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9/14【リアルジャパン】9・18後楽園でレジェンド王者S・タイガーと対決 リアルジャパン提供・船木インタビュー(前編/写真あり)

 リアルジャパン提供の船木誠勝インタビューは以下の通り。
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 9月18日(金)に後楽園ホールで開催されるリアルジャパンプロレス『初代タイガーマスク黄金伝説〜LEGEND OF THE GOLD II』では、「佐山サトルプロデュース試合」として第7代王者スーパー・タイガーに船木誠勝が挑むレジェンド選手権試合が行われる。船木にとっては6月末にWRESTLE-1を退団して迎える大一番。今も初代タイガーマスクに抱く憧れ、ストロングスタイル、そしてタイトルマッチへの思いを静かに、しかし熱く語った。(取材・文:長谷川亮)

【船木インタビュー】
――6月30日付でWRESTLE-1を退団し、フリーとなり、退団会見では「最後の挑戦を、限定で期限つけて。50まであと4年、本当に踏ん張りたいと思います」と話していたが?

▼船木「ダラダラやりたくないっていうのが、去年45の時からありました。40になってプロレスへ戻ってきて、そこからはホントあっという間でした。もう巡業とかに行っていると考えてる暇がないんです。1年の半分ぐらいが旅ですから、考える間がなく毎月毎月が終わってしまう。それであっという間に45になった感じです。それが悪いことではないんですけど、“このまま年を取るのかな"って考えて、自分の人生を振り返った時に“停滞してるな"って思っちゃったんです」

――同じく退団会見で「自分は何かしらの分岐点で突然場所を変えて生きてきた人間なので」という言葉も印象に残ったが?

▼船木「それで今しかないって思ったんです。毎年夏に契約の更改があって、去年はWRESTLE-1をやって1年、“1年じゃ何も答えが出ないな"と思ってもう1年やったんですけど、そこで自分の中では大きな変化はなくて、今年もやったら来年はもう47になるので、1回フリーになって船木誠勝個人に戻ろうと思いました」

――フリーになって2ヵ月が経つが、どんな心境?

▼船木「心境は正直、鎖が取れた感じです。組織ってそういうものだと思いますけど、属していると保障はありますけど、ただ自由はないですよね。上から降りてきた仕事をやらなきゃいけない。それで1年が回るというか」

――団体に属している時でも、船木選手にはどこか孤高なイメージがあるが?

▼船木「こういう仕事で、いつ誰と戦うことになるか分からないですから、あんまり仲間とかを作らないんです。これはずっと一貫していて、選手とはこういうスタンスで付き合ってきました。だからプライベートでは全く交流がないんです。たとえば携帯を変えて番号が新しくなったら、ふつうは番号が変わりましたって連絡を送りますけど、自分は送らないんです。なので、電話番号が変わったら番号を交換していた選手とはその時点でお別れになります。ただ、団体にいた時はその団体の選手には伝えていたんですけど」

――仕事の上で何か支障はなかった?

▼船木「仕事関係は全部妻がやっているので大丈夫なんですけど、レスラーの友だちはいないし、携帯が変わる度に連絡先が消えてます。でも、業界は狭いから、みんなどうにか調べてまた掛けてきますね。レスラーとか格闘家じゃない人とは普通に連絡先を交換してるんですけど、格闘家・レスラーとは近くなり過ぎないようにしています。いつ、誰とどうなるか分からないので。同じ団体になれば連絡先を交換しますけど、後はあんまりしないです。あまり交流しないようにっていうのは常に心掛けていました」

――そういった中でデビューから30年を迎え、「最終章」と言うべき戦いがスタートしたが?

▼船木「最近は本当に『最終章』だと思っています。その中で自分が憧れた人の団体で、憧れた人が設立したベルトに、憧れた人の弟子に挑戦するっていう、10代の頃の自分からしたら夢のような状況ですよね」

――まさに原点に戻るというか。

▼船木「原点もそうだし、終着点というか。そんな感覚でいます。このタイトルマッチが決まった時は“もういいや"って思うぐらい、思い残すことがないぐらい、本当に嬉しかったです。今でも自分の中に、どこか15歳のままの気持ちがあるんですよね。自己流でスクワット300回とかブリッジ3分とかやったり、通信販売で55?のバーベルを買って、リンゴの箱をベンチの替わりにして自己流でやっていた14、15歳の頃のことを思い出します」

――まさにそういった憧れが今の船木選手に繋がる原動力で、それから30年経った今も変わっていないと?

▼船木「変わってないですよね(苦笑)。まず朝起きたらトレーニングしてますから。基本は同じですね。それが仕事になってるっていうのがホントにありがたい話だと思います。それでこれから先の話になるんですけど、何とかしてこのスタイルを残したいっていう気持ちがあります。このストロングスタイルのプロレスっていうのは日本独自のものじゃないですか。格闘技っていうものがバックグラウンドにある、強い人間が行うプロレスっていうのはやっぱり無くなってほしくないです」

※後編に続きます

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