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6/30【WRESTLE-1】7・12後楽園W-1GPへ「大人げない副社長なんで優勝を譲るつもりはさらさらない」 W-1提供・近藤インタビュー

 7・12後楽園大会で開催される『WRESTLE-1 GRAND PRIX 2017』に出場する近藤修司は1回戦でACE選抜選手と対戦する。副社長の立場でトーナメントの行方を占いつつ、「役職にはカズさんも就いていますけど、僕ら大人げない社長・副社長なんでね(笑)。グランプリの優勝を譲るつもりはさらさらない」と言い切り、栄冠獲りを見据えた。W-1提供の近藤インタビューは以下の通り。

【近藤インタビュー】
──まずは今回、3回目となります『W-1 GP』の日が迫ってまいりましたが、どのような心境ですか?

▼近藤「やっぱり役職に就いたことで、視点が変わりますよね。自分中心の視点ではなくて、遠いところから全体を見ている感じの視点に変わっちゃいましたよね」

──1プレイヤーだったら、とにかくトーナメントを勝ち抜いて横浜文体へということだけ考えていればよかったんでしょうけど、グランプリ自体の成功であったりとか、副社長として客観的にいろいろ考えたりしてしまうということですか?

▼近藤「他の枠の試合も気になっちゃいますからね。今までは自分の試合の相手を見て、シミュレーションしてればよかったんですけど、トーナメント全体を気にしちゃいますよね」

──例えばイケメン選手と土肥選手の若手対決は盛り上がるのか、とか。

▼近藤「そうなんですよ。今、イケメンにはいろいろ教えていますけど、土肥は土肥で成長しているわけで、この試合がどうなるのかとか。以前にやったイケメンvs土肥と比較して成長しているのかがわかるような試合だし、征矢vs熊は熊の成長度合いですよね。征矢と一緒にやってきて、そこから離れてから結果を出して、ここでまた征矢と対峙する。これがどういう結末となるのかも気になりますよ。僕なんかは相手がACEの選手でまだ決まってないので、ACEの新木場で行なわれる出場者決定トーナメントの全体が気になりますよね。あと準決勝で当たる可能性のある河野とは全日本時代からずっとやってますからね。その相手の稲葉に関しても去年の文体でベルト取ったりしましたけど、その後はあいつはどうなのか? 精神的に成長したのか? 肉体的に成長したのか? そういうことが河野とやることでハッキリわかると思うんですよね。また、稲葉の場合は周囲でウロチョロしている人もいるし(笑)。ちょっと騒がしい感じですよね」

──児玉選手のああいう行動は副社長として注意しなくていいんですか? 稲葉選手は相当気持ち悪がっていますけど(笑)。

▼近藤「僕は放任主義なんで(笑)」

──そうなんですね(笑)。でも、試合もそうだしそれぞれの選手のこの1年間での成長度合いも気になってしまうということですね。

▼近藤「どうしても気になっちゃいますよね。あとは歴史もちょっとずつ感じ始めていて、『W-1 GP』自体が3回目ということもあるんですけど、例えば征矢と熊に関しても歴史がちょっとずつできているわけじゃないですか? すべてが何もない更地から始まって」

──大会も選手も少しずつ積み重ねてきたものが出てきているということですね。あと、優勝者が年間最大イベントの横浜文化体育館大会でW-1王座に挑戦という流れもできて、選手みんながそこを目標に見据えて動こうとしているというのも大きいんじゃないですか?

▼近藤「みんなの向いている方向や目的、目標がハッキリしたということですよね。だから、毎年この時期にやりたいですよね」

──秋にはタッグリーグ、冬にはクルーザーフェスと季節ごとにリーグ戦をやるということ発表されましたけど、こういうものが定着していくと団体のカラーもついてきますもんね。

▼近藤「旗揚げして5年目の今年にしてやっとですよね。新しく作るって大変だなと思いますね。楽しみもあるんですけど」

──それでは『W-1 GP』の話に戻りますけど、1回戦の相手が先程話にも出たACEの代表選手ということになります。こちらは7月2日のACEの新木場大会で行なわれるトーナメントで代表を決めるわけですけど、どのように見ていますか?

▼近藤「トーナメントに出場する立花、頓所、伊藤、タナカの4人は1期生と2期生なんですよね。どうしてもジャンプ世代としては『魁!!男塾』の一号生、二号生というノリを感じてしまうんですけど(笑)。でも、実際には後輩の2期生が結果を出しちゃっているんでね」

──伊藤選手も岩石選手もベルトを取っていますよね。

▼近藤「でも、1期生はまだ2人ともベルトを取ってないんですよ。だから、テーマは1期生の意地ですよね。1期生が2期生に対して意地をどんだけ見せられるかですよ」

──1回戦は頓所vs伊藤、立花vs岩石という組み合わせになっているんですけど、誰が勝ち上がると思いますか?

▼近藤「まず伊藤と頓所だったら、伊藤が上がってくるでしょうね。頓所はハッキリ言ってキツいでしょう。あいつは最初の頃は良かったんですけど、だんだん気持ちの弱さが出ているのかなって感じがするし。伊藤は今は絶好調なんでね。もう一方の立花とタナカは全然わからないです。岩石はもの凄い伸び盛りなんですよね」

──UWAの世界6人タッグのベルトも取りましたもんね。

▼近藤「僕もプロレス総合学院の先生をやってたんでわかるんですけど、タナカって本当にプロレス的センスのかけらもなかったんですよ(笑)。ただ、それを補う以上の気持ちの入り方がファンの人に届いているのかなっていう気がするんですよね。立花は平均的にいいんですけど、飛び抜けたものがない。やっぱりこの試合は読めないですね」

──なるほど。特に伊藤選手はタッグ王座から陥落してしまったんですけど、今のACE勢の中では体格的にも存在感も飛び抜けていますよね。

▼近藤「あのキャリアで後楽園大会のタイトルマッチという場で、あれだけのパフォーマンスができるっていうのは本当に凄いです。空手の大会で優勝しているので、格闘技の場馴れっていうのもあるのかなって思いますけど、あのデブが蹴るっていうのは見ていてもおもしろいですよね」

──しかも、身軽ですもんね。

▼近藤「そうなんですよ。だから、よく言えば橋本真也さんみたいになったらおもしろいですよね」

──そう考えると、やはり『W-1 GP』の1回戦で近藤選手の目の前に立つのは伊藤選手が有力ということですか?

▼近藤「まあ飛び抜けちゃっているんでね。ただ、トーナメントというものは実力通りにいかないところがあるので。一発勝負だし、なんとも言えないですけど、伊藤が飛び抜けているのは事実ですからね」

──逆にこいつ勝ち上がってくるとおもしろそうだなっていう選手はいますか?

▼近藤「タナカとはやってみたいですね。ちゃんと当たったことがない気がするし、理屈じゃない攻撃をしてくるんで、彼は(笑)。そこがおそろしいというか、武藤さんは若い頃の天山さんに似ているって言っているんですよ」

──へえ! 天山選手と同様に頭突きが得意ですもんね。ただ、1期生がこのまま2期生に抜かれっぱなしで終われるのかっていうのはありますよね。

▼近藤「そうなんですよ。そこの意地はあると思うんで、ここは1期生もがんばんないとこのまま終わっちゃいますよね」

──立花選手なんかはW-1王者の芦野選手にくっついていますけど、いい影響を受けているような気がするんですけどね。

▼近藤「でも、まだ時間がかかりそうな気がしますね。逆にいい時間だと思うんですよ。コツコツ地道に力を付けていくという意味では。立花にはまだまだ伸びしろはあると思うし、ちょっとずつ成長していけば、どっかで潮目が変わるところがあると思うんですよね。それが今なのかもっと先なのか、運もあるんでわからないですけど」

──でも、今まで入ってきた選手は後輩という位置づけが多かったと思うんですけど、ACEの選手たちは総合学院で自分で教えていたというところがあるだけに、以前の後輩とは違う感覚があるんじゃないですか?

▼近藤「そうですね。成長が素直に喜びだったりしますよね(笑)。それプラス僕らが教えていないことをやったりするとすげえなって思いますね。例えば立花だと、普通の人にはわからないと思うんですけど、プロレスをしている時のポジショニングとかどこで習ったんだろうって思っちゃいますよね」

──それは天性のものなんですかね?

▼近藤「天性のものだと思いますよね。あるいは見て盗んでいるのか? 『あ、うめえな』っていうところがありましたね。伊藤に関してもキックは空手のベースがあるから凄いのはわかっていたんですけど、ジャーマンなんかは『やってみろ』って言って、いきなりできましたからね。だから、人には何かしらの才能があるんだなと思いましたね」

──なるほど。そうやって俯瞰しながらグランプリを見つつも、やっぱり選手としては文体で芦野選手に挑戦という欲ももちろんあるんですよね。

▼近藤「もちろんですね。芦野に関してはやられっぱなしで終わるわけにはいかないっていうのもありますし、あいつが防衛を重ねてきている中で、文体でベルトをもぎ取るっていうのはたぶん一番気持ちのいいやり方だと思うんですよ」

──今まで受けた屈辱を大きな舞台で返してやりたいと。

▼近藤「倍返しっていう感じですよね。ただ、選手たちの現状を見ていると、誰が優勝しても文体のメインはできると思うんですよ。逆に優勝した人間を会社として推していくだけなんで。僕もそうですけど、選手たちみんなその覚悟ができているんで問題ないと思います。だから、大会自体は年々お客さんの期待が高くなるようなグランプリにしたいですよね」

──わかりました。では、最後に改めてファンの方に意気込みをお願いします。

▼近藤「まあ役職にはカズさんも就いていますけど、僕ら大人げない社長・副社長なんでね(笑)。グランプリの優勝を譲るつもりはさらさらないですけど、W-1としては前に進んでいきたいなと思います」

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