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8/18【リアルジャパン】9・14後楽園で2年ぶり再戦 レジェンド王者・船木は急成長に警戒心あらわ、S・タイガーはリベンジに自信

 リアルジャパンが18日、東京・興義館で会見し、9・14後楽園大会でレジェンド王座を懸けて激突する王者の船木誠勝と挑戦者のスーパー・タイガーが試合に向けて意気込みを語った。

 船木は6・29後楽園ホール大会で大谷晋二郎をまさかの回転エビ固めで下し、レジェンド王座3度目の戴冠を果たした。試合後、船木は次期挑戦者にS・タイガーを指名。9・14後楽園での初防衛戦が決定した。

 両者は2015年の9・18後楽園で対戦経験がある。その時は船木がハイブリッドブラスターで勝利し、S・タイガーからレジェンド王座を奪取している。試合後、船木はS・タイガーの動きの堅さを指摘。それでも「自分の力量が吸い取られているような気がする」、「次に戦う時はどうなっているかわからないです」とそのポテンシャルを高く評価し、「彼とシングルを次にやる時はこのベルトを懸けてということになる」と再戦を予言していた。奇しくも、その言葉が2年の時を経て実現することになった。

 雪辱戦を前に、S・タイガーは絶対的な自信を持っている。2年前に対戦した際には「打投極、全てにおいて自分と違っていた」とこぼすほど完敗を喫し、「全ての穴を埋めていって、もう一度、船木誠勝に挑戦したい」とリベンジを誓っていたが、その言葉を現実のものにすべく、懸命に努力を重ねてきたからだ。

 全日本プロレスでは諏訪魔率いるEvolutionの一員として活動。みちのくプロレスが4年に一度開催する『ふく面ワールドリーグ戦』やZERO1の“夏の風物詩"『火祭り』にも出場した。その他の団体にも積極的に参戦し、秒殺勝利や30分時間切れ引き分けも経験。プロレス漬けの毎日を送り、一回りも二回りも成長した。4・27後楽園では前レジェンド王者・大谷と激突。接戦の末に敗れてしまったが、あと一歩のところまで王者を追い詰めてみせた。

 それだけに、気持ちはあくまでも平常心。会見の席では「また新たな進化を自分自身で感じていて、それを船木選手に認めていただけた部分があるのではないかと。今、いろんな団体で経験を積んでいますが、その力を船木戦でしっかりぶつけたいと思います」と落ち着きを見せつつコメントした。

 さらに、「たぶん2年前の僕だったら、今の期待に臆する部分があったと思います。でも、正直、今はプロレスラーとして戦いが物凄く楽しいです」と充実感をあらわにし、「それでいて燃えるものもある。格闘技だけではないプロフェッショナルレスリングやストロングスタイルを、他のプロレス団体にもしっかりと見せつけていきたい。そういう気持ちが今、一番高ぶっているので、胸を張って『自分はこういう戦いやるんだ』というのを見せていきたいと思います」と力強く宣言した。

 受け止める立場の船木も、S・タイガーの成長を感じ取っている。この2年間、そのファイトを密かに観察してきたようで、「2年前とはまったく違う変化を遂げていますので、今回はかなり自分が苦しい戦いになるかもしれません」と警戒心を垣間見せた。

 船木が特に強調したのは、プロレスの基本となる試合運びの部分。これまでのS・タイガーは荒削りだった感が否めないが、「プロレスのキャリアを積んで、物凄く引き出しが多くなった気がします。トップ選手と30分ドローになったり、そういう経験もしてますんで。一番技術とスタミナと気持ちが乗っている瞬間が来たのかなという感じがします」と安定感が出てきていることを挙げ、「前に戦った時は、何となくですけど、技を使うタイミングが単発でちょっと雑な感じがしたんですけど、いろんな団体で沢山の試合をこなすことによって、どこでどの技を使えばいいかっていうタイミングや試合の流れが凄く変わった気がしています」と手放しで賞賛した。

 大谷戦ではまさかの丸め込みという意表を突く仕掛けを見せた船木だったが、今回はあくまでも真っ向からS・タイガーの気持ちを受け止める構え。「その引き出しは今回引かなくてもいいと思いますね。そういう戦いではないと。それこそ“ストロングスタイルの象徴"というような、そういう試合になると思います」とリアルジャパンらしいストロングスタイルの戦いを予告した。

 2人の決意を聞いた初代タイガーマスクは「機が熟しているなと。イメージとしては、ストロングスタイルにとって神のような試合になる、神の戦いになるとここに宣言したいと思います。こういう試合がこれからは理想のプロレスなんだよということを見せつけたい。お客さんにもわかっていただきたい」と大きな期待を示した。

 なお、同大会でデビューする大相撲の元横綱・大鵬の孫で、元関脇・貴闘力の長男である納谷幸男の対戦相手については現在選考中。一部報道で、邪道軍団の雷神矢口が納谷を標的に掲げ、「晴れ舞台を俺流の祝福で血の海に染めてやる」と予告したと報じられたが、初代タイガーは「デビュー戦なので。納谷もストロングスタイルを目指しているわけですから。危険なんですよね、あいつらの戦いは。そういう目に最初から合わせるわけにはいかないんじゃないかと。『そんなことを受けるわけないだろう!』というのが僕の返事です」と断固拒否の姿勢を見せた。

 また、10月に引退を予定している大仁田厚からは電流爆破マッチでの対戦を執拗に要求されているが、初代タイガーは「自分の体調次第で、いろんな計算をしながら考えていますね」と明言はせず。「受けるか受けないかは、タイガーマスクの動きができるかどうかによって、自分で決めますので。上がる以上は無様な格好で上がるわけにはいかないので。ファンのイメージは守っていきたいなと思います」と慎重な姿勢を崩さなかった。(※写真、情報提供:リアルジャパンプロレス)

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