12/8【プロレス大賞/新日本】オカダが3度目のMVP獲得、天龍戦でベストバウトと2冠達成 殊勲賞は鈴木みのる、敢闘賞は岡林(写真あり)
東京スポーツ新聞社制定『2015年度プロレス大賞』の選考会が7日、都内で開かれ、新日本のIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカが2年ぶり3度目の年間最優秀選手賞(MVP)に選ばれた。ベストバウトには「オカダvs天龍源一郎」(11月15日・両国国技館、天龍引退試合)が選出され、2度目のMVP&ベストバウト2冠を達成したオカダは、一層のプロレス界全体のけん引と“結婚"を目標に掲げた。
◇
暮れ恒例のプロレス大賞。今年も東京スポーツのプロレス担当記者、各朝刊スポーツ紙のプロレス担当、専門媒体など19人が選考会に参加した。最注目のMVPの選考ではオカダと天龍が候補に。オカダが11票、天龍が8票をそれぞれ獲得し、1回目の投票で過半数(10票)に達したオカダが選ばれた。オカダ支持の声として「未来形のプロレスをみせ続けた」「天龍引退試合の大役をつとめた」「今年も好調だった新日本をけん引し続けた」ことなどが上がったという。
7日に新日本事務所で会見したオカダは、「2015年の活躍が評価されてうれしい」と喜びつつも「1月の東京ドームでは、泣いてないですけど『泣いた、泣いた』って言われて…。ファレをツームストンを投げたのも自信になりましたし、大阪城ホールを超満員にして、G1も優勝は出来なかったですけど自分で盛り上げた自負もありましたし、アメリカ、カナダ…いろんなところにも行かせてもらいましたから。2015年、一年中盛り上げた自負はありますね」とやはりクールに自己分析。28歳にして3度目のMVP受賞となったものの、「トップ(アントニオ猪木)が6回ですよね? もう3回獲っちゃいましたから、その記録は超えるでしょう」とサラリと言ってのけた。
ベストバウトには、はからずもMVPを争った2人が激突した「天龍vsオカダ」が選ばれた。オカダは2012年に続く“MVP&ベストバウト二冠"を達成。「正直複雑ですね。もっとキツい試合はありましたし。それこそ棚橋さんだったり、中邑さんだったりAJだったり…今やってる人たちとの“今のプロレス"を見てもらいたい気持ちもありました」と話したオカダだったが、「普段連絡ない人から『見たよ』と言われたりした。天龍さんとやることで昭和のプロレスファンの人たちにも今のプロレスが響いたという風に思って、その結果、今のプロレスを評価してもらえた…と解釈します」と続けた。
ここ5年はオカダか棚橋弘至がMVPに選ばれ続けている。その棚橋とIWGP王座を懸けて対決する来年1・4東京ドーム大会に向けては「やっぱり僕と棚橋さんがプロレス界のトップだと思ってますし、東京ドームでは『やっぱりオカダだな』と思ってもらえるようにしたい」と改めて決意をあらたに。
むろん来年も「MVPとしてプロレス界をもっともっと盛り上げていきたいですね。新日本プロレスだけじゃなくて、『プロレスってやっぱり凄いんだ』っていうのを世間に響かせていきたい」と業界全体をけん引する構えだが、「プライベートの話をしてもいいですか? そろそろ結婚したいっす(笑) 相手がいるわけじゃないんですけど…。リング上はこれだけいろいろと獲ってますし、また一歩上に行くとなると、プライベートも充実させていかないといけないのかな、と。人として成長したいですし」と最愛の“タッグパートナー"獲得もテーマに。公私に渡る充実を見据えつつ「理想のタイプ? 特にありません…」と笑って会見を締めた。
このほか事実上の準MVPにあたる“殊勲賞"には、通年でGHC王者としてノアマットを揺さぶり続けている鈴木みのるが選ばれ、敢闘賞には7月の両国大会で関本大介を破ってBJWストロングヘビー級王者となった大日本・岡林裕二が選出された。
技能賞は“みんなのこけし"として人気を博した本間朋晃が獲得。本間は「まさかの技能賞獲得です。技能ないんですが大好きなプロレスを楽しんでやってるだけです。楽しさが伝わったからの技能賞だと思います。デビューして19年目で初受賞。いまだに信じられないです。もっともっと練習して技能を身につけたいと思います。ありがとうございました」と喜びのコメントを寄せた。
また最優秀タッグには超花火を通じて話題を振りまいた大仁田厚&長与千種組が選ばれた。新人賞の該当はなかったものの、女子プロレス大賞はスターダムの紫雷イオが獲得。引退した天龍には特別功労賞が送られることになった。
『2015年度プロレス大賞』の選考結果は以下の通り。
※会見におけるオカダのコメントは容量の都合上、別項に掲載いたします
☆東京スポーツ新聞社制定『2015年度プロレス大賞』選考結果
▼最優秀選手賞(MVP)
オカダ・カズチカ
▼年間最高試合賞(ベストバウト)
オカダ・カズチカvs天龍源一郎
※11月15日・両国国技館、天龍引退試合
▼最優秀タッグチーム賞
大仁田厚&長与千種
▼殊勲賞
鈴木みのる
▼敢闘賞
岡林裕二
▼技能賞
本間朋晃
▼新人賞
該当者なし
▼女子プロレス大賞
紫雷イオ
▼特別功労賞
天龍源一郎