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7/14【新日本】まさに神降臨…G1へ永田今年は“護摩行"敢行 「完走&優勝」へ心頭滅却

 G1 CLIMAX出場を控える永田裕志が14日、埼玉県和光市内の清龍寺不動院で護摩行(ごまぎょう)を行い、G1完走と優勝を祈願。不動明王の“降臨"を感じつつ、真夏の祭典へ心頭滅却した。

 フラフープやアナウンス、リンボーダンスなどG1前のユニークな公開特訓が恒例化している永田。今年選んだのは護摩行だった。至近距離で燃え盛る炎の前で行う仏教の修行、祈祷法のひとつで、プロ野球・広島東洋カープの新井貴浩選手が毎年行うことで広く知られている。

 舞台となった清龍寺不動院は、その名の通り不動明王が祀(まつ)られており、燃え盛る炎には不動明王が降臨するとされている。白装束にハチマキ姿で現れた永田は、30度を超える灼熱の護摩堂で、まずは和尚と般若心経を読経。自ら「G1完走、優勝」と書きこんだマキを護摩の火中におさめ、至近距離で燃え盛る炎の前で祈祷を開始した。

 煙と熱を体にすりこむことで不動明王から“パワー"をいただき、真夏の祭典への祈りを捧げ続けたが、中盤に差し掛かったところで変化が。目を閉じて“金剛合掌"を続けていたものの、静かに目を開くと、その目は白。まさに文字通り“神"が降臨した瞬間だった。

 約30分に渡った灼熱の護摩行を終えた永田は汗びっしょり。だが、その表情はすがすがしく「“無"になれました。熱さも逆に心地よかったです。不動明王と触れ合ってる時間は煙さも感じなかったですし、(泣きどころの)ヒザの痛みも感じなくなっていて、無になっている自分がいました」と振り返った。“白目"については「気づかなかった」というものの、「もしかしたら不動明王が降臨したんじゃないですか。不動明王が宿ったからにはまさに怖いものなしでG1 CLIMAX臨めるなというのが今の心境です」と自信をつけた。

 18年連続18度目の出場となる今年はBブロックにエントリー。今夏G1は、天山広吉の出場枠譲渡問題が話題となったが、その“騒動"が護摩行を選んだきっかけでもあった。

 「どんなに体調を良くしたり、状況を整えても、出られる時は出られるし、外される時は外される。僕らは若い世代にナメられないためにも、日々最高潮の状態を作るのが常なんですけど、たとえそういう状態を作ったとしても、外される時は外される。今回は周りが何を言おうが、必死の思いで出場枠を勝ち獲った天山の勝ちですよ。周囲の声がいろいろあるってことは、テンコジの手のひらで踊らされてるだけ。だから天山には良い風が吹いてるなという感じですね。天山は今年が最後と言ってますけど、僕は5年くらい前からG1は今年で最後なんじゃないかと思ってやってきてる。僕も東京ドームの試合から外されたこともありましたけど、その時『あぁ世の中っていうのは、どんなに良い状態を作っても、出る時は出られるし、出られる時は出られないんだな』とある種の開き直りができた。G1に向けても同世代が世の中を騒がせてる中で、自分はどっしり腰を据えたものが欲しかった。そういう意味で護摩行を選びました」。そう語って不動心を磨く護摩行での収穫を強調した。

 祈願したのは、“優勝"はもちろんのこと「完走」だ。「何がG1で怖いと言ったら怪我。長期におよぶ戦いでひとつ怪我をするとパワーダウンにつながってしまう。だから今回は完全に完走したうえでの優勝、というのを祈願しました。すでに練習で最後の追い込みをかけて準備万端なうえに、そこに不動明王が宿った。完走と優勝。その目標に向かって戦える状況は作り上げました」と永田。こうして体を張って話題を振りまく夏への責任感は今年も変わらず。そして心頭滅却すれば火もまた涼し。不動心と無の境地で約1ヵ月間、19大会におよぶ“ギラギラの夏、メラメラの闘い"に身を投じる。

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