ▼田村「やっぱり持ってた時は初めての世界ジュニアのベルトだったんで、責任感がありましたし、必死になってましたね。必死に必死に戦うっていうイメージでやってました。失ってから、ちょっとずつ気持ちに余裕があるというか、そういう思いがあったので、失ってから、また違った、いろんなことを考えながら戦ってましたね」 ――12年前にデビューせず全日本を去ったが、やり残した思いが残ったままやってきた? ▼吉岡「光留さんも少しSNSで言われてましたけど、12年前に退団したことを巻き込まれたから僕は何も悪くないとは思ってない。ちょっとしたというか罪悪感はあります。でも後悔はない。その時に僕を東京に呼んでくれた人たちがWRESTLE-1を作って、そっちにいくってなったら、やっぱりついていくのが僕は筋だと思っていたので、そこに後悔はないですけど、ずっと心に引っかかりはありました」 ――今回の戴冠で晴れた? ▼吉岡「ベルトを獲ったことで、獲った時の全日本プロレスファンのお客さんの反応で少しそれが取れた気はします」 ――今回、獲ったら世界ジュニア王者としてやっていきたい方向性は? ▼田村「もちろん全日本内で高めあうということが大事で。それと同時に前回やれなかったこと、他団体で防衛戦をしたりとか、そういうことがやれなかったので、仮にまた獲ることがあれば、そうやって他団体とかいろんなところで体を張ってやっていきたいなと。これが全日本ジュニアだっていうのを僕なりに見せていきたいなと思ってます」
フォトギャラリー
6・1仙台大会の世界ジュニアヘビー級選手権試合「吉岡世起vs田村男児」へ向けた会見が19日、東京・湯島の全日本事務所で行われた。
5・18大田区大会で吉岡がMUSASHIとの“むーちゃんせーちゃん対決"を制し、世界ジュニア王座初戴冠。かつて練習生として全日本に在籍し、デビュー前に退団してから12年。紆余曲折を経て全日ジュニアの頂点に立った。「絶対負けたくないって気持ちはお互いにあって、お互いがそれをどんどん高め合ってというか、本当に意地ですね。体力も気力も限界を超えたところにいけたのは相手がむーちゃんだったから」と振り返った吉岡は「誰よりも体を張って最前線で戦うようなチャンピオンでいたい」と所信表明した。
大田区大会の試合後、田村が挑戦を表明し、6・1仙台大会での初防衛戦が決まった。「誰よりもまっすぐな気持ちを持った選手」と田村を評した吉岡は「今の全日本プロレスに上がり始めて1年ぐらい経ちますけど、あらためてチャンピオンとして、シングルで田村男児筆頭に今の全日本ジュニアを肌で感じたい」と希望。「野球で言えば剛速球を投げるような選手だと思ってるので、僕はそれを正面から受け止めたい」とする一方で、「それをうまくかわす変化球の大事さっていうのも教えたい」とベテランらしい言葉も口にした。
対する田村は勝利すれば昨年3月に第67代王者から陥落以来、1年3ヵ月ぶり2度目の戴冠。吉岡とMUSASHIのタイトルマッチの熱に突き動かされて挑戦に動いた。田村にとって世界ジュニアのベルトは「責任感が増した。自分の気が引き締まる、身が引き締まる」というほど重いもの。「目を細めて不満言ってる人がネチネチ厳しくて、めんどくさい人がずっと守ってきたベルト」というように師匠でもある故・青木篤志さんの王者時代も脳裏に焼きついている。「そういう歴史の中で紡いできたものがあるので、そういう思いを込めて今の全日本プロレス、ジュニアを体感してほしい」と吉岡発言に呼応するように話した。
「(吉岡は)速くてトリッキーな動きをして相手をかく乱、翻ろうするスタイルだと思うんですけど、やっぱり僕は真正面からいくしかない」。そう言い切った田村は「「もちろん全日本内で高めあうということが大事」と前置きしたうえで、「他団体とかいろんなところで体を張ってやっていきたいなと。これが全日本ジュニアだっていうのを僕なりに見せていきたい」と戴冠後を見据えた。
【会見の模様】
▼田村「田村男児です。昨日言った通り、試合ぶりと敬意とか含めて、それを踏まえたうえで熱い気持ちになった。それが挑戦の理由でしたね。俺の中で世界ジュニアというベルトは特別なもので、それは僕だけじゃなく、たぶんみんなが思ってることだろうし、ファンも思ってることだろうし。その中で印象に残ってるのが全日本の先人たちが守ってきたベルトなので。重みがあって、責任感があって、厳しく戦っているベルトなので。そういう思いが強かったですね。僕も世界ジュニアのベルトを一度だけ巻いたことあるんですけど、責任感が増した。自分の気が引き締まる、身が引き締まる。そういうベルトでした。このベルトはやっぱりなかなか言葉では言い表せられないですけど、目を細めて不満言ってる人がネチネチ厳しくて、めんどくさい人がずっと守ってきたベルトですし。吉岡さんが言った通り、12年も経てば、所属はいる人もいれば、いなくなる人もいるし。そういう歴史の中で紡いできたものがあるので、そういう思いを込めて今の全日本プロレス、ジュニアを体感してほしいですね。それと吉岡さんが思ってるジュニアの気持ちを一緒にぶつけて、バチバチにやり合いたいと思います」
▼吉岡「昨日タイトルマッチ後に出てきて、あんな熱い気持ちをぶつけられたら断るわけにはいかないので受けましたけども。やっぱり田村男児という選手は俺がむーちゃんせーちゃんで楽しくやってると怒られたりもしますけど、誰よりもまっすぐな気持ちを持った選手だと思ってます。その気持ちに応えたい気持ちがありますし、さっき男児君が言ったように、12年前の全日本プロレス、全日本ジュニアにいた選手はもう光留さんぐらいしか残ってないので。今の全日本プロレスに上がり始めて1年ぐらい経ちますけど、あらためてチャンピオンとして、シングルで田村男児筆頭に今の全日本ジュニアを肌で感じたいなと思ってます」
――あらためて相手のファイトスタイルの印象、勝負の分かれ目となる点は?
▼田村「ファイトスタイルは普段見てると思うんですけど、速くてトリッキーな動きをして相手をかく乱、翻ろうするスタイルだと思うんですけど、やっぱり僕は真正面からいくしかないなと思ってます。それは今までやってきたものがあるので、そのまっすぐな部分、それを変えてしまうと、今までのものが嘘になってしまうので、僕はひたすらまっすぐいくだけです。相手に翻ろうされようが、それを上回ってぶつけるだけだと思ってます」
▼吉岡「やっぱり相手のスタイルというのはジュニアにあるまじきパワー。それは昨日、僕の試合の解説についてくれた僕の師匠(近藤修司)と同じようなスタイルなので、そこに対する対策はたぶんできてる。ただ、誰よりもまっすぐ来る、野球で言えば剛速球を投げるような選手だと思ってるので。僕はそれを正面から受け止めたいなという気持ちと、それをうまくかわす変化球の大事さっていうのも教えたいなと思ってます」
――ベルトを獲った実感、描くチャンピオン像は?
▼吉岡「実感? そうですね。昨日の今日なので、まだ実感…なんて言うんだろう。体の痛みと、SNSとかで祝福の言葉をいただいてるので、今朝それを見て実感しましたね。チャンピオン像としてはどうですかね。僕がいた12年前の全日本ジュニアをたぶん今の選手は光留さん以外、知らないと思うので、その全日本ジュニアのエキスを持って…今の全日本ジュニアの中でたぶん歳的にはちょっと上の方だと思うんですけど、誰よりも体を張って最前線で戦うようなチャンピオンでいたいと思ってます」
――右目が腫れているが体のダメージは大きかった?
▼吉岡「メイクです。今朝起きて、いろんなところがやっぱり痛いですね。それだけ強力な技も受けましたし、本当に強い相手だったと思います」
――かなり大技で追い込まれたが、跳ね返せた要因は?
▼吉岡「やっぱり相手がむーちゃんだから。絶対負けたくないって気持ちはお互いにあって、お互いがそれをどんどん高め合ってというか、本当に意地ですね。体力も気力も限界を超えたところにいけたのは相手がむーちゃんだったからだと思います」
――試合後、声をかけた?
▼吉岡「ちょっとだけ。そこはご想像にお任せします」
――ベルトを失って1年が経過し、ベルトへの思いに変化はあった?
▼田村「やっぱり持ってた時は初めての世界ジュニアのベルトだったんで、責任感がありましたし、必死になってましたね。必死に必死に戦うっていうイメージでやってました。失ってから、ちょっとずつ気持ちに余裕があるというか、そういう思いがあったので、失ってから、また違った、いろんなことを考えながら戦ってましたね」
――12年前にデビューせず全日本を去ったが、やり残した思いが残ったままやってきた?
▼吉岡「光留さんも少しSNSで言われてましたけど、12年前に退団したことを巻き込まれたから僕は何も悪くないとは思ってない。ちょっとしたというか罪悪感はあります。でも後悔はない。その時に僕を東京に呼んでくれた人たちがWRESTLE-1を作って、そっちにいくってなったら、やっぱりついていくのが僕は筋だと思っていたので、そこに後悔はないですけど、ずっと心に引っかかりはありました」
――今回の戴冠で晴れた?
▼吉岡「ベルトを獲ったことで、獲った時の全日本プロレスファンのお客さんの反応で少しそれが取れた気はします」
――今回、獲ったら世界ジュニア王者としてやっていきたい方向性は?
▼田村「もちろん全日本内で高めあうということが大事で。それと同時に前回やれなかったこと、他団体で防衛戦をしたりとか、そういうことがやれなかったので、仮にまた獲ることがあれば、そうやって他団体とかいろんなところで体を張ってやっていきたいなと。これが全日本ジュニアだっていうのを僕なりに見せていきたいなと思ってます」
フォトギャラリー
【関連記事】★兄弟対決三冠戦へ会見 ジュン「1年前の借りを早く返したい」、レイ「勝ってスイーツを目の前で食ってやる」