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10/17【NOAH】邪道は防衛記録更新宣言、外道は「大原ってヤツが無理、気分的にボッコボコにしたい」 横浜GHCジュニアタッグ戦へ邪道&外道インタビュー

 9・23後楽園大会でGHCジュニアタッグ王座を奪取。約10年ぶりのタイトル戴冠を果たして後楽園を爆発的空間へと導いた邪道&外道組。10・23横浜文体大会で決まった“ケンオーハラ"拳王&大原組相手の初防衛戦に向けた心境を聞いた。

【邪道選手&外道選手インタビュー】

――まずは10・8後楽園大会でGHCジュニアタッグ王座を奪取した試合の感想からお願いします

▼邪道「対戦相手が“桃の青春"っていう、なんかふわっとしたキャッチのヤツだなって思ってたけど、実際に闘ってみたら、さすがはチャンピオンという感じでしたね」

▼外道「うん。やり甲斐のある相手だったかなと思います」

――桃の青春とは6月にも3WAYでのタイトルマッチで対戦しています。やはり、3WAYとでは印象は変わりましたか?

▼邪道「3WAYだと他にもう1チームいるわけだから本当の2対2の闘いじゃなかったしね。3WAYはゲーム性もあるし」

――ガッチリ向き合ってみたら思い描いていたイメージとは違ったと

▼邪道「そう。意外と骨のあるヤツらだったよね。“桃の青春"って名前がふわっとしたイメージじゃないですか。だけど全然そんなのじゃなかったから、逆に試合をやりながらこれはいいなって思っていました」

――ここ最近は邪道&外道としてタイトルマッチに絡む機会が少なくなっていました。そういう部分でも期するものはありましたか?

▼邪道「どうなんだろう? このキャリアになったらそこまで気負うこともないけど、タイトルがかかるってことは団体の象徴がかかるってことだから、それはお互い一歩も引けないものがあるし。邪道&外道のプライドを見せましたよ」

▼外道「ガッチリやるとわかるものがあるし、アイツらはなかなかだったね」

――お二人は長くタッグを組んできて、いろいろなコンビと対戦してきたと思います。タッグチームの良さというのはどういう部分で見るんですか?

▼外道「具体的なことはないよね。やってたり、見てたりして、感じるものだし、魅せるものがあるかだよね。たとえばヤングバックスなんかはタッグチームとしてすごいよね、見ててわかる部分で言えば。逆に見ているだけではわからなくても、やってみてすごさを感じる場合もあるしね。やってみてというほうが多いかもしれないね」

▼邪道「リズムとタイミングなんですよ、タッグチームは。ちゃんと機能してるチームかどうかっていうのは、リズムとタイミングでやってみてわかるから。それはプレイヤー側にしかわからないものかもしれない。お客さんが邪道&外道がペース握られてるからやられそうだなって思ってても、こっちの手のひらの上かもしれないし」

――そういう境地にはどうやってたどり着くものなんですか?

▼外道「オレらはもう試合前にあれやろう、これやろうっていうのは一切ないからね」

▼邪道「まったくないね」

▼外道「作戦なんて立てないけど、ペースの握り方とかはお互いにわかってるから。あとは相手の状況を見て、ここで入らなきゃとかすべてわかってるし。その辺がタッグとしてのキャリアの違いかもしれないね」

――キャリアを経て身につけていったわけですね

▼邪道「でもそれは長くやってれば誰でもわかるってものでもないから」

▼外道「タッグとしての才能があったのかもしれないね」

――それぞれ、違うパートナーと組んだ時にもうまくコントロールできるものですか? それとも邪道&外道だからできるものなんですか?

▼外道「それは邪道&外道だからだろうな」

▼邪道「うん。ほかの選手とだったら難しいな。またイチから作り上げないといけないからさ。今さら無理かな」

――原田&小峠組にはそういう部分でリズムとタイミングの良さというのを感じた?

▼邪道「そうだね。若いけど、アイツらなりのタッグチーム感というのはあったと思う。二人とも大阪出身で出どころが一緒っていうのも影響してるのかもしれないけど。小峠と原田っていうのはタイプ的には全然違うんだけど、ああいうのが二つ合わさっていいものをつくってると思うよ。オレと兄弟だってタイプはまったく違うからね」

――タイプが違ってもチームになるわけですね

▼邪道「逆に個としてのタイプは一緒でもチームにならない時もあるしね。ヤングバックスみたいにタイプが一緒でそれでいいチームになる場合もあるし、プロレスなんてわからないよ」

――タッグマッチこそプロレスの面白さの象徴と言われることもあります。それだけ奥が深いものなんですね

▼邪道「プロレス以外の格闘技にはタッグマッチってないからね。それこそプロレスの醍醐味だと思うよ。やっぱりシングルのチャンピオンが象徴かもしれないけど、プロレスにおいてタッグマッチは重要な部分だと思うよ」

――自分たちのタッグチームとしての一番の強みはどういう部分だと思いますか?

▼外道「今となってはキャリアじゃないの。信頼関係もあるだろうし、それなりの修羅場もくぐってきたし」

▼邪道「俺たちの強みって言ったら兄弟の名言にたどり着くんだよ。よく『オレたちは1+1を5にも10にも100にもできる』みたいなことを言うヤツがいるけど、そんなのウソだから。1+1は2でしかないんだから」

――邪道&外道も1+1は2ですか

▼邪道「そう。だけど、対戦相手の1+1を2にさせないのが邪道&外道なんだよ」

――自分たちは1+1を必ず2にするけど、相手は2にさせない?

▼邪道「そういうこと。それがタッグチームの神髄だから」

▼外道「2対1で闘うんだよ」

▼邪道「だからオレたちが勝つんだよ。簡単だよ」

――シンプルですけど、実にわかりやすいタッグマッチの必勝法ですね

▼邪道「小島(聡)とかはよく『1+1が10になる』とか言うけどさ、あんなのないから。相手の1+1を2にさせなきゃいいんだよ」

――邪道&外道組の強さの秘密に納得できました

▼邪道「正論でしょ。オレらに勝ちたいんだったら、オレたちを1にすればいいんだよ」

――なるほど。10・23横浜大会で対戦する拳王&大原組についてもお聞きします。ケンオーハラについてはどんな印象をお持ちですか?

▼邪道「タッグ屋って印象はあんまりないね」

▼外道「ハッキリ言ってあの2人でやってる試合はあんまり見たことがない」

▼邪道「拳王とは『ALL TOGETHER』で1回やってるんじゃないかな?」

――2012年2月19日の『第2回 ALL TOGETHER』で邪道&外道&拳王&野橋太郎という8人タッグがありました

▼外道「ああ、そう。覚えてない」

――5・28大阪大会で桃の青春vsケンオーハラのタイトルマッチの後にお二人はGHCジュニアタッグへの挑戦表明をしています

▼外道「そうだったの? 試合は見てないや」

▼邪道「後楽園の試合の後に拳王と大原が上がってきて、拳王が『そのベルトを桃の青春から獲るのはオレたちだ』とか言ってたけど、アイツらじゃ桃の青春から獲れないよ」

――今の時点で言うと、ケンオーハラを警戒する部分はない?

▼邪道「脅威とは思ってないね」

――彼らは桃の青春としのぎを削っている好チームです。

▼邪道「大原も大原であんなマイルドなマイクアピールをしているようじゃ、オレたちの心に全然響いてないよ」

――では今回のように予備知識のないチームと対戦する時にはどういう考え方で試合に臨むのですか?

▼邪道「予備知識があってもなくてもいつもの邪道&外道の闘い方しかしないから、そこは関係ないよ。相手がヤングバックスであろうが、桃の青春であろうが、ロード・ウォリアーズであろうが、邪道&外道の試合しかできないんだから」

――そこは外道選手も同じ気持ち?

▼外道「そうだね。タッグチームのやることとしては基本は一緒だよな。それは相手によって、コイツらは騙せそうだとか、コイツらは力に自信があるからパワーで押してくるな、とか、それを瞬時に察知するんだよ。そういう能力にオレらは長けてるんだよ」

――予備知識がなくても瞬時に相手を見極められる

▼外道「そうそう。この相手にはこのパターンでいったほうがいいかなとか、なんとなくわかるんだよね。話し合ったり、作戦を立てたりしないけど、お互いにこのタイプはこうだっていうのがあって、それはだいたい合致する」

――流れの中でお互いが考えていることがわかるんですね

▼邪道「そう言われてみるとそうだね。別に意識してやってるわけではないんだけど」

――先日のタイトルマッチでは久しぶりにスーパーパワーボムがさく裂しました。あの技は実は1990年くらいから使ってるんですよね。

▼邪道「久々に成功させたような気がするね」

――あの技も流れのなかでお互いの意思疎通ができて、絶好のタイミングで繰り出されたわけですね

▼邪道「そうだね」

▼外道「でも最終的にあの技に頼るところはあるよね。あとは兄弟のクロスフェイスだったり、オレの丸め込みだったり」

――その切り札をどう切るのか、相手によって見極めているのですね

▼外道「場面、場面を考えながらね」

▼邪道「戦前に小峠が『錆びついた引き出しを潤滑油をかけて開けてやる』って言ったけど、本当に開いちゃったからね。引き出し開いてスーパーパワーボムが出ちゃったからね」

▼外道「オレらもなんだかんだ言って必死だからね。そこまで余裕があるわけではないからな」

――その“必死"というのもキーワードだと思います。お二人はキャリアとともに年齢も重ねて50が見える年齢になってきました。一方で桃の青春や今度のケンオーハラはまだまだ若い。後楽園大会ではお二人の必死な姿も見られましたね

▼外道「それは昔以上に必死だよ」

▼邪道「こっちはアイツらがまだオムツはいてる時からプロレスやってるんだからさ。それは必死な部分もありますよ」

――そうやって必死にベルトを獲って、この先の王者としてのビジョンはありますか?

▼邪道「他団体のジュニアタッグって象徴のベルトなんだから、それはノアのヤツらがオレたちに噛みつかなきゃおかしいし、それで向こうが盛りあがってくれれば、活性化してくれればそれはそれでいいと思うけどね」

▼外道「オレらってGHCに何回挑戦した? 金丸&菊地と金丸&鼓太郎の2回?」

――02年12月の金丸&菊地戦はIWGPジュニアタッグだったので、GHCタッグは09年10月の金丸&鼓太郎戦と今年6月の3WAYの2回で、10・8後楽園が3度目の挑戦でした

▼外道「金丸&菊地とやったのはIWGPか」

▼邪道「その試合は全然覚えてない」

▼外道「杉浦とGHCジュニアのシングルもやってるんだよな。まあでもいいんじゃないの。このキャリアになってチャンスが巡ってきて、それで獲ったっていうのはね。よく死ぬ前にワーッと動くみたいな。ハハハハ」

▼邪道「ロウソクの炎が消える前にパッとなるみたいな。死ぬのかよ(苦笑)」

――そう考えるとまだまだこれからですね

▼邪道「まだまだですよ」

▼外道「あそこで負けてたら『もう君たちはいいんじゃない?』みたいに言われてたかもしれないけど、ベルトを獲っちゃったからね。できる限り防衛するよ」

▼邪道「GHCジュニアタッグの防衛記録は誰が持ってるの?」

――初代の丸藤&KENTA組の9回が最高です

▼邪道「じゃあ10回いくよ」

――では初防衛戦に向けて最後に一言お願いします

▼邪道「GHCじゃなくて、邪道&外道は遠いぞっていうのを見せますよ」

▼外道「オレはこの前の挑戦しに来た時から嫌いだね。拳王っていうのはまだいいけど、あの大原っていうのはオレは無理だね。やるとなると珍しく感情的になる可能性もあるね。気分的にボッコボコにしたいから。オレにしてはなかなか珍しいよね」

▼邪道「熱くなってるね」

▼外道「ものすごく気に入らないね。だから今度の試合はどうなるかわからないよ」

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