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12/3【NOAH】「杉浦貴は最初は触れたくなかった“運命の人”」 12・6有コロGHC戦へ丸藤インタビュー(写真あり)

 12・6有明コロシアム大会のGHCヘビー級選手権試合「(選手権者)丸藤正道vs杉浦貴(挑戦者)」に向けてのインタビュー企画。丸藤正道にとっての杉浦貴とは――。

【丸藤インタビュー】
――杉浦との最初の出会いは?

▼丸藤「国体で高校生、大学生、自衛隊が合同合宿をしていたんだけど、100人近くいる中で殺気だった男で、高校生の俺からしたら“ビビる"以外の何物でもなく、絶対に目を合わせないようにしていましたね。あれだけ人数がいる中で強烈な印象でしたね」

――そんな杉浦が後輩としてプロレス界に入ってきた形となったが?

▼丸藤「彼が入ってきた時点で、後輩という気持ちはまるで無いし、ヤバいヤツが入ってきたな…という印象ですね。相手が誰とは言いませんが、スパーリングとかで練習生の彼がジャーマンでぶん投げたりとかしていたんで、普通とは違う人間だなというのは感じていました」

――教えたりとか命令したりとかは?

▼丸藤「俺が口出すのはこの世界の雑用のやり方の部分だけで、練習であったり基礎運動とか技術の部分は他の人間を凌駕していたので…」

――杉浦は『ペアで練習した』と言っていたが?

▼丸藤「基礎運動なんかは俺も得意だったので、そういうものはやりあった方がお互い刺激にもなるし、運動できない人間とやるとペースも乱れるだけなんで、そういった部分で練習パートナーとしては素晴らしい人間だったと思います」

――レスラーとしての杉浦をどう思った?

▼丸藤「レスリングとプロレスの違いという部分は身に染みて分かっていたと思うんですが、他の先輩方と異なったスタイルを彼は自分で表現していたんじゃないかな。あの人は出来ないものは出来ない、やらないものはやらないので。ある意味“自己プロデュース"ですね」

――プロレス入り後の杉浦に葛藤を感じた?

▼丸藤「時期によると思いますよ。もちろんプロレスをやりたくてこの世界に入ってきたと思います。かといって自分の思っていた部分と違うこともあったと思うし。それが試合なのか人間関係なのか、いろんなものがあったと思うけれども、こうやって彼もノアを守ろうとしてやっているんで」

――杉浦はスター街道をひた走る駆け上がる丸藤選手にジェラシーを持っていたと言っていた?

▼丸藤「逆に彼はそういうものを自分で作り出したんじゃないかな。たしかに彼のレスラーとしての駆け上がり方と俺の駆け上がり方と違うと思います。彼は自分の力で掴んできたものが多いと思うんで、逆にジェラシーです」

――杉浦とはタッグも組んだが?

▼丸藤「タッグは似たもの同士が組んでプラスになる時と、全く違う人同士が組んで化学反応が起きて凄いタッグチームになる時があるけど、俺的には後者の方に期待していて、実際ベルトも獲れたし。俺に無いものを持ってるし、彼にないものを俺は持ってるし、凄く良かったと思います」

――影響を受けたことは?

▼丸藤「素直に感情を出せる彼を俺はうらやましかった。俺が苦手としている部分だったので勉強になりました」

――人としては?

▼丸藤「歳を考えれば、俺より9つ上で、自衛隊も含めていろんな経験をしてきている人間なので普通に人生の先輩としていろんなことを聞いたり相談したりしたこともあったし、不思議な関係ではあるんですが、いろんな意味で頼もしい男です」

――復帰戦で杉浦を指名したこともあったが?

▼丸藤「復帰するからには甘えた試合はしたくないし、自分のコンディションはどれくらいかとか、自分の立ち位置を測る上ではもってこいの人間だと思いましたね。彼と試合した後、歩いて帰れれば最高のコンディションですね」

――組むのと戦うのはどちらがいい?

▼丸藤「彼と試合するのはきついけど、自分を表現するなら彼と戦った方がいいのかなと思いますね」

――杉浦とGHC戦で対決するのは初めてだが?

▼丸藤「意外にも初めてという状況で、この日のためにとっておいたという解釈もあるのかな。運命めいたもので初めてベルトを懸けてビッグマッチをやる。今までいろんな人と試合をしてきたけど、今までにないくらい深い意味合いがあるんではないかな。いろいろあってノアが苦しい時にどうにかしようとしてきたのは俺だけじゃなくて、今ノアにいる人間みんなそうだと思うから。だからノアがここにあるわけだし、純粋に俺たちが出来るプロレスをぶつけあいたいなと思います」

――ノア今年の集大成となるが?

▼丸藤「そうですね。新章になってからもいろいろありましたけど、俺たちがしっかりした試合を見せてノアはこういうものだ!と見せて、俺ら以外の周りのレスラーにも刺激になるような試合をしなくてはならないと思う。それが来年に繋がっていくと思うし、それがお客さんに伝わると思うし、新章が始まってからの総決算でもあり来年への大事な試合」

――改めて自身にとって杉浦貴とは?

▼丸藤「俺たちの歴史を振り返ると運命の人間でもあるのかな。高校生の時、絶対触れないようにしていた人間と結果こうやって触れる運命になったというのは、やはり運命の人間なんじゃないですか」

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