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4/12【NOAH】三沢さんと獲れなかったGHCタッグ、潮崎「夢の続きを叶えたい」 潮崎&清宮がGTL優勝一夜明け会見

 前夜の今年のグローバル・タッグリーグ戦を制した“ゴーカイ"潮崎豪&清宮海斗組が12日、都内事務所で優勝一夜明け会見。故・三沢光晴さんと組んで以来の優勝となった潮崎は、三沢さんとは獲ることができなかったGHCタッグ王座戴冠に向けて「“夢の続き"を叶えたい」と語った。

 脳震とうを起こした清宮の欠場も乗り越え、前夜の優勝決定戦では杉浦貴&拳王組を激闘の末に撃破。4・29新潟大会でGHCタッグ王者の“ジ・アグレッション"中嶋勝彦&マサ北宮組に挑戦することも決まった。

 潮崎には今回のリーグ戦にひときわ強い思い入れがあった。2009年当時、“ホープ"とされていた潮崎は、海外遠征からの帰国直後に三沢さんとタッグを結成。「潮崎を引っ張り上げたい」という三沢さんの思いに応え、タッグリーグ戦を制した過去がある。

 あれから9年。今度は三沢さんに憧れてノア入りを果たし、同じ“三沢グリーン"をコスチュームで引き継ぐホープ・清宮とタッグを結成。逆に今度は海外遠征から帰ってきた“緑のホープ"を引っ張る形でのリーグ戦だった。

 リーグ戦を迎えるにあたって、潮崎は“三沢グリーン"と“小橋パープル"、そして光を放つゴールドを交えたコスチュームを新調。原点にかえって髪も剃り上げ、坊主となった。リーグ戦を通じても、おおむね清宮が踏ん張り通して潮崎が決めるスタイルで、かつて“潮崎が踏ん張って三沢さんが決める"という三沢&潮崎組に通じる部分もあった。

 一夜明け会見でも開口一番「本当に厳しい戦いでしたが、小さな活路を大きく切り拓いて優勝できました。こうして清宮海斗とのタッグで…エメラルド・グリーンをまとったレスラーとともにタッグリーグ戦を優勝できたということは、感慨深いと言いますか、自分のなかでも大きいモノ」と語った。

 そして9年前の6月13日。タッグリーグ戦を制して臨んだGHCタッグ挑戦の舞台で、三沢さんが亡くなる事故が起こった。潮崎は「このリーグ戦、彼がエメラルド・グリーンのコスチュームで自分の隣に立ってくれた。そして優勝した。リーグ戦の前から思い入れは強かったですし、かつてリーグ戦を制覇してGHCタッグを獲れなかった。その“夢の続き"をね、今回はしっかりと叶えさせてもらおうと思ってます」と話した。

 清宮も今度こそのGHCタイトル初戴冠を狙う。「僕はベルトに対する執念というのが、今年1月に(海外遠征から)帰ってきてからずっとありますし、昨日優勝してその勢いを感じて、僕自らベルトという言葉を口にしました。その責任は重いと思いますんで、しっかりこの勢いを殺さずに“ゴーカイ"に獲りたいと思います」と見据えた。

 とはいえ、前夜の後楽園大会は優勝決定戦でも観客動員が1000人に届かなかった。「あの時は武道館。今回は後楽園。平日とはいえ、お客さんの入りというのは悔しい気持ちもある。こうして清宮と優勝できましたけど、ホントに自分たちにとってはこれがスタートラインだと思ってます。足りないモノもたくさんありますが、まだまだ上しか見えない発展途上のタッグチームなんで、これからどんどん突き進んでいきたい」と潮崎。“夢の続き"をノア再興につなげる命題を背負いつつ、緑を継ぐ二人の挑戦は新たなステージへと突入する。


【会見の模様】

――タッグリーグ制覇から一夜明けて?

▼潮崎「本当に厳しい戦いでしたが、小さな活路を大きく切り拓いて優勝できました。こうして清宮海斗とのタッグで…エメラルド・グリーンをまとったレスラーとともにタッグリーグ戦を優勝できたということは、感慨深いと言いますか、自分のなかでも大きいモノです。こうして清宮と優勝できましたけど、ホントに自分たちにとってはこれがスタートラインだと思ってます。足りないモノもたくさんありますが、昨日のリング上でも言った通り、まだまだ上しか見えない発展途上のタッグチームなんで、これからどんどん突き進んでいこうと思います」

▼清宮「昨日は凄く厳しい攻めもありましたし、キツい試合だったとは思うんですが、最後は潮崎さんが二人とも蹴散らしてくれて。僕はずっとやられっ放しで、優勝は潮崎さんが獲ってくれたようなもの。二人でここまでやってきて優勝はうれしいことなんですが、それと同時に悔しい思いも残るリーグ戦だったと思います」

――リーグ戦全体を振り返って?

▼潮崎「博多から始まったタッグリーグ。清宮の脳震とうというアクシデントもあって、どうなることかと思いましたけど、結果は結果でしっかりつかめました。そういう苦しい戦いがあったからこそ、逆に力になったと思ってます。ホントに各会場でのファンの方々の熱い声があったからこそ優勝できたと思ってますし、対戦相手に言うのもおかしいですが、タッグリーグ戦出場全選手にも感謝して、この優勝を先につなげていきたいと思います」

▼清宮「脳震とうというのがありまして、僕のなかでは一度気持ち的には落ちた部分があったんですが、そこで潮崎さんはじめ、いろんな方に声をかけていただいて、そこでパワーをもらって、逆にそれが良い転機になったのかな、とも思います。本当に皆さんに支えていただいたタッグリーグだったと思います」

――4・29新潟でのGHCタッグ挑戦も決まったが?

▼潮崎「昨日、試合後に“ジ・アグレッション"がリング上に上がってきてくれて、そこでタイトルマッチ決定となりましたが、タッグリーグ戦で優勝したからには形としてベルトというモノを腰に巻きたい。清宮ととともにGHCタッグのベルトを腰に巻きたい気持ちがあります。そこがゴールでは無いですが、自分たちのタッグをより大きなモノにするために、しっかり新潟で奪取してベルトを腰に巻きます」

▼清宮「僕はベルトに対する執念というのが、今年1月に(海外遠征から)帰ってきてからずっとありますし、昨日優勝してその勢いを感じて、僕自らベルトという言葉を口にしました。その責任は重いと思いますんで、しっかりこの勢いを殺さずに“ゴーカイ"に獲りたいと思います」

――改めて王者アグレッションの印象は?

▼潮崎「今回のリーグ戦のなかでも、チームワークの高さを感じましたし、二人の絆も感じますね。マサがリング上で自分たちに負けたことを強調していましたが、自分たちはまったくそこは考えて無かったですね。リーグ戦はリーグ戦。タイトルマッチはタイトルマッチ。タイトルマッチはタイトルマッチで、あの二人の腰から必ず、ベルトを引きはがします」

▼清宮「“ジ・アグレッション"というのは、昔からの深い絆があると思うんですが、そこに僕と潮崎さんがどう対応していくか。どう、そこの絆を超えていけるかがカギだと思ってます」

――リーグ戦を通じて絆は深まった?

▼潮崎「このリーグ戦、彼がエメラルド・グリーンのコスチュームで自分の隣に立ってくれた。そして優勝した。リーグ戦の前から思い入れは強かったですし、かつてリーグ戦を制覇してGHCタッグを獲れなかった。その“夢の続き"をね、今回はしっかりと叶えさせてもらおうと思ってます」

▼清宮「今回のリーグ戦から潮崎さんはコスチュームも変えて“タッグチームとしてやっていこう"という気持ちが凄い伝わってきて。それで潮崎さんのほうに注目がいって、僕のなかでは悔しかったんですけど…(苦笑) ただ、ここまで来たからにはテッペン目指して、トップを獲ってやろうという気持ちです」

――確かにリーグ戦では潮崎選手の活躍が目立ち、最後はグローバル・リーグ戦優勝決定戦で敗れている拳王を破った。シングル戦線でも何かをつかめた?

▼潮崎「清宮は『自分が前に出ていきます』というタイプで、パートナーではあるけれども自分も負けられない気持ちでした。どんな苦しい状況に置かれても折れないモノを見せてもらった。それがあってこそ、自分も爆発できたと思いますんで、このタッグリーグ戦は清宮のおかげで獲れたんだと思います。シングルプレイヤーとしては常に行くぞ!って気持ちはありますし、清宮のおかげでそれを改めて発見できた…というのはありましたね」

――新潟の前の札幌では「潮崎vs中嶋」「潮崎vs北宮」「清宮vs中嶋」「清宮vs北宮」とシングル4番勝負での前哨戦も決まったが?

▼潮崎「初日が中嶋勝彦、二日目がマサ北宮。タッグの前哨戦ではありますけど、シングルになると別物という部分もある。もちろんふたつとも勝って、GHCタッグチャンピオンがぐうの音も出ないほどに叩き込んで、チャンピオンシップを迎えたいと思います」

▼清宮「そこを勝てれば、タイトルマッチも良い流れで行けると思いますので、そこはシングルでも負けないように行きたいと思います」

▼潮崎「負けないように…じゃない。勝つ」

――清宮選手はシングルのベルトに向けた思いは?

▼清宮「今はタッグを獲りたい、という気持ちが一番にあります。シングルも年内に再挑戦する、という目標があるんですが、現時点ではタッグの勢いを止めたくないので、この勢いを大切にしたいなと思っています」

――改めてリーグ戦を制覇できた原動力というのは?

▼潮崎「清宮と……“緑の男"とねタッグリーグを戦えた…というのは、自分があの時、どういう気持ちで試合をやっていたかというのも思い出しましたし、あの時のこともまた考えましたし、清宮と組んだこと自体が原動力だったと思います」

▼清宮「パートナーが潮崎さんに決まってから、潮崎さんからいろんなところに連れてっていただいたり、お話もさせていただいて、熱い気持ちを伝えてくださって。そこでトップを目指していこうと決めたんで、僕も原動力は潮崎さんだったと思います」

――試合後、リング上から見た観客席の風景は、9年前と比べてどうだった?

▼潮崎「あの時は武道館。今回は後楽園。平日とはいえ、お客さんの入りというのは悔しい気持ちはありますけど、それ以上にファンの人たちの声というものが、集まってくれた人数以上の声が聞こえたし、パワーももらえたと思いますしね。選手としても、プロレスリング・ノアとしても、もっともっと先につながるように、もっともっとノアの試合をたくさんの人に見てもらえるようにしていきたい。そのうえで、また改めてリング上の風景というのを感じてみたいなと思いますね。昨日は本当にファンの皆さんの声援があってこそ、自分も清宮も立ち向かっていけたんで、そこは本当に感謝ですね」

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