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9/25【全日本】10・9後楽園で三冠王者vs王道T覇者 宮原豪語「顔は二人いらない」、諏訪魔は史上最多6度目の戴冠で「これぞ三冠王者の形を作る」

 10・9後楽園大会で三冠ヘビー級選手権試合が決まった第57代王者・宮原健斗、挑戦者・諏訪魔が25日、神奈川・横浜市の全日本事務所で行われた発表会見に出席。史上最多記録となる6度目の三冠戴冠を狙うことになる諏訪魔は「これぞ全日本プロレスの三冠王者だという形を俺は一回作るべき」と考え、一つの三冠王者像を作り上げることを宣言。初防衛戦となる宮原は「顔は二人いらない」と豪語し、主役の座を守り抜く構えをみせた。

 9月の『第5回王道トーナメント』は諏訪魔の連覇で幕を閉じた。秋の栄冠を手にした諏訪魔は三冠ベルト返り咲きに照準。この日、10・9後楽園大会での挑戦が正式に決まった。昨年1月に右アキレス腱完全断裂による欠場のため返上して以来、1年9ヶ月ぶりの返り咲きを狙う。と同時に史上最多記録更新となる6度目の戴冠もかかる。

 昨年も王道トーナメントを制し、王者・宮原に挑戦して敗れ去っているが、同じテツを踏むつもりはさらさらない。それは大きな目的を成し遂げるため。現王者の宮原を認める一方で、「これぞ全日本プロレスの三冠王者だという形を俺は一回作るべき」との考えを口にした。

 全日本に人一倍、思い入れの強い諏訪魔だけに、当然、至宝・三冠ベルトへの思いも同様にある。プロレス入り前から三冠の歴史をみてきた諏訪魔は、「やっぱり強くあるべきだと思うし、俺の中である」と理想像を描き、「そこは俺自身が三冠ベルトを獲って、壁じゃないけど、一回ベーシックな形にやっていきたい」と自ら立候補。6度目の戴冠によって一つの三冠王者像を作り上げる構えをみせた。

 一方、王者・宮原は8・27両国大会で2度目の戴冠を果たして以来の三冠戦で、これが初防衛戦となる。王者としての王道トーナメント制覇を逸し、当然悔しさはあるものの、「次なる最高への糧になってますから。全日本プロレスはさらに高みにいくことになります。その高みにいく中心は僕じゃなきゃいけない」と言い切り、その自信は揺らいでいない。

 諏訪魔の主張に対抗するように宮原は「ベルトは会社の団体の顔ですからね。それだけ見ている人、ファンの人に何かワクワクさせるような未来をみせなきゃいけないのがチャンピオンですから。安心して帰れる、そういう存在がチャンピオンですから」と持論を展開。当然、そこには「それは俺しかいない」との自負がある。全く個性の違う宮原と諏訪魔が今、全日本のツートップといえる存在となっているが、最高男は「顔は二人いらないと俺は思ってるんで。俺はこの10・9で改めてみてるファンの人にわかってもらいたい」と豪語。秋の祭典を制した諏訪魔を突破し、主役の座を守り抜くと同時に、その言葉を実証するつもりだ。

 なお、この一戦の勝者は10・21横浜大会で次期挑戦者決定戦「ジョー・ドーリングvs石川修司」を迎え撃つ。


【会見の模様】
▼諏訪魔「王道トーナメントがやっと終わって、優勝することができて非常にうれしく思ってます。今回の王道トーナメントは物凄く優勝することが大変だったと思いました。全日本プロレスが今、上昇気流に乗ってるようなのを感じたし、レスラー自身がすごく乗ってるのもあるし、でかいレスラーも多いし、凄くレベルが上がってるなと感じましたね。本当にギリギリで優勝できた。ラッキーだったなっていうのもあったんじゃないかと思ってます。未だに体が痛くて、昨日も地元でお寺プロレスやってきたんで、やっと今、ひと息つけるかなって時にまた会見と。いい忙しさがきてるのかななんて思いながら今、この場にいます。王道トーナメント優勝ということになったからには当然、次と。ここにある三冠ベルトに挑戦したいという欲が出てきました。リング上で三冠挑戦させてくれとアピールさせてもらって、全日本プロレスにこうやって早い判断をしていただいたというのはありがたいと思います。三冠戦についてなんですけど、俺がケガしてから宮原がチャンピオンになってやってきて、凄ぇ新たな時代を作ってるなって。それは一商品としては凄ぇいいものができたんだなって俺も思いますよ。今、隣にいて、一つの商品としては確立されたのかもしれない。ただ、全日本プロレスというものは常に新しい時代なり、そういうものに突入していかなきゃいけないと思うんでね、そこで俺自身、思うのは三冠のベルトを巻く人間、三冠王者っていうもの、これぞ全日本プロレスの三冠王者だという形を俺は一回作るべきだと思う。これぞ全日本の三冠王者っていうものに俺が立候補したいなと思いますね。まだまだこれから全日本プロレスで新たなチャンピオンがどんどん出てくるんじゃないかななんて思うんでね。そこは俺自身が三冠ベルトを獲って、壁じゃないけど、一回ベーシックな形にやっていきたいなと思いますよ」

▼宮原「王道トーナメント優勝を逃して、悔しいとかそんな気持ちは当たり前で。ただ、そこは宮原健斗、昨日から次なる最高への糧になってますから。全日本プロレスはさらに高みにいくことになります。その高みにいく中心は僕じゃなきゃいけないと。僕は使命があるんで。俺じゃなきゃ面白くないと。そしてプロレスラーとしてその高みにいく全日本プロレスの中心にいたい、そういう夢があるんで、まだまだこのベルトを手放すわけにいかない。そういう気持ちです」

――三冠王者の形を作ると話していたが、諏訪魔選手の目から見て今のチャンピオン・宮原はそこまで達していないと?

▼諏訪魔「1回目のベルトで、今2回目か。1回目、2回目で若い三冠王者というカラーは俺もわかるし、そこは商品なんだなとわかりますよ。ただ、俺も三冠王者に対するこだわりというのは俺の中で見てきてる分、強いのかもしれないし、そこはこれだという形がある、俺の中でね。俺だってバリバリやってるわけで、そこは俺が立候補してもいいんじゃないかと思いますね。やっぱり強くあるべきだと思うし、俺の中であるんですよね。こうだっていうのが」

――それは過去のジャンボ鶴田、天龍源一郎の時代を見てきたからこそ?

▼諏訪魔「そこも見てるし、当然、宮原のスタイルも別に俺は否定する気もないし、若い人たちには逆にそれが受けるのかもしれないし。ただ他に振り幅はいろいろあっていいと思うんでね。ただ一つ、これぞ三冠王者だっていう色があったっていいじゃないかと俺は思うしね。そこは引き継がれていく部分だと思うんですね。だったらそのカラーを前面に出したっていいじゃないかと。これぞ全日本のベーシックな三冠王者だってものを一つ、一つですよ。ドンと筋があったっていいんじゃないかなと思うんでね。そこは俺が手を挙げていきますよ。ただ俺も物投げたりとかしてたら、そこはベーシックじゃないと思うんですけどね(苦笑) そこはご了承下さい」

――大きい目標を持って三冠戦に臨む今回、獲れば最多戴冠記録を作ることになるが?

▼諏訪魔「それは過去と比べちゃうと時代も違うし、ただ俺、長くやってるから、そうなるだけであって、そこに対するこだわりっていうのはないよね。更新したからって記録に対して価値がありますかってみんなに聞いたら、ん?って思うだろうしさ。そこは気にしないでいきます」

――王道トーナメントで優勝を逃した分、三冠戦で挽回していく?

▼宮原「挽回って意識はないですね。王道トーナメントっていうトーナメントですから。しかもあれだけの選手の中でベスト4。僕の中で横並びぐらいのイメージがあるんで、それはもうその時の、時と運じゃないけど、プロレスの神様が誰を優勝させるか、そういうのもあると思うし。ただ、このチャンピオンシップはわけが違うから。ベルトは会社の団体の顔ですからね。それだけ見ている人、ファンの人に何かワクワクさせるような未来をみせなきゃいけないのがチャンピオンですから。安心して帰れる、そういう存在がチャンピオンですから。それは俺しかいない。そこは自信ありますよ」

――優勝を逃しても自信は揺るがないと?

▼宮原「だから今の全日本のヘビーはそれだけレベルが高いのは戦う前からわかってたことですけど、気を抜いてたら埋もれちゃうってことですよ。だから一寸たりとも気は抜けないですよ」

――諏訪魔戦を突破できれば、10・21横浜のビッグマッチでも三冠戦を控えており、なおさら主役を勝ち取るために負けられないのでは?

▼宮原「そうですね。このポスター見てわかる通り、一番でっかく載ってる二人ですからね。ただ、顔は二人いらないと俺は思ってるんで。俺はこの10・9で改めてみてるファンの人にわかってもらいたいと思いますね」

――生え抜きの意地はある?

▼諏訪魔「いやぁ、どうかな。それは古い考えだと思うんでね。そういうものは。どうなのかね。俺自身はそこはもうこだわりなくいきたいなと思いますけどね。たまたま俺が残ってるだけで、それを売りにしてとか、そういう気持ちはないですね。だって王道トーナメントやってみてわかったけど、やっぱし他の所属のレスラー、強いのいっぱいいるよね。ギリギリのところなんでね。昔は生え抜きっていう言い方があったかもしれないけど、今はそういうのないんじゃないかな」

――昔の価値観を壊して新しい価値観を作っていく?

▼宮原「価値観は人それぞれですから。見てる人もそうだし、プロレスラーもそうだし。ただ、僕らはその価値観の勝負ですから。プロレスってどんだけ自分の価値観をアピールするか。それをアピールするためには勝たないといけないんでね。そこが勝負ですよ」

――昨年は同じく王道トーナメントに優勝して両国での三冠戦で宮原選手に敗れているが?

▼諏訪魔「そうか。それ前回だ。王道トーナメントで優勝してそのあと両国かな。俺、負けてるんでね。嫌なこと思い出させますね(苦笑) そこも挽回する流れにしたいですね。思い出しましたよ。そういえばそうだったなと。悔しかったね(苦笑) でも2連覇して、このトロフィーにも重みをもっともっと重くしていきたいし。俺、重さって今、凄く気になる言葉で、当然、三冠王者としての重みもそうかなと思うし、この王道トーナメントの優勝カップももっと重みを出していかないといけないし、チャンピオン・カーニバルのでっかいトロフィーも凄く重みがあるよね。当然、レスラーとしてもあの準決勝、決勝とジョー、石川、正直重かったっていうのもあるし、全日本プロレスの重みっていうのが一番凄いなと思うし。重みある全日本にしてもいいんじゃないか。そういうのにしていきたいですね」

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