プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

2/26【新日本】「攻撃的リハビリ」奏功で100%復帰、棚橋が“オカダのV11自ら阻止"も視野に NJC概要発表

 新日本は26日、『NEW JAPAN CUP 2018』出場16選手とトーナメント対戦日程を発表。右ヒザの変形性関節症で欠場中だった棚橋弘至の復帰およびエントリーも発表され、会見した棚橋は全快を強調したうえでIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカの“V11阻止"も視野に入れた。

 今年も“NJC"には16選手がエントリー。全9大会に渡って争われ、例年通り優勝者には4・1両国大会におけるIWGPヘビー級、IWGPインターコンチネンタル(IC)、NEVER無差別級いずれかの王座への“挑戦選択権"が与えられる。各王者およびIC次期挑戦者の真壁刀義は出場しない。内藤哲也、飯伏幸太の出場も決まり、1月末から欠場中だった棚橋も名を連ねた。棚橋は開幕戦3・9後楽園大会での6人タッグ戦で復帰し、翌3・10名古屋大会の1回戦でヘビー級転向を果たしたタイチと対決する。

 復帰決定となった棚橋はこの日、都内事務所で会見。欠場期間はわずか約1ヵ月間だったが、「この復帰は見切り発車ではなくて、自分で“行ける!"という、しっかりした手ごたえを感じての復帰」と強調した。

 必殺のハイフライフローを投下し続けた“代償"でもあるヒザへの負担が限界に達してリングを離れた。欠場中は負担軽減のために減量し、あえて負荷をかけるリハビリメニューにもチャレンジ。「(現在の体重は)100ちょうどくらいです。朝ごはん抜いたら100切ります。3〜4Kg減らした? そうですね。体重を1Kg減らすと、ヒザへの負担が5Kg減るっていう話だったんで、かなりラクな状態。(リハビリも)かなり攻めました! 攻めのリハビリ、攻撃的リハビリ。曲げると痛い……痛いけど行けるなと、くっと曲げていって。そうやってかなり負荷をかけていって、全方向から体重移動に耐えうる下半身のトレーニングをしていきました」と説明した。

 入門以来「苦手だった」というヒンズースクワットなど下半身中心の練習メニューにも積極的に取り組み、「かなり足が太く戻ってきた」と、写真撮影の段ではたくましさを取り戻した太ももを強調した。ハイフライフローに代わる新兵器についても欠場中に思案をめぐらせたといい、欠場の悔しさもモチベーションに換えて気力も充実。「手ごたえは100%。昔の棚橋に戻るのではなく、新しい棚橋を創っていくトレーニングができました。バッチリです。キャリア19年目にして、凄い1カ月を過ごしたんで。優勝したら、この2018年の2月を“奇跡の2月"と呼びます」と笑顔で語った。

 1・27札幌大会のIC戦で鈴木から鬼のヒザ殺しを受けて王座から陥落。「鈴木選手の関節技に耐えたから悪化した…というワケではない」と話したものの、優勝すればIC王座再挑戦を選択することも可能だ。ただ、鈴木は真壁の挑戦を受けることが決まっており、必ずしもIC戦での雪辱がかなうかどうかは不透明。

 一方で今なら優勝して“オカダのV11阻止"に自ら立ち上がることも可能だ。オカダの次期防衛戦は11度目。IWGPヘビー級王座最多防衛記録の「11」を持つ棚橋だけに、「優勝して鈴木みのるにリベンジしにいくか、オカダのV11を止めにいくか、優勝した後にそこで決めます」と話した。

 とはいえ、まずは1回戦突破。ヘビー級転向を果たすタイチと激突する。「ヘビー級転向1発目ですか? 1発目は内藤と? なるほど。俺、内藤ほど優しくないんですよ。結構バッサリいくかもしれないですね。付き合うつもりはないですね」と言い切った棚橋。心身ともにリフレッシュした円熟のエースが春の新日本から復活ののろしを上げるか。

 発表された『NEW JAPAN CUP 2018』概要と会見における棚橋の詳細コメントは以下の通り。



--『NEW JAPAN CUP 2018』概要--
◇出場選手とトーナメント日程◇

【開幕戦】3/9(金)東京・後楽園ホール 18:30開始
●1回戦(1)「マイケル・エルガンvs石井智宏」
●1回戦(2)「ジュース・ロビンソンvs高橋裕二郎」

【2戦目】3/10(土)愛知県体育館(名古屋)18:00開始
●1回戦(3)「棚橋弘至vsタイチ」
●1回戦(4)「バッドラック・ファレvsランス・アーチャー」

【3戦目】3/11(日)兵庫・ベイコム総合体育館(尼崎市記念公園総合体育館)16:00開始
●1回戦(5)「YOSHI-HASHIvs飯伏幸太」
●1回戦(6)「内藤哲也vsザック・セイバーJr.」

【4戦目】3/12(月)香川・高松市総合体育館第1競技場 19:00開始
●1回戦(7)「矢野通vsデイビーボーイ・スミスJr.」
●1回戦(8)「チャッキーTvsSANADA」

【5戦目】3/14(水)静岡・ふじさんめっせ 18:30開始
●2回戦(1)「1回戦(1)勝者vs1回戦(2)勝者」
●2回戦(2)「1回戦(3)勝者vs1回戦(4)勝者」

【6戦目】3/15(木)東京・後楽園ホール 18:30開始
●2回戦(3)「1回戦(5)勝者vs1回戦(6)勝者」
●2回戦(4)「1回戦(7)勝者vs1回戦(8)勝者」

【7戦目】3/16(金)東京・後楽園ホール 18:30開始
●準決勝「2回戦(1)勝者vs2回戦(2)勝者」

【8戦目】3/18(日)静岡・アクトシティ浜松 15:00開始
●準決勝「2回戦(3)勝者vs2回戦(4)勝者」

【最終戦】3/21(水・祝)新潟・アオーレ長岡 15:00開始
●決勝戦「準決勝の勝者vs準決勝の勝者」

◇大会規定◇
 計16選手によるトーナメント戦。(IWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ、IWGPインターコンチネンタル王者・鈴木みのるおよび同次期挑戦者・真壁刀義、NEVER無差別級王者・後藤洋央紀は出場しない) 試合はすべて無制限1本勝負。優勝者には4・1両国国技館大会にてIWGPヘビー級王座、IWGPインターコンチネンタル王座、NEVER無差別級王座への挑戦選択権が与えられる。



--棚橋会見の模様--

――復帰に向けて

▼棚橋「この復帰は見切り発車ではなくて、自分で“行ける!"という、しっかりした手ごたえを感じての復帰になります。変型ヒザ関節症っていう症状だったんですけど、ググったらホントね、あんまりいいことが出てこなくて…。リハビリのやり方とかしっかり学んで、そして体重も減らして…かなり攻めました! 攻めのリハビリ、攻撃的リハビリ。(リハビリで)ヒザの関節面が当たるじゃないですか。曲げると痛い……痛いけど行けるなと、くっと曲げていって。そうやってかなり負荷をかけていって、全方向から体重移動に耐えうる下半身のトレーニングをしていきました。入門以来、ヒンズースクワットが嫌いで、下半身のトレーニングは避けがちだったんですけど、2月に入って1日から今日まで毎日、下半身のトレーニングをしました。意外な発見もありましたし、足の筋力もついて、かなり足が太く戻ってきたんで、手ごたえを感じてます。そして、タイミングを同じくして武藤(敬司)さんが変型膝関節症で人工関節を入れると。『棚橋もどうだ?』って言われてましたけど、同じ症状ではあるんですが僕はまだ武藤さんほど悪くないし、まだまだ行けるというのを見せますし……全然関係ないんですけど、誕生日が11月13日なんですよ。“いいヒザ"の日なんですよ(笑) いいヒザの日にに生まれたんで……まぁ、それだけです(笑) まぁ出るからには……出るからには、じゃないな。行けるという確信をもって出場を決めたんで、優勝して、鈴木みのるにリベンジしにいくか、オカダのV11を止めにいくか、優勝した後にそこで決めます」

――何パーセントくらいの仕上がり?

▼棚橋「体重も少し絞って、まだ開幕までに時間があるんで、これから確認する動きはあるんですけど、手ごたえは100%。トレーニングに向けて気持ちを持っていく時に、前までは『昔はこの重量上がったよなぁ』とか過去との比較でやってたんですけど、見方を変えて今自分にできることを伸ばしていく。そうやってきたんで。昔の棚橋に戻るのではなく、新しい棚橋を創っていくトレーニングができました。バッチリです」

――ヘビー級に転向するタイチとの1回戦だが?

▼棚橋「ヘビー級転向1発目ですか? 1発目は内藤と? なるほど。俺、内藤ほど優しくないんですよ。結構バッサリいくかもしれないですね。付き合うつもりはないですね」

――ヒザ以外のコンディションは?

▼棚橋「ファンの方からも『今回のヒザだけじゃなくて、完全に治して戻ってください』とホントに温かいコメントをいただきまして。でも、こっち(右肩の筋)切れちゃってるんですよ。手術しないとつながらないんで、100%に戻ることも無いんですけど、できることはやってきましたし、こっち(左肩)も切れちゃってるんで、ちょうどバランスがいいかなと(笑) あとね、気力が充実してます。凄い1カ月を過ごしてきたな、って。入門してから。他の選手がシリーズで頑張ってるというのを思ったら、休んでるのが悔しくて。だったら今、自分にできることはなんだろう?って。キャリア19年目にして、凄い1カ月を過ごしたんで。優勝したら、この2018年の2月を“奇跡の2月"と呼びます(笑)」

――ヒザへの負担が少ない新技も考えた?

▼棚橋「もちろん考えました。ハイフライ(フロー)によるヒザへのダメージもありましたし。試合のなかで見せていけたらいいなと思います」

――オカダのV11を止めにいけるかもしれない…というのもファンからすると想像力をかき立てられるシチュエーションだが?

▼棚橋「出るからには優勝候補ですから。期待に応えられる自信があって戻ってくるんで、皆さんは大いに期待してください」

――現在の体重は?

▼棚橋「100ちょうどくらいです。朝ごはん抜いたら100Kg切ります。3〜4Kg減らした? そうですね。体重を1Kg減らすと、ヒザへの負担が5Kg減るっていう話だったんで、かなりラクな状態で。菅野トレーナーとマンツーマンでリハビリをしてきたんですけど、歩き方が普通になってきたと。改善がみられてひじょうに良い状態。パンフレットの体重表記も直しておかないと」


――札幌で鈴木に敗れてマイクで辛らつな言葉を浴びせられたが?

▼棚橋「鈴木選手の関節技に耐えたから悪化した…というワケではないと思いますし、ベルトは奪われましたけど、気持ちは折れなかったんで。今ここに戻ってこられたんで。そういう悔しい気持ちは溜めこんでますんで、いつでも解放できます」

――各ユニットがベルトを持っていて本隊は無冠だが?

▼棚橋「強力なユニットが増えて、その分だけ新日本プロレスが面白くなってる…それは新日本としては喜ばしい状況。でも本隊って“ユニット以外の残りの選手"というイメージが良くないんで、その辺も変えていきたいなと思います」

プロ格 情報局