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10/7 オールスター戦上映中断でオールドファン落胆も 坂口、藤波、初代タイガーらが“昭和・新日本"を語る、新間実行委員長は来年3月の第2弾開催を宣言 『10.7 昭和の新日本プロレスが蘇る日』

 『10.7 昭和の新日本プロレスが蘇る日』が7日、東京・後楽園ホールで開催された。“昭和・新日本"の名勝負が上映され、坂口征二、藤波辰爾、初代タイガーマスクらがトークショーに登場。新間寿実行委員長は来年3月、京王プラザホテルで第2弾開催を宣言した。

 同イベントは元新日本の営業本部長で“過激な仕掛人"と称された新間氏が実行委員長を務めて開催されたもの。イベントには坂口、藤波、初代タイガー、小林邦昭、グラン浜田、北沢幹之と昭和・新日本を支えたOBたちが登場。元テレビ朝日『ワールドプロレスリング』実況担当・舟橋慶一氏が司会を務めた。

 会場にはリングが設置されず、ステージ上が舞台とされた。会場内にはアントニオ猪木が64年11月19日、大阪球場でジョニー・バレンタインを破って奪取したUSヘビー級ベルトを筆頭に、格闘技世界一決定戦「アントニオ猪木vsモハメド・アリ」の調印式で読み上げられた宣誓書、新間氏が山下泰裕と結んだとされる仮契約書など、貴重な品々が展示された。集まった観客は1254人(満員)。昭和・新日本を知るオールドファンがたくさん集まった。

 まずは世界最強タッグ戦「猪木&坂口vsルー・テーズ&カール・ゴッチ」、WWWFジュニアヘビー級選手権試合「藤波辰巳vsカルロス・ホセ・エストラーダ」、NWF世界ヘビー級選手権試合「猪木vsタイガー・ジェット・シン」、WWFジュニアヘビー級選手権試合「タイガーマスクvsダイナマイト・キッド」の4試合が上映。観客は食い入るように見つめ、映像が終わるたびに大きな拍手が起こった。

 トークショーは2部構成。坂口、藤波新間実行委員長、元東京スポーツ編集局長で、『ワールドプロレスリング』解説者だった桜井康雄氏によるトークでは、坂口の新日本参加とNET(現・テレビ朝日)放送開始、伝説の猪木vsアリ戦、藤波によるドラゴンブーム、長州力「噛ませ犬」発言などの秘話が当事者たちから語られた。その中で新間氏は「新日本プロレスは坂口さんの我慢から始まりました。坂口さんが来てくれなければ、新日本プロレスは、アントニオ猪木はなかったですよ」と坂口に敬意を評し、猪木vsアリ戦について「本当に残念で残念でしょうがない。私がルール問題で頑張りきれなかった私の反省を込めて言います。あの試合ほどつまらなかった試合はない。それが今になって何でこんなに評価されるんですか?」と悔しさをにじませながら振り返った。

 続いて登場したのは初代タイガー、小林、浜田の元新日ジュニア勢、元週刊ゴング編集長・小佐野景浩氏、同元副編集長・小林和朋氏。冗談を飛ばす初代タイガーに小林が困惑する場面もあったが、「若手の頃から喧嘩したことない」(小林)、「凄くいい先輩です。一回も怒られたことがない」(初代タイガー)と新日ブームの一翼を担った両者が笑顔で語らった。小林が当時、タイガーファンからカミソリの刃が送られて手を負傷したエピソードを披露すると、初代タイガーは「僕としてはメキシコとか日本でずっとよくしてくれた先輩なので、僕がタイガーマスクとして支持されている時に小林さんがメキシコから帰ってくると。何としてもこの人を大スターにしてあげたいという気持ちがあったんですね。それが悪役みたいな方向にいっちゃったんで、それはしょうがないですね」と場内を笑わせた。

 そして今イベントの目玉となるはずだったのが79年8月26日、日本武道館で開催された『プロレス夢のオールスター戦』の映像上映。開場時から第1試合のバトルロイヤル、「アニマル浜口&長州力vs大熊元司&グレート小鹿」など前半戦の模様が上映されたものの、イベント中に上映された「ジャンボ鶴田&藤波&ミル・マスカラスvsマサ斉藤&高千穂明久&タイガー戸口」、「ジャイアント馬場&アントニオ猪木vsアブドーラ・ザ・ブッチャー&タイガー・ジェット・シン」はいずれも試合途中で映像が中断。期待していたオールドファンたちを落胆させた。

 それでも藤波、初代タイガーらによる追悼20カウントゴングが往年の名レスラーたちに捧げられ、豪華景品が当たるサインボール投げで場内は大盛り上がり。最後にあいさつに立った新間実行委員長は「昭和の新日本プロレスこそ、我が青春である。昭和の新日本プロレスは一言で言えば凄いプロレスであります」と言い切り、「昭和の新日本プロレスを忘れない人々とともに年1回、2回とまた楽しい会を開きたく思っております」と継続開催を宣言。さっそく来年3月にかつて新日本が記者会見場としていた京王プラザホテルを舞台にした第2弾の開催を約束していた。

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