プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

10/14【NOAH】「ナイスタイミングだけど顔じゃねえよ」 10・23横浜GHCタッグ戦へ真壁&本間インタビュー

 ノア10・23横浜文体大会でのGHCタッグ王座挑戦が決まった真壁刀義&本間朋晃の“GBH"コンビ。新日本10・10両国大会で王者・矢野通が真壁を徹底的に挑発し、今回の王座戦につながった。ノアマットでは“絶対王者化"しつつある丸藤&矢野組との一戦を前にした真壁と本間に心境を聞いた。


【真壁刀義&本間朋晃インタビュー】

――新日本10・10両国大会で矢野通から挑発を受けて、GHCタッグ挑戦が決定。現在の心境というのは…?

▼真壁「オレと本間、とくにオレだよね。今までチャンスがあってそれをゲットしてきた。うぬぼれているわけでもねえし、あぐらをかいているわけでもねえけど、ちょっと心に余裕があったかなって。そして先シリーズ、何もタイトルがないなかで1シリーズ闘ってみて発見するものがあった。やっぱりこうじゃなきゃいけないなって思うものがあった。それは何かって言ったら、オレの根本的な生き方であり、ファイトスタイルであり、すべてだなって。それに火をつけたのが矢野通のヤロー、あのタヌキ野郎だよね」

――矢野選手とはかつてはIWGPタッグ王者になり、プロレス大賞の最優秀タッグも取り、そして裏切られてと、切っても切れない間柄ですね。

▼真壁「10日の試合の時、試合どうのこうのじゃなくてベルトをアピールしてきて、ガキのケンカじゃないけどさ、オレはああいうのが一番琴線に触れるんだよね。ガキのケンカじゃねえけど、ガキみたいなことをされるのがオレは一番腹が立つんだ。その辺はアイツもわかってると思うからさ、そこに触れてきやがったよね。だけど、まさかオレがあそこで突っ込むと思ってなかっただろうから、それが誤算だろうな」

▼本間「オレが勝ち名乗り受けてたら真壁さんが向かっていってましたからね。でも、アイツは真壁さんの怖さを一番知ってると思うし、挑発する相手を間違えたんじゃないかなって思いますね。オレたちGBHはIWGPタッグを失ってからはタイトル戦がなかったけど、あんな挑発されたらいくしかないですよ」

▼真壁「ふざけんなとは思いながらもナイスタイミングではあるよね。オレは瞬間的に動いたし、本間も動いたと思うし、そこだよね。ナイスタイミングで火をつけてくれたじゃねえかよってところだよね」

――GHCタッグのベルトといえば、2003年に真壁選手がノアに初参戦した時に挑戦したベルトでもあります。

▼真壁「チャンピオンは小橋と本田だよね」

――はい。自分が取れなかったベルトを矢野選手が持っていることも面白くないのでは?

▼真壁「面白くないっていうか、ふざけんじゃねえって感じだよ。矢野通が持ってるのが腹立たしいよな。あともう一つは丸藤だよね。オレもG1でよ、テメーの庭で黒星つけられてるからさ。(7・31岐阜)そういうのも全部返してやるよ」

――チームとしての丸藤&矢野組はどんな印象ですか?

▼真壁「一つはちょっとふざけた感じでありながらもすべてを決めにかかる矢野通と、一方はリアルに真面目なスタイルを貫き通す丸藤がいる。2人とも似てないじゃんか。似てないからこそ面白いタッグだとは思うよね。だけど、オレたちの敵ではねえよ。ふざけんじゃねえぞっていうのがオレの本音」

▼本間「矢野ははぐらかす天才で、丸藤選手は文字通りの天才。天才と天才だからそれは強いと思うけど、それでも我々の絆には敵わないってところを見せてやりたい。あとは個人的に丸藤選手に思い入れがあるんです」

――なんでしょうか?

▼本間「1999年のプロレス大賞の新人賞を取ったのが丸藤選手なんです。その時の2位がオレなんです」

▼真壁「それマジか!?」

▼本間「接戦…ではなかったんですけど、1回しか取るチャンスがない新人王を丸藤選手に阻まれたっていうのがあるので、恨んでますよ」

▼真壁「そんな昔のこと今言われても丸藤はわからないだろ」

▼本間「恨まれてるほうはわからないかもしれないけど、こっちはずっと見てたんでね」

――新人王といえば、実はお二人は同じ1997年のデビューなんですよね。

▼真壁「そう。キャリアもほとんど同じだよ」

――真壁選手は雑草、本間選手はデスマッチ新世代として早くから光を浴びましたね。

▼真壁「うん。だけど、本間も迷走したよね。デスマッチから抜けてストロングスタイルに照準を合わすまでに右往左往したかなって思うよな。オレはずっと新日本と契約している選手だけど、彼は契約のない状態の時に右往左往して、今のこの状況を作り上げているから、そう考えるとすごいよね」

――本間選手がデビュー時からやっていたデスマッチに、真壁選手も10年前の2006年に進出。そこから違う世界を知って飛躍につなげましたね。

▼真壁「そうだね。すごくない? 絶対に交わることがないと思ってたのに当たってるんだもんな。そういう経験もあるから相手のこともよくわかるんだよ。ここで何をしてほしいのかっていうのが。逆にオレがここでどう動いてほしいかっていうのも、本間はわかってるからね。決して同じではないかもしれないけど、似たような道を歩いているから、よくお互いにわかりあえる部分があるよね。同志だよね」

▼本間「タッグマッチはもちろんそうだし、真壁さんのセコンドにいる時でも、こうしてほしいだろうなっていうのを感じながら動いてたんでね」

――昨年末はワールド・タッグリーグで優勝して、年明けの1・4ドームではIWGPタッグ王座を獲得しました。積み重ねてきたものでチーム力が上がっている実感はありますか?

▼真壁「オレは今までずっとシングルプレイヤーでやってきたからさ、シングルは今でも問題ないと思ってる。それは本間も同じ。ただ、タッグの真骨頂っていうのかな、主従関係はありながらも今はほとんど同等である。心の交錯や変化もあるし、今の実力の変化もあるし、誰にも負けないっていう自信が今はある」

――真壁選手は過去に越中詩郎選手と矢野選手とIWGPタッグのベルトを獲得しています。その二人と本間選手のパートナーとしての違いはどのようなところですか?

▼真壁「矢野はさっきも言ったように一瞬の切り返しがあるし、力技もあるし、気も利くし、タッグパートナーとして言うことないんだよな。あっ、言うことないな」
――矢野選手とはベルトを取り、最優秀タッグも取っているので、やりやすいパートナーであったことは間違いないですよね。

▼真壁「それは間違いないよな。ただ、オレを裏切ったっていうのが許せない。それがアイツの運の尽きだと思ってるからよ。そこでオレとずっと一緒にやってきた本間だよ。どうやってコイツを引っ張り上げようかってずっと考えてたけど、実際に今は上がってるもんね。あとは自由に泳がせていれば勝手にやってくれるから」

▼本間「真壁さんがそうやって自分を信頼してくれるから、俄然やる気になりますよ」

▼真壁「オレはいつでもトップに駆け上がれる自信がある。だったらオレが駆け上がる時に協力してくれたヤツは全員引き上げてやろうと思ってる。それがオレの根本にあるんだよ。コイツらのためにやってるって思うと力も出るし、今までもそうやってぶちのめしてきた。だから今回も同じだよ。それがたとえ矢野であろうが、丸藤であろうが変わらない」

――GHCというベルトに対してはどんな思いがありますか? 過去にはシングルにも挑戦していますが、これまで届かなかったベルトです。今度こそはという思いもあるのでは?

▼真壁「もちろん。かつて取れなかったというベルトと今は違うんだよね。あの時持っていたメンバーも違うし、シチュエーションもすべて違うし、価値も違う。アイツらで輝かすことができないんだったら、オレと本間で輝かしてやろうっていうのが本音だよな。ノアのファン? 新日本のファン? オレから言わせればどっちもクソくらえだと思ってるからよ。二つの派閥? 二方向のファン、全員を引き上げてやるよ。オレと本間のすげえプロレスをお見舞いしてやるよ。丸藤? 矢野? 顔じゃねえよ。もう1回言ってやろうか。顔じゃねえよ」

――丸藤選手はノアの顔とも言える選手です。

▼真壁「うん?」

▼本間「ノアの顔ですよ!」

▼真壁「顔だろうが、何だろうがそんなの関係ない。全部引きずり下ろしてやるよ」

▼本間「丸藤選手は確かにノアの顔かもしれないですけど、真壁さんから言わせれば顔じぇねえってことだよ」
▼真壁「おう。顔じゃねえよ」

▼本間「タイトルマッチであり、新日本とノアの対抗戦でもあるので、それは負けられないですよ。前にタッグリーグに出た時もすごいブーイングだったんですけど、またブーイングを起こさせてやりますよ」

――6年前のタッグリーグは反則絡みの試合もあって予選敗退と不本意な結果でしたが、その時とは違うものを見せる?

▼真壁「違うねえ。今度はすげえのいくよ。6年間積み上げてきたものが違うからな」

――タイトルマッチの前日、10・22有明では真壁選手は丸藤選手、本間選手は矢野選手とそれぞれシングルでの前哨戦があります。こちらはどのように闘いますか?

▼真壁「さっきも言ったけど、G1クライマックスではテメーの庭で丸藤に取られてるんだよ。ふざけんじゃねえって。今でもムカムカする気持ちはあるからよ、今度はノアの聖地? アイツの庭で借りを返してやるからよ。そうしなきゃムカムカが止まらねえからな」

▼本間「オレもG1の公式戦で矢野にやりたいようにやられて負けてるんで、これはやり返さないとダメだと思うし、この前哨戦で、タイトルマッチはやるまでもないなってくらい力の差を見せてやりますよ」

――翌日のタイトルマッチもにらみながらの闘いになりますか?

▼真壁「ないない。オレと本間は単純だからさ、シングルマッチはシングルマッチでボカスカやってやるから。タイトルマッチはタイトルマッチでスイッチを変えるから。その時、その時、完全燃焼でボッコボコにしてやるから」

――現時点で丸藤&矢野組の攻略の糸口は見えていますか?

▼真壁「丸藤のチョップであったり、軽快なフットワークからのソバットとかあるけど、ああいうのを確実にストップした上で、オレたちの強靭な体ではじき返せるぜってところにもっていかないとダメだよね。やっぱり策なしでいくには相手としてデカすぎるな。矢野にしても、いけるって思った瞬間に丸め込まれたことは何回もあるから。そういうのを考えると気を抜けないよな」

▼本間「矢野に関してはいなしに付き合わない。オレは自分のスタイルを貫くだけ。警戒しすぎるとそこを付け込まれるので、そうならないように闘うだけ。丸藤選手に関しては策とか何とか以前にこれまでまったく当たったことがないので、楽しみっていうのが一番大きい。絶対に交わることがないと思っていた選手と10・23横浜文体で当たれる。これは楽しみでしょうがない」

――ついにプロレス大賞新人王の借りを返す時がきたんですね。

▼本間「17年ごしですよ」

▼真壁「長いな」

▼本間「絶対に交わらないと思っていた選手とGHCタッグタイトルマッチで交わることができる。最高じゃないですか。夢がありますよ。やっぱりオレが夢を見なかったらお客さんも夢を見られないと思うんです。それは夢を見せたいですね。そのうえでオレと真壁さんがチャンピオンになって、お客さんにもハッピーになってもらいたいですね」

――ベルトを取った後に思い描くものはありますか?

▼真壁「まずはベルトを取ること。ヤツらをコテンパンにして奪い取ることしか考えてないから。目の前にいる二人をメタくそにしてやるよ。それだけだよな。まあ、丸藤と対戦するのはワクワクするな」

▼本間「ベルトを取った後のプランは何もないですけど、初防衛戦の相手は指名したい」

――対戦したい相手がいる?

▼本間「初防衛戦の相手はランス・アーチャー&デイビーボーイ・スミスJrに決めてます。過去にはKESにはワールド・タッグリーグでコテンパンにやられているので、やり返したい」

▼真壁「おう、おもしれえじゃねえか。片っ端からやってやるよ」

プロ格 情報局