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7/30【NOAH】ノア初参戦・LEONAが長期参戦視野に 「拳王選手倒して“その先"に進みたい」 父・辰爾からの“辛らつな一言”も明かす

 ノア初参戦が決まったドラディションのLEONAが31日、都内ノア事務所を訪問。内田雅之会長とともに参戦会見に臨んだ。

 LEONAはZERO1火祭り初戦で拳王に完敗。その悔しさが「この1ヶ月間ずっと心に残っていた」といい、前夜(30日)のZERO1後楽園大会を視察に訪れていた内田会長にノア参戦を直訴。8・6後楽園大会でのノア初参戦が決まり、8・26後楽園大会では拳王とのシングル再戦も組まれた。初参戦の舞台では丸藤正道とのタッグも実現する。

 直訴が実った形となったLEONAは「今自分のなかでは良い緊張感と、成長していかねばならないという責任感で心が満たされています」と表情を引き締めたうえで、「ノアさんに対してはやはり激しいプロレス。一つひとつの技に魂が込められている。そういったレスリングを皆さんされている。そういった印象をずっと持っています」と方舟マットの印象を語った。

 狙いは“拳王の首"のみにあらず。長期参戦を視野にレスラーとしての成長を目指す。父との“セット"ではなく、単独参戦の機会も増えてきてはいるものの、まだまだ試合数が少ないこともあって「多くの他のレスラーと比べて、LEONAというレスラーがどういうファイトをして、どういった思いでリングに上がっているのか。そこが正直まだまだ伝えきれていない」と課題を抱えてきた。父・藤波辰爾からも「自分の実力で自分のレスリングを発揮できない場合は、お前はレスリング界から存在として消えていくしかないんだよ。それがこの3年間で分かってきただろう?」と実質フリーでプロレス界を生き抜く厳しい現実を諭されたという。

 キャリア3年半を経て生まれた危機感を伴ってのノア参戦。それだけにLEONAは「自分のファイトであり気持ちを、プロレスをみてくださるファンの方たちに届けるチャンス。拳王選手をしっかり倒して“その先"に進んでいけるファイトができればと思っています」と意気込んだ。

 内田会長も長期的展望のもとに受け入れたことを強調。「もちろん私どもも“点"では考えておりませんので、結果を残してもらって長く参戦していただくと。そしていつかはベルトにも挑戦できる存在になってもらいたい。そう強く思っております。藤波辰爾さんという偉大なレスラーの影が見え隠れはしますが、我々としてはキャリア3年、4年のレスラーと同等の扱いをしたい。そして拳王に悔しさをぶつけてもらうと同時に、拳王という選手がどういう環境で育ってああいう強さをもったレスラーになったのか、肌身で感じてもらって、ノアでひと皮もふた皮もむけたLEONA選手になってもらえれば」とノアが“LEONA覚醒"の舞台となることを期待した。

 会見におけるLEONA、内田会長のコメントは以下の通り。


【会見の模様】

▼LEONA「ドラディションのLEONAです。昨日後楽園ホールでZERO1の火祭りが終わりました。全国各地でさまざまな先輩レスラーと対戦することができました。1勝しかできなかったということは悔しい思いでいっぱいなんですけど、1ヶ月間の経験は自分にとってプラスになったと思いました。そして火祭り初戦で拳王選手とシングルマッチがありました。自分なりに拳王選手を必死に追い詰めたつもりだったんですが、結果的には敗れてしまい、試合後には悔しい言葉も投げかけられました。自分のなかで拳王選手に負けたあの初戦の1敗、悔しさというものが、今回のリーグ戦でも最後まで心のどこかに残っていました。もっともっと成長してデカいレスラーになっていかないといけない。そういう鬱屈(うっくつ)とした気持ちがあるなかで、火祭り最終戦の会場で内田会長にお会いすることができ、自分の口から悔しい気持ち、借りを返して成長につなげたい気持ちというものを正直に、真摯に伝えました。その結果、こうしてノアさんに参戦をさせていただける形になり、今自分のなかでは良い緊張感と、成長していかねばならないという責任感で心が満たされています。8月6日からノアに参戦をしていきますが、LEONAというレスラーがどういったレスラーなのか、どういう成長を見せていくのか。それを是非見ていただければと思います。よろしくお願いします」

――改めてノアという団体の印象は?

▼LEONA「もちろんレスラーになる前から三沢さんが創設された団体ということも知っていますし、父のほうも何度か参戦していて、セコンドなどでファイトは見てきました。ドラディションでも丸藤さんとシングルマッチで戦わせていただく機会をいただいたこともあって、ノアさんに対してはやはり激しいプロレス。一つひとつの技に魂が込められている。そういったレスリングを皆さんされている。そういった印象をずっと持っています」

――拳王に勝つことが目的? それとも長期的な展望を見据えての参戦?

▼LEONA「もちろん今回のひとつのきっかけになったのは拳王選手。やはり拳王選手との試合というものはこの1カ月、心のどこかでずっと抱え続けてきたものなので。だからこそ、そこに向かっていけるというのは凄く刺激になっています。もちろん拳王選手に勝たなければいけないという使命感は感じています。でもこの機会というのはレスラーになって3年半。僕にとって絶好の成長できるチャンスだと思っているので、拳王選手をしっかり倒して“その先"に進んでいけるファイトができればと思っています」

――いきなり丸藤とのタッグとなるが?

▼LEONA「自分も正直驚いています。ノアのトップである丸藤選手とノア参戦一戦目でタッグを組ませていただく。この機会というのは自分にとっても素晴らしい機会をいただいたと思っています。そして2年前、ドラディションでシングルをさせていただいた時、自分なりには精いっぱい戦ったんですけど、本当にまだまだだと実感しました。なのでその時以上に成長した僕というものを丸藤さんにも見せるというのが、それがひとつの感謝であり責任であると思っています。だから全力で戦いたいと思います」

――現状自身が抱える課題と、それをノア参戦によってどう克服できるか、ビジョンはある?

▼LEONA「これはプロレスを見てくださってるファンの皆さんからもいろいろと声はあったことだと思いますが、多くの他のレスラーと比べて、LEONAというレスラーがどういうファイトをして、どういった思いでリングに上がっているのか。そこが正直まだまだ伝えきれていない部分もあったと思います。ですのでこういったチャンスをいただいたからには、自分のファイトであり気持ちを、プロレスをみてくださるファンの方たちに届けるチャンスだとも思っています。そういった意味でも今回のチャンスは自分の思いとマッチングしたなと思っています」

――現状決まっているカードは2戦のみだが、カードを多く組んで欲しい?

▼LEONA「レスラーになった以上、リングに上がることがひとつの目的であり、意味ですから。何年のレスラー人生になるかは分かりませんが、1日でも1時間でも、1秒でも長くリングでファイトをしていたい。そういう気持ちです」

――ノア参戦にあたって父に相談をしたり、何か声をかけられた?

▼LEONA「もちろんドラディション所属ですので、父のほうにもこの話は届いています。しっかり戦って来いと。もう一人でいろんな団体に行く時には、自分の責任で、自分の身を自分で守って、ファイトして、自分を発揮して来い。そう言われ続けています。ノア参戦にあたっても同じ言葉をかけられました。あとひとつ父の言葉で辛らつだったのは『自分の実力で自分のレスリングを発揮できない場合は、お前はレスリング界から存在として消えていくしかないんだよ。それがこの3年間で分かってきただろう?』と。自分ももちろん藤波辰爾の息子だからということで、何もかもが飛び級で、何もかもが許される。そうではないということはデビューの前からもちろん分かってましたし、その気持ちをもってファイトしてきましたが、父からは『もっともっと自分を発揮していかなければ、存在が消されて、誰かに追い抜かれていく。その厳しさを身をもって経験しろ』と。見方によっては温かい言葉なのかもしれませんけど、ひじょうに厳しい言葉を投げかけられています」

――危機感が強い状態での参戦となる?

▼LEONA「レスラー全員が抱えている葛藤というものを改めて言葉で教えられた気がします。もちろん自分も安心して今まで戦ってきたつもりはありませんし、これからも“約束された何か"があるわけではないというのは感じているので。やはりトップに立つレスラーというのは、その時その時のチャンスをモノにして、厳しいなかでも自分のスタイル、レスリングを貫いてきた人間が上に立つ。それは父の背中を見て、大いに感じてきているので。そういった強い気持ちで臨んでいきたいと思います」

▼内田会長「ちょっと補足をさせていただきます。LEONA選手のお父さんとも面識はありますし、LEONA選手自身の試合も何度か見たことはありました。しかし前夜、LEONA選手がノア参戦をアピールしてきた時の思い。これまで距離をとって試合を見てきた中では感じるものが無かった熱さや情熱、意思の強さを感じました。プロレスリング・ノアの立場からもこういう選手は是非ウチのリングで戦ってもらいたいと思いました。もちろん私どもも“点"では考えておりませんので、結果を残してもらって長く参戦していただくと。そしていつかはベルトにも挑戦できる存在になってもらいたい。そう強く思っております。藤波辰爾さんという偉大なレスラーの影が見え隠れはしますが、我々としてはキャリア3年、4年のレスラーと同等の扱いをしたい。そして拳王に悔しさをぶつけてもらうと同時に、拳王という選手がどういう環境で育ってああいう強さをもったレスラーになったのか、肌身で感じてもらって、ノアでひと皮もふた皮もむけたLEONA選手になってもらえればひじょうにいいなという期待感はあります」

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