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7/17【佐野魂】曙が故郷・国技館でハンディ戦圧勝、田中は壮絶ハードコア戦制す 両国大会(写真あり)

 『佐野直万博』両国国技館大会が17日、開催され、全日本の三冠ヘビー級王者・曙が参戦し、故郷・国技館で1対4ハンディ戦に圧勝した。セミファイナルではZERO1・田中将斗が“世界最高峰のハードコアマッチ"と称された金村キンタローとのライバル対決を制した。

 現在、三冠王者に君臨する曙がこの日、大相撲時代の故郷・両国のリングに久しぶりに立った。しかも試合は1対4ハンディキャップマッチで、用意された相手はよしえつねお、ガッツ中村、園山檸檬、タケシマケンヂといずれもどインディーといえる面々ばかり。圧倒的な強さを発揮しての大暴れをみせた。

 無謀にも相撲勝負を挑んでくる相手方をことごとく巨体で返り討ちにし、場外戦になっても強烈なチョップやエルボーで4人をなで斬り。よしえ組が騎馬を組んで手四つによる力比べを挑んでも圧倒し、チョップを見舞って崩壊させた。

 その後、中村、園山、タケシマの3人がかりで押さえつけられたところに、よしえのエルボーを食らってダウンしたが、Tバック姿になったよしえの暴走は力ずくでストップ。エルボーや逆水平で抵抗するよしえを黙らせ、4人まとめてコーナーに追いやると串刺しボディアタックで突っ込む。さらにエルボードロップをよしえに投下すると、最後はジャンピングボディプレスで容赦なく圧殺刑に葬った。

 1対4でも関係なし。曙が無双っぷりをこれでもかとみせつけて圧勝した。パートナー・吉江豊の兄であるよしえとの対戦に「やりづらかった」と振り返った曙は、「まさか両国のリングで相撲やるとは思わなかったよ」と思わず苦笑い。それでも里帰りを果たし、「普段、全日本の会場に来てないお客さんも多いだろうし、相手が誰だろうと全日本のスタイルを崩さないでやろう」との思いで三冠王者としての威厳をいかんなく示した。

 セミファイナルでは田中と金村のライバル対決が久々に実現した。田中の記憶によると「11、2年ぶり」とのことだが、“世界最高峰のハードコアマッチ"と題されたように、破天荒な攻防が繰り広げられた。

 まずはイスチャンバラを展開し、田中が珍しい三角飛びラリアットで金村を場外に叩き落としたが、金村も場外戦になるとイス攻撃で反撃。入場ゲート上からのダイビングボディプレスでテーブルクラッシュを敢行して先手を取った。

 その後もイスの山へのボディスラム、テーブルを田中のノド元に食い込ませてのイス攻撃などで金村がハードコアに攻めまくった。コーナーにテーブルをセットすると、その上にデスバレーボムを敢行。「アッサムボム!」と叫び、FMWの最強外国人だったザ・グラジエーターの十八番を決めようとした。

 これは田中が雪崩式ブレーンバスターで食い止め、金村をテーブル上に落下させる。ラリアットを連発する大立ち回りで流れを引き寄せ、スーパーフライを投下。金村が放った爆YAMAスペシャルも2カウントでキックアウトすると、イス攻撃で動きを止めておいてスライディングDをグサリ。逆転の3カウントを奪った。

 タイトルにふさわしい大混戦を展開し、田中がライバル・金村に快勝。現在、ホームリングのZERO1では真夏の祭典『火祭り2015』を開催中だが、「火祭り期間中にこのオファー受けたのも俺やし、過酷な試練を与えるじゃないけど、毎年、気持ちを引き締めないと。オフより試合で緊張感を保ち続ける方がいい」とあえてハードな試合出場を選んだ。明日はZERO1青森大会で、20日にはDRAGON GATE神戸ワールド記念ホール大会出場も控える強行日程だが、試合で調子を上げるといわんばかりに「最高の状況の中、火祭りを完走したいね」と3年ぶり5度目の優勝を見据えていた。

【曙の話】「(久々の両国登場となったが?)僕を育ててくれた場所だし、いつもと違うプロレスやってるけど、普段、全日本の会場に来てないお客さんも多いだろうし、相手が誰だろうと全日本のスタイルを崩さないでやろうと思いました。(パートナー・吉江の兄もいたが?)やりづらかったですね。いつも組んでるし、世界タッグ王者だったし。(その兄と)試合するの考えてなかった。(シリーズ中だが、いいリフレッシュになったのでは?)明日から3連戦控えてるんで、今日も汗かいて…やっぱり体動かした方がいい。明日乗り込んでバチバチ大阪、富山、名古屋で暴れますよ。(1対4ハンディ戦はまるで稽古のようだったが?)まさか両国のリングで相撲やるとは思わなかったよ(苦笑)。(メインでは爆破マッチもあるが?)よく(国技館に)許可して頂いたね。僕らも経験あるけど、誰が試合したって、みんな爆破をみにきてる。だから短い試合をスパッとやってお客さんを温めないとね」

【田中の話】「火祭り期間中にこのオファー受けたのも俺やし、過酷な試練を与えるじゃないけど、毎年、気持ちを引き締めないと。オフより試合で緊張感を保ち続ける方がいいよ。昨日(火祭り開幕戦)とは違う痛み、苦しみを感じて、今はホッとしてる。金村とはこの11、2年ぶりのシングル。久々にこういう舞台でやれたのはうれしいし、これで金村が何かつかんでくれたらやった意味がある。明日、青森行って、ドラゲー(7・20神戸ワールド)と続くけど、最高の状況の中、火祭りを完走したいね」

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