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10/17【NOAH】「申し訳なくやってるならフリーでやれ」「それなりの覚悟背負って来い、テメェの団体なんだから」 潮崎戦へ辛らつメッセージ連発 柴田勝頼インタビュー

 10・23横浜文体大会で潮崎豪とのシングル初対決に臨むことになった柴田勝頼。新日本8・14両国大会で大乱闘を仕掛け、そして潮崎戦へと結びついた一連の流れは、柴田から見たノア、そして潮崎の現状に対する明確なメッセージがあった――。

【柴田勝頼インタビュー】

――ノアに参戦しての潮崎戦が決まりましたが、まず率直な心境は…?

▼柴田「心境に変化はないです。俺としては」

――潮崎戦に至る着火点はG1決勝の新日本8・14両国大会。8人タッグマッチの試合後、激しい乱闘を仕掛けましたが、あそこまで仕掛けた意図というのは?

▼柴田「普通に試合しただけ」

――あれが普通?

▼柴田「あれが普通の感覚。俺としては。まぁ試合をやってみて、ただ『試合が組まれたから来ました』って感じだな…って思ったんで『もっとビシっとやれよ、テメェら…』とは思って。『だからダメなんじゃねーか。そういうとこあるよ、お前ら』って思ったんで、試合後に(乱闘に)行きましたね」

――そもそもノアが新日本に乗り込んできた…という形だったのに、“対抗戦"という意識が希薄だったと?

▼柴田「交流戦やるつもり無いですからね。俺の感覚としては。それなのに『ハイ、試合組まれたから来ました』的な感じだったから。だからダメなんだよ、って思いますね。彼らのカラーなのかもしれないけど、それであの日、新日本のG1最終戦を観に来てた人たちに響くのか…って言ったら、やっぱり疑問符がつく。自分としてもG1を駆け抜けてきての最終戦。決勝に残れなかった悔しさもあるし、ピリピリもしてるし。そこへ“ノコノコとやってきた"っていう表現が凄い当てはまってしまって。自分のG1の悔しさとか、ピリピリしている部分、あいつらの闘い見てイライラした部分をぶつけた…ってのもあった。『それじゃダメだろ』って思いも強くあったし。いろんなことが重なった部分はありますね。それでああいう行動に出たら、向こうにも火が点いたんじゃないですかね?だから、結果的に良かったんじゃないですか?」

――ということは、特に潮崎を狙っていたわけではない?

▼柴田「いや、でも潮崎ですよね。一番の問題は。本来ならノアを一番引っ張っていかなきゃいけない存在なんじゃないですか? 一度辞めてるみたいだけど、生え抜きって言ったら生え抜きじゃないですか。生え抜きにしか背負えない宿命みたいなものは必ずあるから。ノアの血が流れてるというか、ルーツっていうか。他から選手引っ張ってきても、やっぱりスタートがそこだったヤツとは違いますからね。それなのに、ちょっと気を抜いてたっていうか『試合が組まれたから来た』だけだったんじゃないですか? 対抗戦の意識も無かっただろうし、ノアを背負ってる責任感もそこまで感じなかったし」

――潮崎に突っかかったのにも意図があったと

▼柴田「意図があった…というより、潮崎は“引っかかり"ますね。良い意味なのか、悪い意味なのか分からないですけど。何かしら“引っかかる"部分はありますね。なんだかんだ言って、ノアで一番試合してますからね、潮崎とは」

――確かに約10年前にも「三沢&潮崎vs柴田&KENTA」「田上&潮崎vs柴田&KENTA」がありました

▼柴田「その辺のもの(三沢や田上の系譜)を受け継いでる部分もあるだろうし、なんだかんだ言ってKENTAが抜けた今、ノアって丸藤・杉浦・潮崎の“三天王"だと思うんで(笑) 言っても自分とノアのつながりって“KENTA"しかほぼ無かったと思うし、それも自分で無理矢理こじ開けたものだったし。ぶっちゃけ、ノアの今の状況とかまったく分からないですけど、丸藤・杉浦に関してはそれなりに話題が入って来るんですよ。雑誌とか見なくても。(情報を仕入れようと)意識しなくても、同じ業界にいれば話題として入ってくる。でも潮崎は何してたんだと。全然入ってこない。本来、“三天王"じゃなきゃいけない立場なのに、あいつがフワフワしてるからダメなんじゃないか…って。それが自分の見解」

――ノアを一度辞めたことで何か迷いが見えるというか…

▼柴田「まぁ俺も一回(新日本を)辞めてるからね。でも、それで申し訳なくやってるんだったら、フリーでやってた方がいいですよ。ホントに潮崎に足りないのはそこだと思う。ホントにこの団体を背負っていく。その“覚悟"が足りないんじゃないかなとは思いますよ。だから新日本に来てもブーイングされるんじゃないですか?」

――ノアだからブーイングされたわけではなく?

▼柴田「うん。だって丸藤が新日本に出たってブーイングされないじゃないですか。だから(ノアではなく)潮崎なんですよ、問題があるのは」

――逆に言えばブーイングという反応が出るということは…

▼柴田「やっぱり期待と“逆"を行ってるんですよ。観てる人も(覚悟の不足を)感じ取ってるんじゃないですか? 『お前そうじゃないだろ?』って。G1で丸藤の試合を数試合見てきましたけど、やっぱり団体を背負ってる…っていうものは伝わってきましたからね。両国のオカダ戦でもそうだったし」

――なるほど…。潮崎選手は『NEVERのベルトというより、柴田勝頼と男と男の勝負がしたい』と言っていました

▼柴田「それを望むんであれば、それはそれでいい。ベルトが懸かってようが、どこのリングだろうが、やることは一緒なんで。俺としては。どこに行っても、誰と試合しても、俺は俺でいられる…柴田勝頼でいられる自信があるんで。だから、ベルトじゃなくて俺と勝負したいって気持ちには、しっかり応えるつもり。できれば新日本のリングでやりたかったけど」

――確かにもともと『俺はここ(新日本)にいる』と言っていました

▼柴田「だからと言って『じゃあやらねー』ってもんでもないし。そんなにもったいぶるモンでもないし、やれる時にやってやると。俺としてもせっかく生まれた火種を“無かったこと"にしたくなかったんでね。プロレスはやっぱり“生もの"なんで。誰もこういう展開になるとは予想できなかったわけだし。でも『俺はそっち(ノア)行かない。お前次第だ』って言ったはずなんですよ。それでもこっちが行くことになった」

――永田選手の東金興行を欠場してまで、ノアに参戦する形になりました

▼柴田「そう。今まで散々第三世代とやってきて、ここに来て永田さんの興行を欠場してまで行くってことを、ちゃんと頭に入れてほしいですよね。そっちはそっちのことしか考えて無いかもしれないけど、こっちはこっちで動いてる時計の針もちゃんとある。自分自身、怪我をして休んでしまった部分もあるから、それを“取り返したい"って思ってる矢先でもあるし。休んでたことすら忘れさせるような試合をしていきたい思いもあるからね、今は」

――だったら、それなりのキチンとしたものを投げ返して欲しい?

▼柴田「そうですね。だから何がなんでも自力で新日本のリングに上がってくるのを俺は望んでたんです。もともと新宿FACEの試合も予定には無かったんだから。ということは、可能性が全く無いワケではないんですよ。そこに対してどれだけ本気か?っていうことになってくると思うんですよ。この試合が組まれるのが新日本だったら、本当の意味であいつが“たどり着いた"ってことになると思いますけど、新日本じゃないってことは、“たどり着けてない"のかもしれない、その時点で。厳しい言い方をすれば。だって、こっちは大会があるのに欠場してまで行く。怪我で欠場してたのに、また“欠場のお詫び"って言われても『俺、そこのお詫びは知らねーよ』って話で(笑)」

――では逆に柴田選手が潮崎戦で得られそうなものはありますか?

▼柴田「俺が得るものがあるかどうかは、ホントあいつ次第じゃないですか。これはズルイ言い方とかじゃなくて、俺は何か得るものを求めて行くわけじゃないし。やるからにはキッチリと自分のプロレスをやりたいだけで。だから、それなりの覚悟で、それなりのものを背負って来いと。テメェの団体なんだから。俺もベルトは懸かってなくても、ある意味それ以上のモノをかけて、乗り込んでいくわけですから。たった一人で」

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