プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

6/10【みちのく】バラモン兄弟が正攻法&大暴走で猛追も…相方タッグが東北&UWA二冠王に 後楽園大会

 後楽園大会『驚天動地』が10日、開催され、東北ジュニアタッグ王者の“相方タッグ"藤田ミノル&日高郁人組とUWA世界タッグ王者のバラモン兄弟による二冠戦が実現。まさかの正攻法やシュウの担架退場→復活、水の入ったバケツ乱舞などで場内を沸かしたバラモン兄弟だったが、最後は日高がケイを沈め、タッグ二冠王に輝いた。
 
 かつてZERO1マットを中心に活躍した名チーム“相方タッグ"藤田&日高組は、昨年の9・22矢巾町で佐々木大地&郡司歩組を破り、東北タッグ王座を奪取した。12・10後楽園で元王者組とのリマッチを制すると、今年の5・7矢巾町ではGAINA&のはし太郎組を撃破し、2度目の防衛を果たした。

 そんな状況で東北タッグ王座奪還に動いたのがバラモン兄弟。自ら保持しているUWA世界タッグ王座を懸け、セミファイナルのダブルタイトルマッチで両チームが雌雄を決することになった。

 Wタイトル戦とはいえ、バラモン兄弟はいつもと変わらず暴走。入場時から客席に水を噴射して大混乱に持ち込むと、試合前の記念撮影にも参加せず、セコンドのイーグルマスクを代わりに並ばせた。しかし、「正々堂々とやる」とアピールして襲撃はせず。ゴング前に自ら握手を交わしてどよめきを誘った。

 試合になってもクリーンファイトを続行。シュウが珍しく藤田相手に定石通りのリストの取り合いを決めると、ケイは華麗な前宙でリングイン。まさかのテクニック披露に場内は沸き返った。

 しかし、ケイが場外に転落して日高を「ルチャリブレ!」と挑発している隙に、シュウが背後から道路標識で殴りかかると、一転していつもの暴走モードに。場外乱闘に雪崩れ込むと、水の入ったバケツを持ち出して相方タッグに投げかけると、リングサイドは大混乱に陥った。

 リングに戻ってもシュウがミドルキックで藤田を圧倒。だが、藤田の延髄蹴りを食らうと、シュウがピクリとも動かなくなり、戦線離脱に追い込まれてしまう。ケイが慌てて割って入り、場外に退避させるが立ち上がれず。まさかの非常事態に場内が騒然とする中、シュウは担架でバックステージへと運ばれていった。

 バラモン兄弟の試合らしからぬシリアスムードの中で、相方タッグはケイに非情な攻撃を連発。多勢に無勢で一方的に攻め込まれたケイだが、連続攻撃を切り抜け、何とか自陣に。しかし、シュウの姿は無く、なすがままに蹂躙された。

 すると、ここで担架に乗せられたままシュウが再びリングサイドに帰還。ムーの太陽の“マスター"ザ・グレート・サスケも姿を現す。立ち上がれないシュウにサスケが祈りを捧げると…なんとシュウが復活。体を引きずるようにしてリングに上がった。

 相方タッグのWブレーンバスターをネックブリーカーで返したケイが自陣に戻ると、やっとシュウにタッチを渡す。シュウのダメージが気になるところだったが、華麗にジャンプしてリングに上がると、担架で運ばれたのがウソのようにスピーディなファイトを披露。水を顔面に噴射して日高を蹴りまくると、藤田の股間にニードロップを落とした。得意のボウリング攻撃もさく裂し、バラモン兄弟が逆襲に打って出る。

 サンドイッチ式延髄蹴りやWリバースDDT、Wダイビングフットスタンプもさく裂。日高のショーンキャプチャー狙いも2人がかりで丸め込む。相方タッグのネックブリーカー&ダイビングボディプレスに被弾し、水の入ったバケツを持ち込んでも頭から押し込まれて窒息寸前に追い込まれたが、その水を同時にぶっかけて奇襲すると、藤田を2人がかりでクルリ。ニアフォールを奪い取ると、場内は沸騰した。

 正攻法でも相方タッグを追い込んでみせるが、日高が強引な野良犬ハイキック連射で活路を開く。フラフラになりながらも、ケイは続く石見銀山を脱出し、急所を鷲づかみにして抵抗するが、突っ込んだところで藤田が割って入り、SAYONARAをグサリ。これを自力で返すと、続く合体ロボDDTを食らってもシュウのカットが間に合い大声援を受けたが、最後は日高が石見銀山を今度こそお見舞いして、ケイから3カウントを奪い取った。

 これで相方タッグが二冠王に。バラモン兄弟に声援が集中した試合となったが、藤田はマイクを持つと「二冠王になったのに、こんなに何とも言えない空気になるとは思ってもいませんでした。確かに気持ちはわかります」と心境を告白。それでも「でも、どんなに日高郁人が嫌いでも、どんなに藤田ミノルが好きでも、そんなことは一切関係ない。ベルト2つを俺たちが巻いた。それだけが事実だ。俺たちが東北ナンバーワンタッグチームにここで認められたってことだ」と続けて胸を張った。

 旗揚げ当初のみちのくのスローガンである「東北をルチャの都にする」のをテーマに掲げている相方タッグ。ルチャ流の試合を制してUWA王座を手にしただけに、藤田は「みちのくプロレスは僕らがいた頃とファンも違うし、新しい景色になっていると思うけど、リングの流行りなんて巡り巡ってくるもの。そのうち、今を引っ張っているメンバーが古いと言われる時代が来るよ。その時、ルチャリブレがファンにクローズアップされると思う」と満足げにコメントした。

 続いて、日高は「二冠王になりましたからね。これからもっとみちのくに呼ばれるといいなあ。ワンクールに1回とかだけじゃなく、毎月防衛戦が組まれるといいな」と防衛戦の早期実現を要求。東北でのバラモン兄弟との再戦も視野に入れていた。

プロ格 情報局