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8/26【WRESTLE-1】アンディが9・2横浜文体・吉岡とのクルーザー王座戦へ中国武術特訓

 アンディ・ウーが8月某日、都内・WRESTLE-1道場で中国武術特訓を敢行。9・2横浜文化体育館大会で吉岡世起とのWRESTLE-1クルーザー王座初防衛戦を控えるアンディは吉岡対策というよりも、「誰が来ても対応できるような状態にしておくのが理想」と考え、体の可動域を広げる棒術、バランス感覚を養い、スタミナを強化することを目的とした太極拳の呼吸法など、幼少期から続けてきた中国武術流の練習に取り組んだ。(※写真、情報提供:WRESTLE-1)

【アンディのコメント】
──今日の練習ですが、まず棒術はどういった意味を持った練習なんですか?

▼アンディ「素早さ、バランス感覚、そしてスタミナとすべてを養えるトレーニングですね。この棒は重さもありますから、ウェイトトレーニング的な要素も入りつつ、スタミナも鍛えてバランス感覚を養える。これはウェイトトレーニングではできないんですよ。ちょっと難しいんですけど、無駄な力を抜いた、脱力した状態で力を発揮するためのトレーニングですね。だから、棒を振るのも手で振っているように見えるんですが、足、腰、手と順番に力を伝えていくんですよ。足の力で棒を振ったりとか、様々な身体の動かし方を鍛えるトレーニングです」

──あの棒は中国にしか生えていない柳を使って作られたということなんですけど。

▼アンディ「そうですね。あの棒は子供の頃から使っている大事な棒ですね。武術をやっている人はみんな使っています。まずだいたい武器を使わない練習をして、初めて得る武器があの棒なんです。もちろんウェイトもやるんですけど、そればっかりだと身体の可動域が狭くなったなと感じることがあるんで、同時にやるのがベストですね」

──太極拳にはどのような意味合いがあるんですか?

▼アンディ「あれは陳式太極拳ですね。ゆっくり動くんで、バランスと身体の動かし方を鍛えます。太極拳は健康法のイメージがありますけど、内臓も鍛えられるんですよ。陰陽五行という考え方が中国にあるんですけど、木火土金水とあって、動き方がそれぞれ決まっているんですよね。上から下の動きは金の動きとか、開く動きは火の動きとか。例えば、火の動きは心臓や小腸に刺激をもたらしたりするんです。試合で力んでいる時は呼吸が止まっている場合が多いんですよ。それで息が切れたりするんで、力んでいても呼吸を止めずにその場に適した呼吸法を行なう。それを身につけることができます。だから、太極拳の技自体をプロレスに使うんじゃなくて、基本的な姿勢だとか考え方、そして呼吸法を取り入れていますね」

──基礎の部分をしっかりと身につければ、いろいろと応用できるということですね。

▼アンディ「そうですね。だから、次の挑戦者は吉岡ですけど、誰が来ても対応できるような状態にしておくのが自分としては理想です。昔は無駄に鍛えたりとかがむしゃらに鍛えたりしていたことがあったんですよ。でも、武術の師範に『自分に必要なものはすべて自分に備わっているんだよ。それに気づくのが大事だ』って言われたんですよ。最近、その意味がわかり始めてきました」

──自分にすでに備わっているものを引き出せるかどうかが大事ということですか。

▼アンディ「そういうことになりますね。だから、試合で出せている時と出せない時もあるんです。出せていても、負けてしまったということもある。ただ、今回はタイトルマッチですから、そう呑気なことも言ってられないんで難しいですけどね」

──それを常時引き出せるように先程のような鍛錬を欠かさず続けているということですね。

▼アンディ「やっぱり、リング上だけではなくて普段からコンディションを整えるのが大事なんだと思います。僕は風邪とかひかないですからね。欠場もないですし、それは普段のトレーニングの効果だと思っています」

──プロレスの神様と言われたカール・ゴッチも、『最大の必殺技はコンディションだ』と言っていたそうですが、それと通じますね。

▼アンディ「まさにそうだと思いますね」

──今回の挑戦者の吉岡選手は日本屈指のスピードを誇るアンディ選手とスピードで勝負したいと言っていましたが、それについてはどう思いますか?

▼アンディ「吉岡のスピードは速いですよ。僕がそれについてこうとしているぐらいだし、だからさらに速く動こうとしてお互いに速い動きになっているのかもしれないですね。自分よりも速く見えるし、ちょっと目を離したらもうそこにはいないですからね。あと蹴りの速さは怖いですね。ただ、そうは言っていてもスピードで勝負してこない可能性もありますよね。嘘かもしれないですよ(笑)。グラウンドとかで勝負に来る場合もあるし、そう来た場合でも対応したいですね」

──まあ勝負ですから、裏をかくという可能性もありますもんね。ただ、ベストバウトを狙いたいと。その思いは一緒ですか?

▼アンディ「それは僕もそうですね。組んでいてもNEW ERAですけど、闘ってもNEW ERAだと思っているんですよ。同じ志を持っている人間が組むよりも闘ったほうがおもしろいというのが自分にあるんで、吉岡と闘うのは毎試合楽しみにしています」

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