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10/5【NOAH】邪道&外道、金丸迎撃へ「両方で“自分のプロレス"を貫く」 GHCジュニア二冠王・小峠篤司インタビュー

 9・23後楽園で金丸義信を下して史上3人目となるGHCジュニア&ジュニアタッグ二冠王となった小峠篤司。10・8後楽園大会では邪道&外道組相手のジュニアタッグ防衛戦、10・23横浜文体大会では金丸義信とのジュニア王座防衛戦に臨む。一気に“ノアジュニアの顔"となった小峠に、試練の10月に向けた心境を聞いた。


【小峠篤司インタビュー】

――史上3人目となるGHCジュニア二冠王となったが周囲の反響は?

▼小峠「新日本の9・25神戸と同じ日の昼に、大阪プロレスの同窓会的な興行に参加したんですけど、駆け出しの頃から知ってる人たちには『いろんな意味で大きくなったね』って言ってもらいましたね。でも、申し訳ないことに、いまだに二冠王っていう実感が湧かないというか(苦笑)」

――自然体にみえるが?

▼小峠「フフフ。自然体なのかはわからないですけど、なんか去年くらいからプロレス自体も伸び伸びやれるようになったんですよね。4年前にノアに移籍して、最初にGHCジュニアに挑戦したときも金丸義信が王者だったんですけど、その頃は『周りにナメられたらアカンな』っていう部分で、ただガムシャラで。まだ、原田やケンオーハラもいなくて、新参者は僕一人だったんで、悪い言いかたすると居心地が悪かったというか(笑) それがノアで試合を重ねることで余裕も出てきて、とくにケンオーハラとの連戦は手応えも感じたので」

――そして今回見事に大仕事をやり遂げた、と

▼小峠「自分としては『これからジュニアタッグを盛り上げていこう』って思ってた矢先に、金丸から逆指名を受けて、シングルの王座戦のチャンスが舞い込んだって感じなんですよね。とにかく、『余裕なことを考えず、俺は俺のプロレスをやろう』っていうことだけ考えて臨んで。自分のプロレスに自信が持てるようになったってことだと思います。石森さんの空中殺法、拳王の打撃、大原のメキシコ仕込みのテクニックが通用しない相手に対して、何をすべきかって思ったときに、自分のスタイルを貫くしかないなって思って。いまはそれが間違えてなかったんだなって実感してますね。最初にノアに来た頃は『何をやればお客さんに受け入れてもらえるんだろう?』って、かなり試行錯誤しましたから」

――相棒・原田の反応は?

▼小峠「王座戦が終わって控室に戻って、みんなが『お疲れさま、いい試合だった』って言ってくれる中で、アイツだけはなんか『最後のヒザの攻めが微妙でしたね』って言ってきましたよ(笑) まあ、“らしいな"って思いました」

――ライバル意識を感じる

▼小峠「まあ、彼とは先輩後輩なんですけど、そういうことを言い合える仲なんで。きっと、原田的には僕らしくない攻めかただと思ったのかもしれないですね。でも、きっと周りのジュニアの選手たちも、おもしろくは思ってないだろうなっていうのは伝わってきますよ。でも、余計なことは考えずに、自分のプロレスを出し続けようって思いますね」

――その“小峠篤司のプロレス"とは?

▼小峠「それはもう、“我慢と辛抱のプロレス"ですよ。僕が周りに負けないポイントはそこだけですから。僕は周りと比べると格闘技のバックボーンもないですし、とにかく耐えて耐えて食らいついていったというか。そういう経験、反骨心を武器にするしかないなって思ってます」

――叩き上げの王者?

▼小峠「雑草育ちですから(笑) あとは今回、二冠王になれたのは、運も左右したなって思いますね。金丸が真っ直ぐきてくれたんで、自分が得意とするシチュエーションになったというか、相手の技を返し続ければどこかでスキが生まれると思っていたので。でも、試合をしているときは『ああ、この人が“ジュニア版の絶対王者"って言われる理由もわかるな』って実感しましたね」

――4年前と戦ったときと、何か違いは感じた?

▼小峠「4年前は相手に転がされていても、それすら気づかなかったんです(苦笑) 正直、今回も転がされてはいたんですけど、タッチアウトだけ食らわなければと思っていたら、結果的にベルトが舞い込んできたというか」

――10・8後楽園で邪道&外道組を相手にGHCジュニアタッグ王座の防衛戦が決定。8・21J-CUP有コロ大会で指名した形となったが?

▼小峠「じつは邪道と外道を呼び出した瞬間、怖さを感じたんですよね。お客さんからの人気が凄いじゃないですか? マイクアピールもうまいし、あのときの会場の沸きかたを観たときに、ぶっちゃけ『ここと戦ったら、どうなんねん?』って、ちょっとビビりましたね(苦笑)」

――二冠王とは思えない、正直すぎる発言だが…。

▼小峠「ハハハ(笑) でも、ホントに邪道&外道はキャリアもとんでもないし、日本のジュニアタッグの代名詞みたいな存在だと思うんですよ。ただ、やっぱり渦を巻き起こしていくには、カッコつけた言いかたすれば“革命"を起こしていかないといけないと思うんで。もちろん、コッチには怖さのうしろに『やったるねん!』っていう気持ちもあるし」

――新日本の9・25神戸ではアウェーでも堂々たる振る舞いだったが

▼小峠「そこはアウェーだろうがなんだろうが、引いたら負けだと思ってるので。たとえ、邪道&外道みたいにレジェンドみたいなチームでも、堂々とやってやろうって思いますね」

――邪道&外道組の警戒点は?

▼小峠「やっぱり、一番は会場の空気を引きつける力ですよね。逆にスピードとかテクニックとか、試合内容に関しては、現役バリバリのコッチが負けたらアカンやろって思いますけど」

――ちなみに邪道&外道組のタッグ哲学は『1+1は2でしかないが、相手チームを2にしなければいい』というものなんですが、桃の青春も何かモットーはありますか?

▼小峠「逆にウチは『相手チームも2にした上で、倒しにいく』って感じかもしれないですね。タッグって4人が入り乱れるから、全員が100%の力を出すのは難しいんです。でも、桃の青春はそこを狙いにいくというか。しかも、とくに意識しなくても、原田とならそういう流れに持っていけると思うし、それが僕らのやってきたプロレスなので。ただ、ちょっと気がかりなのが、やっぱり会場の雰囲気かな(苦笑)」

――10・8はオカダも出場して新日本ファンの割合も少なくなさそうだが?

▼小峠「そうなんですよ。だから、ホームリングではあるんですけど、試合が始まるときにどう出るのかなって。たとえ勝ったとしても、『あれは邪道&外道の試合だったな』って思われないような内容を、ちゃんと残さないといけないなって思います」

――二冠防衛戦が続く10月に向けて最後に改めて意気込みを

▼小峠「前回、GHCジュニアヘビーを巻いたときは、1回しか防衛できなかったですけど、二冠王として期待もされてるのも感じますし、周囲から品定めされているとも思うので、今回はシングルとタッグ、両方で“自分のプロレス"を貫いて、どこにでも通用するというのを証明します!」

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