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9/15【リアルジャパン】スーパー・タイガーが“師匠"鈴木みのると3年7ヵ月ぶりにタッグ結成 リアルジャパン提供9・18後楽園見どころ(その2)

 セミファイナルでは3年7ヵ月ぶりにスーパー・タイガーと鈴木みのるがタッグを結成し、齋藤彰俊&柴田正人と対戦する。

 S・タイガーが外敵である鈴木に共闘を志願したのは、2009年5月のことだった。虎の遺伝子を継ぐ者として未来を嘱望されながらも、「自分には足りないものがある」と感じた当時のS・タイガーは、自分自身の内側にある感情をもっと前に出そうと鈴木に接触。そんな悩める男を「まだ毒が足りない」と斬り捨てた鈴木だったが、初代タイガーとの対決姿勢を強めるためにもタッグ結成を了承した。

 2人のタッグは同年の6・17後楽園で始動するも、初戦で石川雄規&長井満也組に敗退を喫した。試合後、鈴木は「お前なんかニセモノだ。お前みたいなヤツを親の七光りって言うんだ」とバッサリ。「今日は2代目スーパー・タイガーが死んだ日。新たに生まれ変わる日だ。もっと客が目を見開くような試合を見せろ」とゲキを飛ばした。

 その後も鈴木は、敗北したのにもかかわらずマイクアピールを続けたS・タイガーに激怒したり、長井満也の首を要求したり、同門にあたるスーパー・ライダーのマスク剥ぎを命令するなどやりたい放題。しかし、S・タイガーは“世界一性格の悪い男"に振り回されながら、徐々にマスクの下に隠されていた感情が表に出せるようなり、真の虎戦士に変貌していく。肉体改造にも着手。そして、鈴木とのタッグを自ら解消すると、2011年の7・21後楽園で長井を撃破し、レジェンド王座初戴冠を果たした。

 今やS・タイガーは押しも押されぬリアルジャパンの中心選手に成長。一度は奪われたレジェンド王座も奪還を果たし、現在は4度の防衛を成し遂げている。

 初代タイガーとはまったく違う形ながらもプロレスの神髄を教えてくれた鈴木と、今大会で久々に再会するS・タイガー。当然、気負いもあるだろうが、“師匠"に成長した姿を見せつけたいと考えているはず。鈴木は今年からリアルジャパンマットに再び継続参戦をしており、今回の結果如何によっては、対戦の機運が高まる可能性もある。年末に向けて、大きなうねりを生むこともありえる波乱含みの試合になるだろう。

 4月大会で実現した一騎打ちで初代タイガーに大きな爪跡を残した齋藤彰俊、S・タイガーへのリベンジを虎視眈々と狙っている巨漢ファイター・柴田正人の2人も一筋縄ではいかない相手となるが、先を見据えたS・タイガーはキッチリと結果を出したいところだ。

 他カードにも注目の対戦が並ぶ。第4試合は石川雄規&鈴木秀樹vsアレクサンダー大塚&関本大介のタッグマッチだ。

 石川は昨年の6月大会を最後にリアルジャパンマットを離れ、カナダにある総合格闘技ジム、バトル・アーツ・アカデミーの指導者に就任。拠点をカナダに移し、日本マットから離れていた。

 一時帰国に合わせて12月大会にも出場したが、今回も帰国の日程と大会日が重なり、8ヵ月ぶりの日本マット登場となる。

 パートナーの鈴木は2010年からバトラーツに参戦しており、石川とはシングルで対戦した経験もある。高い壁として立ち塞がった石川に真っ向勝負を挑み、激闘を繰り広げていた。当時IGF所属だった鈴木がフリーとなって石川と再会するのは、面白いシチュエーションと言える。

 対戦相手を務めるアレクサンダー大塚は石川と同じくバトラーツ出身の強豪。もうひとりの関本大介もノアマットでGHCヘビー級王座挑戦が決まっており、そのパワーファイトに磨きがかかっている。日本のプロレス界から遠く離れて“浦島太郎"状態の石川が、どんな戦いを披露するのかがこの試合のキーポイント。衰えぬ情念の爆発を見せてほしいところだが……。

 第3試合はウルティモ・ドラゴン&間下隼人vs折原昌夫&若翔洋のタッグマッチ。日本のジュニアヘビー級をけん引してきたウルティモと折原は、WAR時代から時にぶつかり、時に共闘してきた因縁の関係にある。その2人と絡むのは、今後に期待のかかる間下と若翔洋。着実に実力を付けてきてはいるものの、なかなか結果に結びつけられないこの2人の奮起にも期待したい。

 第2試合は、百田光雄&我龍真吾vs小笠原和彦&“力道山三世"力のタッグマッチ。
リアルジャパンだからこそ実現した異色の対戦だ。

 百田と力の親子対決は、メビウスの8・11新木場大会で実現。その時は一騎打ちだったが、今回はタッグでの対戦となる。今回も2人の絡みに注目が集まるのは確実だが、それぞれのタッグパートナーが元キックボクサーの我龍と空手出身の小笠原となるだけに、百田vs小笠原、我龍vs力という異次元対決も現実のものとなる。百田が空手の蹴りにどう対応するのか。そして、経験の少ない力は元キックボクサーの打撃に対応できるのか。試合前から混戦が予想されるが、力の成長を測る上でも試金石となる一戦になりそうだ。


 そして、第1試合はスーパー・ライダー&グラン浜田vsタケシマケンヂ&那須晃太郎のタッグマッチ。ベテランと新鋭が対峙するオープニングマッチに相応しいカードだ。那須は2012年の11・11北千住、今年の1・19浜松でライダーに連敗中。タケシマも2013年の8・25北千住で同じくライダーに敗北している。今回は浜田という難敵も加わり、かなり厳しい戦いが想定されるが、ベテラン勢から勝利を挙げなければ、リアルジャパンマットでの浮上は叶わない。「超えたい新鋭」と「超えさせてなるものかと潰しにかかるベテラン」による激しい競り合いが行われるだろう。

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