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6/13【NOAH】三沢さん命日に潮崎がノア再入団、3年半ぶり所属復帰 7・30後楽園で杉浦とGHC再戦

 ノアは13日、同日づけでのGHCヘビー級王者・潮崎豪の再入団を発表した。故・三沢光晴さんの命日に約3年半ぶりに所属復帰。同時に7・30後楽園大会では杉浦貴相手のV2戦も決定し、改めて“ノアの潮崎"としての決意を新たにした。

 昨年9月末に全日本を退団してフリー転向を果たした潮崎は、その2カ月後となる11月20日にノア参戦を表明。ファンからは“出戻り"の潮崎に厳しい声が飛び続けたが、闘い通じて徐々に信頼を回復し、5・28大阪大会では鈴木軍に寝返った杉浦貴からついにGHC王座奪還を成し遂げた。大阪ではシオザキコールも飛び、前夜の後楽園大会ではシェルトン・X・ベンジャミンを相手に初防衛。三沢さんの遺影のもとでノア再入団を直訴し、現れた丸藤正道も“ノアジャージ"を手渡して承諾していた。

 そして三沢さんの命日にあたる“6月13日"付けで正式に再入団。潮崎は三沢さん最後のパートナーであり、GHC初戴冠を果たしたのも三沢さん急逝の翌日、6月14日だった。

 田上明社長、副社長の丸藤正道とともに、運命的な入団会見に臨んだ潮崎は「GHCのチャンピオンとしてもこれからですし、ノアの潮崎としてもこれからだと思ってます。今後も『ノアを守っていきたい』気持ちに変わりはないですし、よりその気持ちも強くなりました。これからもGHCのチャンピオンとしてノアを守り続けていきたいと思います」と決意を新たにした。

 昨年末、フリーとして「ノアの力になりたい」と再参戦。それが今年1月、鈴木軍に寝返った杉浦に丸藤がGHCを奪われてから「ノアを守りたい」気持ちに変わっていったという。とはいえ“ムシのいい話"と受け取られるのも重々承知しており、「何かひとつ“形"にしないといけない」と思っていたという。違和感を抱えながらも謙虚に“フリーの協力者"としての立場を取り続け、行動で信頼を回復していく道を選んできた。

 これからは、名実ともに“ノアのGHC王者・潮崎"としての第2章が始まる。前夜襲撃してきた杉浦とのGHC再戦は7・30後楽園大会に決定。「大阪でベルトを懸けて自分が勝ちましたけど、そことは別物と考えて、しっかりと“ノアのGHCの闘い"というのを見せつけたうえで返り討ちにしたいと思います。所属になったからこそ、GHCを守る、ノアを守るという気持ちが強くなったですし、よりGHCチャンピオンとしての試合を見せなきゃいけないと思ってます」と話した。

 ノアとしても団体再建の道なかば。地元・熊本も地震からの復興を懸命に目指している。「GHC防衛ロードを歩んで、ノアという団体をもっと大きくしていきたいですし、地元の熊本にも暗闇に光を差し込ませて、道を照らしていきたいと思っています」。あらゆる“光源"としての期待を背負って、新たな道を歩んでいく。

 会見および潮崎囲み取材における詳細コメントは以下の通り。


☆7/30(土)東京・後楽園ホール『日テレG+ presents 第10回日テレG+杯争奪ジュニアヘビー級タッグリーグ戦』17:45開場、18:30開始

▼「第10回日テレG+杯争奪ジュニアヘビー級タッグリーグ戦」優勝決定戦

▼GHCヘビー級選手権試合
[挑戦者]
杉浦貴
(1/60)
潮崎豪
[第26代選手権者]
※潮崎2度目の防衛戦


【入団会見の模様】

▼田上社長「ご苦労様です。本日付で潮崎が入団することになったことをご報告いたします」

▼丸藤「昨日はありがとうございました。潮崎豪が入団…ということで、彼は一度ノアを出て、再びこのノアのマットに上がるようになって。当初、彼の気持ちとは裏腹にファンの人たちの反応はひじょうに厳しいものがあったと思うんですけど、彼の本気の気持ちというのがしっかり通じて、しっかりと試合を通じても見せてきて、昨日ああいう形になりました。僕としても彼はしっかりノアの一員としてやってくれるんじゃないか、という気持ちで昨日はリングに上がりましたし、ひじょうに特別な日にそういった状況になるというのも、彼にはそういう運命があったんじゃないかと思っています。これからしっかりノアの一員として頑張ってもらいたいと思います」

▼潮崎「自分がこのリングに戻って来る時に言ったように『ノアの力になりたい』。そういう気持ちでノアのリングに上がり続けていました。そして昨日、GHCのタイトルを無事防衛しまして、しかも三沢さんのパネルの前で自分の気持ちを抑えることができずに…。前々からその気持ちはあったんですけど、皆さんの前で自分の気持ちを伝えました。そして、その気持ちに丸藤さんに応えていただきまして、凄く特別な日になりました。今後も『ノアを守っていきたい』気持ちに変わりはないですし、よりその気持ちも強くなりました。これからもGHCのチャンピオンとしてノアを守り続けていきたいと思います」

――これからが本番という気持ち?

▼潮崎「GHCのチャンピオンとしてもこれからですし、ノアの潮崎としてもこれからだと思ってます。昨日、杉浦貴が襲撃してくる場面もありましたけど、それも杉浦貴の気持ちの現れだと思う。自分の中でも次なる闘いというのが芽生えたので、しっかりと返り討ちにしたいと思います」

――田上社長は潮崎再入団についてどう考える?

▼田上社長「選手っていうのはみんな契約で動きますから。ちゃんとした契約を踏んで出ていった。そして再び入って来る時もそうだった。だからあまり特別な感情で言う気はないけど、ちゃんとしてノアを盛りたてていって欲しいと思います」

――ノア再入団の意向はいつごろからあった?

▼潮崎「自分が『ノアを守るために帰ってきました』と言った時に、やはり所属ではないのに『ノアを守りたい』っておかしいんじゃないか…っていう声もありました。ただ、今年1月、杉浦貴から丸藤さんがGHCベルトを奪われた時にノアに対する思いも、GHCに対する思いも強くなりまして、その頃から『今のままフリーでノアに上がり続けていくのはどうなんだろう』と考えるようになって『ノアに入りたい』気持ちが出てきていました。ただ、そのためにも何かひとつ“形"にしないといけないというのがあったので、このGHCを獲った時に『ノアに戻りたい』『ノアに入りたい』気持ちがさらに強くなりました」

――丸藤選手は昨夜、潮崎の声を聞いて何を感じた?

▼丸藤「カーテン裏から試合を見つつ、彼の言動、そして何よりもファンの人たちの声を聞いていました。あそこでブーイングだったり『なんなんだ』って声が飛んでたら俺はあそこで行くつもりはなかったし、しっかり『待ってたぞ』という声がたくさん聞こえたので、ああいう行動(入団受諾)に出た部分はあって。ただ『ノアの一員としてやっていく』というからには、今はこうして横に立っていますが、向かい合う状況が来るかもしれない。それもまた『ノアを守る』ということにつながっていくと思います。俺もいち選手なので。彼のことも自分のことも考えて一緒に盛り上げていきたいなと思っています」

――他の選手の反応は?

▼丸藤「彼が戻ってきた当初が一番さまざまな反応があったと思う。ただ、そこから一緒に試合をしていって、昨日はそんなに“変な感情"はみんなの中にも無かったように見えた。みんな、これから頑張って欲しいと思ってたと思うし、杉浦貴からベルトを獲って、ベンジャミンから防衛をした…そういう実績も俺たちにしっかり見せているので、一緒に頑張ろうって気持ちだと思います」

――GHC王者として、ノアの潮崎としてノアをどこに導いていきたい?

▼潮崎「今は対鈴木軍があって、もちろん対鈴木軍というのも『ノアを守りたい』気持ちに通じるものがあると思うんですが、ノアの中との選手ともベルトを懸けてしっかり戦っていきたい。そしてノアの試合、闘いをもっともっと高みに導いていきたいと思います」


【会見後の潮崎囲み取材】

――前夜のベンジャミン戦を振り返って?

▼潮崎「(鈴木軍カラーではなく)コスチュームも赤で来て、乱入もなし。乱入は警戒してたんですけど、最後まで無く、パワーと実力で勝負してきた。それでも危ない部分ばかりでしたけど、防衛ができてノアに入りたい気持ちも伝えることができたんで、あそこでタイトルマッチがやれて良かったと思います。そして次の挑戦者は杉浦貴。大阪でベルトを懸けて自分が勝ちましたけど、そことは別物と考えて、しっかりと“ノアのGHCの闘い"というのを見せつけたうえで返り討ちにしたいと思います」

――潮崎選手が思う“GHCの闘い"とは?

▼潮崎「レベルが高い闘いでファンの人たちを裏切らない闘いをしていくのがGHCだと思ってます。まだまだそこに俺は達してないのかもしれないけど、だからこそより高みを目指すことを心がけていきたい」

――杉浦にイスで襲われたり、ベンジャミンに机へパワーボムをされたり…と王者としてはイバラ道だが?

▼潮崎「自分の歩んでる道は、ノアに帰ってきた時からそういう道ですし、イバラの道が続いているほうがいい。それこそ自分がノアに帰ってきてから望んでたこと。険しいイバラの道を乗り越えていくことは、自分のためにもなると思うし、一つひとつ乗り越えていきたいですね」

――三沢さんの命日に再入団、昨夜も遺影の前で感情がおさえられなくなっていたが?

▼潮崎「三沢さんが見ているところでGHCのタイトルマッチをやることの意味も考えましたし、自分としても運命を感じるものがありましたんで。昨日は本当に“厳しい視線"も感じましたし、逆にそれがあったから立ち上がれた部分もありました。初めて自分がGHCを巻いた時もそうですけど、三沢さんにパワーをもらった…というのはありますね」

――来年の6月13日を迎える時にはもっと大きくなったノアを見せたい?

▼潮崎「そうですね。GHC防衛ロードを歩んで、ノアという団体をもっと大きくしていきたいですし、地元の熊本にも暗闇に光を差し込ませて、道を照らしていきたいと思っています」

――杉浦が試合中ではなく試合後に襲いかかってきたことについて?

▼潮崎「確かに試合中の乱入は覚悟していたんですけど、まったく無かった。ベンジャミンを尊重したのかもしれないし、それが逆にベンジャミンの強さと怖さを引き立てた部分もあったと思う。ただ試合後、退場する時にああいう手段に出てきたというのは、自分としてもより杉浦貴に対して燃え上がるものが出てきました。言葉は悪いですけど“憎しみ"というか、返り討ちにしてやる!っていう強い気持ちが芽生えた。でも、あのまま安全に会場に後をするよりも、ああいうことがあったからこそノアとGHCへの気持ちが高まってきた…というのはあります」

――今回は文字通り『守る』立場になるが、前回の杉浦戦と気持ちの点で違うところは?

▼潮崎「所属になったからこそ、GHCを守る、ノアを守るという気持ちが強くなったですし、よりGHCチャンピオンとしての試合を見せなきゃいけないと思ってます」

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