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1/23【NOAH】「生かせねば居場所なし」大原が熊野に“ラストチャンス"通告 タッグ戴冠の拳王は「見たか内田」 1・21大阪二夜明け会見

 新GHCタッグ王者のマサ北宮&拳王組と、GHCジュニアヘビー級王者・大原はじめが23日、都内ノア事務所で会見。北宮&拳王組は新王者としての展望、大原は次期防衛戦となる3・12横浜文体大会での熊野準戦に向けた思いをそれぞれ語った。

 “新生ノア"として本格発進した1月ツアーも終了。最終戦の1・21大阪大会では潮崎豪&マイバッハ谷口を破った北宮&拳王組がGHCタッグ初挑戦初戴冠を成し遂げ、原田大輔を破った大原も初めて王者として胸を張ってベルトをその腰に巻いた。試合後に名乗りを上げた熊野の挑戦も受諾し、3・12横浜文体大会での王座戦がこの日、正式に決まった。

 大阪の“二夜明け会見"となったこの日の会見には、まず大原が登場。「石森先輩を倒してこのベルトを獲り、やっと原田大輔を倒してベルトを腰に巻くことができました。大きな声で『GHCジュニアヘビー級チャンピオンです』と言える日がやってきました。結果を出して実績も残せたジュニアのチャンピオンとして、ノアジュニアをけん引してムイビエンにしていく立場だと思っています」と改めて使命感をみなぎらせた。

 初めてGHCジュニア王者として迎えるビッグマッチ・横浜文体大会では、熊野の挑戦を受ける。大原は「実績も結果も出していないし、イチ選手としても脅威に感じていない。お客さんもそれを分かってると思います。挑戦者としてふさわしいか?と問われれば、まったくふさわしくない」と手厳しく断じた大原ではあったが、「実績とはチャレンジから生まれるもの。誰にでもチャンスを与える今のノアの方向性的には“アリ"。彼はずっと“変わろう、変わろう"ともがき苦しみながら試合をしてきたし、行動に出た向上心も買う。熊野が今までと違う一面を出して、素晴らしいレスラーとして魅せられるような“引き上げ"を、今回はチャンピオンとして見せたい」とテーマづけた。

 2月ツアーでは各地で前哨戦も行われるだけに、「2月のシリーズで彼がどれだけ3月12日の横浜文体に向けて面白くしてくれるのか。この2月のシリーズでお客さんの目を少しでも自分に向けることができなければ、あいつはこのまま何も変わらない。3月以降はあいつの居場所がノアには無いかもしれない。それくらいの気持ちでいて欲しいし、ノア生まれノア育ちなんだから、ノアの意地をぶつけてみろ。そういう気持ちです」と“ラストチャンス"通告を放ちつつ、プレッシャーをかけた。

 続いて新GHCタッグ王者の北宮&拳王組が登場。念願のGHCタイトル初戴冠を果たした北宮だが、「次の挑戦者が誰も名乗りを上げなかったというのは、僕らにタッグチャンピオンとしてまだ魅力がないからかもしれない。ただ、それを良い意味でとらえれば、僕らは“まっさらなタッグチャンピオン"だということでもあるんで、僕ら色に染めていきたい」と“これからが勝負"と強調した。

 拳王も「1月から新生ノアになって、東京以外でもあれだけ客のクソヤローどもが入って、あれだけの歓声を送ってくれた。今後もああいう雰囲気を保っていくのが俺たちの仕事だと思うし、このタッグベルトもあるので、新生ノアを俺たちが引っ張っていこうと改めて強く思えた大会だった」と手応えと責任感。ヘビー級転向直後の初挑戦初戴冠で、同じくヘビー転向を果たした小峠篤司との“差"を見せられただけに「もともと俺は自分の強さには生まれた時から自信があったので、挑戦すれば確実に獲れるだろうなって思いはあったし。そういうところを見抜けないノアの会社…『内田よ見たか!』ってところは強かったね」と、やはり会見に同席した内田雅之会長に噛みついた。

 内田会長は「これからは追われる立場になるので、そこをしっかり自覚して、GHCタッグチャンピオンとしての誇りを持ち、そして紳士的な態度を取るようにと願っております」とクギを刺したものの、「この上から目線的発言が俺の中では腹が立って仕方ない」と拳王は一蹴。2月ツアーでは2・14後楽園大会で大原戦、2・18博多大会で杉浦貴戦も決定し、「今さら大原とシングルマッチ…なんで組むんだ?って思うけど、まぁ組んだのは横にいるクソ内田会長だとは思うけど、俺は嫌がらせには屈さずに何かを生み出していきたい。杉浦についてはノアを引っ張ってきたって部分はあるんだろうけど、今のチャンピオンは俺。だから今シングルマッチが組まれたからには、“上から"行ってやろうかなって思いはある」と強気な高飛車を貫いた。

 会見における各選手のコメントは以下の通り。


【大原はじめ会見の模様】

――ツアー最終戦・大阪での原田戦を振り返って?

▼大原「会見に足をお運びいただいた皆さん、ネット中継をご覧の皆さん、ありがとうございます。GHCジュニアヘビー級チャンピオン・大原はじめです。石森先輩を倒してこのベルトを獲り、やっと原田大輔を倒してベルトを腰に巻くことができました。この素晴らしい選手たちに勝ってやっと大きな声で『GHCジュニアヘビー級チャンピオンです』と言える日がやってきました。大阪での原田選手は本当にさすがの一言で、勝つことができても紙一重でした。今までの自分だったら3カウント入ってるような試合でした。今までとは違う、チャンピオンとしての大原はじめを原田大輔が引き出してくれたと思います。結果を出して実績も残せたジュニアのチャンピオンとして、ノアジュニアをけん引してムイビエンにしていく立場だと思っています」

――次期挑戦者が熊野に決まったが?

▼大原「大阪のリングで挑戦を訴えてきて、僕もリングでマイクを握って言いましたけど、彼はずっと“変わろう、変わろう"ともがき苦しみながら試合をしてきました。ハッキリ言って実績も結果も出してはいません。お客さんもそれを分かってると思います。だから挑戦者としてふさわしいか?と問われれば、まったくふさわしくないと思っています。だけどそれは今年の年明け一発目で王者決定戦を組まれた時の自分もそうでした。自分がノアに来てからの結果を考えたら、ハッキリ言って自分も(決定戦出場に)ふさわしくない人間でした。でも内田会長が言ってくれました。『誰にでもチャンスを与える』と。そういう今のノアの方向性としては、熊野の挑戦も“アリ"ではないかと。思えば僕も若いころからチャンスを与えてもらって、21歳の時にアレナメヒコでNWA世界ウェルター級のベルトを巻けた。それもチャンスをもらえたからです。実績も何もありませんでした。つまり実績とはチャレンジから生まれるもの。だから熊野にチャンスが与えられるということは、ノアにとって良いことです。このチャンスをいかに生かして、どう熊野が変身するか。そしてノアジュニアの顔の一人になってくれれば、ノア全体の引き上げにつながるし、ノアのリングがもっと面白くなると思います。熊野が今までと違う一面を出して、素晴らしいレスラーとして魅せられるような“引き上げ"を、今回はチャンピオンとして見せたいなと思っています。熊野は俺を踏み台にしてもらって構わない。ノア生まれ、ノア育ち。“ノア生え抜きの意地"を俺に見せてみろ。そう思ってます」

――2・14後楽園で拳王との一騎打ちも決まったが?

▼大原「なかなか会長もこのタイミングで面白いカードを組むなと思いましたが、早いもので1カ月前と状況がまったく違いますね。僕自身はジュニアのチャンピオン、拳王はヘビーのGHCタッグチャンピオン。だから過去はどうとか、そういうことは関係ないと思っています。彼は自分のことをナメてかかってると思いますし、見下してると思います。だからこそ、今の俺のプロレスをあいつにぶつけてやりたいと思います。きっと凄くいい試合ができると思いますよ」

――熊野については純粋にイチ選手としては脅威に感じていない?

▼大原「はい。今現在、選手としては脅威に感じていません。だけど彼が変わろうとしてる気持ちとか行動は買ってます。12月、彼は自分にかなり突っかかってきた。そういうのは心に響きますよね。まだまだだとは思いますけど、行動を起こしてるってことは“変わろう"っていう向上心からだと思うので。だから2月のシリーズで彼がどれだけ3月12日の横浜文体に向けて面白くしてくれるのか。そういう期待は持ってます」

――ビッグマッチをシングルのチャンピオンとして迎えることについて?

▼大原「シングルのチャンピオンになる…っていうこと自体がご無沙汰すぎて、シングルのチャンピオンという感覚も懐かしすぎちゃって…。自分がシングルのベルトを巻いてしょっちゅうアレナメヒコとかに出ていたのも、かれこれ8年くらい前になってしまうんで。今回、改めて新しく日本で初めてベルトを巻くことができた。挫折も繰り返して遠回りする時間も長かったと思うんですけど、今やっとこうしてたどり着いてノアのジュニアをけん引していかないといけない。そのビッグマッチで迎える挑戦者が熊野。やっぱりお客さんの見る目は厳しいと思うんですよ。熊野に何ができるんだと。だから熊野が出せてない部分、まだ見えていない熊野の持ってる良さをいかに引き出せるか。そういうチャンピオンとしての器の大きさをみせて、横浜文体を盛り上げていければいい。俺があいつを引き上げて良いレスラーにしてやりたいな、と思います」

――いかに期待感を高められるか、2月の前哨戦から勝負になる?

▼大原「そうですね。でもこれは諸刃(もろは)の剣でもあって、熊野はこれで結果を出せなかったら、この先“無い"と思うんですよ。この2月のシリーズでお客さんの目を少しでも自分に向けることができなければ、あいつはこのまま何も変わらないですよ。3月以降はあいつの居場所がノアには無いかもしれない。それくらいの気持ちでいて欲しいし、ノア生まれノア育ちなんだから、ノアの意地をぶつけてみろ。そういう気持ちです」



【マサ北宮&拳王組会見の模様】

――GHCタッグを奪取したツアー最終戦・大阪大会を改めて振り返って?

▼北宮「こっちが必死になって行った分、王者チームも必死になって熱い試合ができたと思うし、その熱い試合を制してベルト初戴冠。意味のある勝利だったと思います。でも、次の挑戦者が誰も名乗りを上げなかったというのは、僕らにタッグチャンピオンとしてまだ魅力がないからかもしれない。ただ、それを良い意味でとらえれば、僕らは“まっさらなタッグチャンピオン"だということでもあるんで、僕ら色に染めていきたいなと思います」

▼拳王「1月から新生ノアになって、東京以外でもあれだけ客のクソヤローどもが入って、あれだけの歓声を送ってくれた。今後もああいう雰囲気を保っていくのが俺たちの仕事だと思うし、このタッグベルトもあるので、新生ノアを俺たちが引っ張っていこうと改めて強く思えた大会だったと俺は思いますね」

――2・14後楽園で大原との一騎打ちが決まったが?

▼拳王「今さら大原とシングルマッチ…なんで組むんだ?って思うけど、まぁ組んだのは横にいるクソ内田会長だとは思うけど。こういう嫌がらせをしてくるっていうのも、新生ノア、どういうつもりだ?とは思うけど、俺は屈さずに何かを生み出していきたいなとは思ってます」

――拳王選手は次期挑戦者が名乗りを上げていない状況について?

▼拳王「俺たちが大阪でチャンピオンになって、俺だったらすぐ動いてるところを、誰も動かない。このノアの雰囲気に歯がゆいところがあるっていうのが、正直な気持ちだよね」

――ヘビー級タイトルに初挑戦で初戴冠、同じくヘビー転向を果たした小峠篤司ができなかったことをやれた、という点で違いをみせられた?

▼拳王「もともと俺は自分の強さには生まれた時から自信があったので、挑戦すれば確実に獲れるだろうなって思いはあったし。そういうところを見抜けないノアの会社…『内田よ見たか!』ってところは強かったね」

――北宮選手は戦前、チームワークというよりは“個と個のチーム"と話していたが、王座戦を終えても気持ちは同じ?

▼北宮「そうですね。何よりチャンピオンシップで必要なのは『獲るんだ!』っていうベルトへの執着心。お互いにそれが前チャンピオンチームより勝った、というのが勝因だとは思います」

――内田会長は拳王選手から『見たか!』と言われたが…

▼内田会長「拳王選手は確かに有言実行を果たしたので、そこは素直に認めるところでございます。まぐれで獲れたような試合では無く、力と力のぶつかり合い、両チームとも消耗しきった素晴らしい戦いだったと思います。ただ、チャンピオンっていうのは、チャンピオンになってからのほうがイバラの道を歩むと言いましょうか。チャレンジャーはある意味、好きに動いて好きに挑戦できますが、これからは追われる立場になるので、そこをしっかり自覚して、GHCタッグチャンピオンとしての誇りを持ち、そして紳士的な態度を取るようにと願っております。それと14日の後楽園ホールで、拳王選手と大原選手の試合を組みましたが、今は大原選手もジュニアとはいえノリにノってますから、ややもしてちょっと天狗になってると足元すくわれかねないぞ…と、そこは拳王選手も身を引き締めて戦っていただければと、大人からのアドバイスでございます」

――とのことだが…?

▼拳王「大体よ、この上から目線的発言が俺の中では腹が立って仕方ないし、“大原と今シングルマッチ組んでやった"っていうのも腹立たしいところでもあるんで。俺は今、チャンピオンになったし、こいつ(内田会長)に向けても発信していきたいと思うし、新生ノアのファンのクソヤローどもにも今のノアの熱いところを発信していきたいと思いますね」

――博多では杉浦貴との一騎打ちも決まったが?

▼拳王「12月、1月は杉浦が一番おいしい獲物だなとは思ってたけど、今俺はチャンピオンになったんで、杉浦に関してはもう今は何の感情もない。あいつがノアを引っ張ってきたって部分はあるんだろうけど、今のチャンピオンは俺。だから今シングルマッチが組まれたからには、“上から"行ってやろうかなって思いはあります」

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