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12/5【リアルジャパン】12・9後楽園で関本とレジェンド王座戦 リアルジャパン提供・船木誠勝インタビュー(中編/写真あり)

※前編からの続き

――レジェンド王座のベルトを獲った時に「何歳までもできないギリギリの試合をやりたい」と仰っていましたが、まさにそういう戦いになりそうですか?

▼船木「はい。今日、たまたまドリー・ファンク・ジュニアやマスカラス、ザ・グレート・カブキさんと組むんですけど(取材日は12月1日)、おそらく自分の場合は、今のスタイルでやっていくと、70歳までリングに立つことはできないと思います。ここまできたら、いつリングに上がれなくなってもいいような、悔いのないような試合をしていきたいですね。試合数が減った分、一戦一戦記憶に残るような感覚でやっていますんで」

――セミファイナルでは、スーパー・タイガー選手と全日本プロレスの諏訪魔選手がタッグで対戦することになりました。お二人とも船木さんと縁のある選手ですが。

▼船木「それこそ関本選手を含めて、タイトルに絡む可能性がある実力者がどんどん増えていけば、今まで以上に、タイトルが光ってくると思うんですよね。そういう意味では、諏訪魔選手のリアルジャパン参戦は大賛成です」

――「試合内容で勝負したい」という意識もあるようなのですが、それを受けて船木さんは?

▼船木「自分が一番いい試合をしたいというのはみんな思うことなので。自分の場合、そういうことを考える時代からかなり経っていますので。今はとにかく頑張って、最高の感覚で試合ができれば、ファンの人たちも楽しんでくれるだろうという気持ちでいます。メインを食うとか、セミに負けないとか、そういう感覚ではないです」

――やはり自分との戦いという気持ちが強いと?

▼船木「そうですね。他の試合に目を向けてたら、おそらく相手にやられてしまうと思うんで、関本選手しか見えないです」

――レジェンド王座のベルトを巻いた時、最初は「実感がない」と仰っていましたね。

▼船木「正直、スーパー・タイガー選手がベルトを持っているなとは思っていたんですが、どういう防衛戦をやっていたのかをまったく知らなかったんで。自分がリアルジャパンに参戦した時にタイトルマッチは1回も見てないんです。そういうところで、『このベルトはどんな存在なんだろう?』と思ってました」

――ベルトを取って3ヵ月経ちましたが、自分に馴染んできた感覚は?

▼船木「なんか自分のためにあるベルトじゃないかなって。それぐらいに今は思っています。写真で見たら本当に似合ってたんで、凄く愛着がありますね。昔、初代タイガーマスクが巻いていたベルトのデザインと近いじゃないですか。全日本では三冠王座も獲ったことがあるし、ZERO1の世界ヘビー級王座も巻いたんですけど、どこか“他人のベルト"という感覚があって。でも、今回は“自分のベルト"という感じがするんです」

――船木さんがリアルジャパンに参戦し始めてから2年が経ちました。初代タイガーマスク選手とのタッグ結成、長井満也選手や藤原喜明選手との再会、そしてレジェンド王座奪取とドラマティックな試合が続いてきましたが、船木さんの目から見て、この団体はどんな印象ですか?

▼船木「やっぱり自分が15歳からやっていた新日本の源流を受け継いでいる団体だなと思いました。自分が20歳で新日本を辞めて、20年経ってプロレスに戻って来たんですが、その空白の時間がリアルジャパンには感じないですね。40歳の時に久しぶりに全日本プロレスに復帰して、武藤さんの団体だったんですけど、まったく自分の知らないプロレスが行われてたんですよ。浦島太郎みたいな感じでやってたんですけど、リアルジャパンは昔のままの源流があるなと思いました」

――全日本やWRESTLE-1での船木選手も異質な雰囲気がして良かったですが、リアルジャパンに出ると、物凄くハマるというか。

▼船木「なんかしっくり来るんですよね。それはたぶん、お客さんも見ててそう感じていると思います。それは、初代タイガーマスクという存在が大きいと思います」

――現在、初代タイガーマスク選手は欠場中で、船木選手はことあるごとに「帰ってくるまで団体を守りたい」と仰っています。それだけ思い入れが強いんでしょうか?

▼船木「自分も46歳ですけど、30年以上前のタイガーマスクの記憶が未だにありますからね。佐山さん自身も最初はタイガーマスクをやりたいと思ってマスクを被ってなかったはずなんです。でも、それがこういう形になって、いろんな人の気持ちを動かしている。人の運や縁を感じますし、不思議だなって思います」

※後編に続く

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