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5/1【全日本】三冠戦決定 初挑戦・丸藤自信満々「俺が獲って初防衛戦の相手に健斗指名」予告、宮原危機感も「3度目はない」

 5・24後楽園大会で三冠ヘビー級選手権試合が決まった第60代王者・宮原健斗、2018チャンピオン・カーニバル優勝者・丸藤正道が1日、神奈川・横浜市の全日本事務所で会見。丸藤は「2度目でこのベルトを獲って、初防衛の相手に逆に健斗を指名しますよ」と春の栄冠に続く至宝ベルト初挑戦・初戴冠を自信満々に予告。初防衛戦となる宮原は危機感を抱きながらも「3度目はない」と雪辱を誓った。

 前夜の4・30後楽園大会で行われたカーニバル優勝戦はノア・丸藤が激闘の末に宮原を破り、初出場・初優勝。試合後、三冠ベルトをかけた再戦を要求し、5・24後楽園大会でのタイトルマッチが一夜明けたこの日、正式に決まった。

 春の祭典出場を決めた一番の理由は秋山準の存在だった。三冠ベルトについては優勝するまで言及してこなかったが、プロレスラーとしての原点である全日本の至宝は「歴代のチャンピオン、そして偉大な先輩たちが名を残してきたベルトなんで。興味ない、興味ないと言いつつ、興味ないわけがない」という特別なベルト。「やっぱり宮原健斗という男がこのベルトを持っているからこそ」と優勝戦の激闘を通じて挑戦に動くことを決めた。

 そして、春の栄冠を手土産に三冠初挑戦が決定。優勝戦に続く1ヶ月ぶりの再戦となる。「隣にいる彼を評価するのも変な話ですけど、ほとんど俺より上をいってるんじゃないですかね」と最高男を認めた丸藤だが、「でも、なぜ俺が勝ったのかというその部分、俺自身はわかってるけど、彼はどこまでそれを考え、思い、次につなげるか。それがなければまた同じ結果になると思うし、俺はまだまだ引き出しがある」と自信満々。「昨日の健斗だったらさっきも言ったように結果は同じ。結果は同じどころか、このベルトが俺の腰に巻かれる。それは肝に銘じてほしい」と通告した上で、「2度目でこのベルトを獲って、初防衛の相手に逆に健斗を指名しますよ」と戴冠後の青写真も披露した。

 一方、初防衛戦となる宮原にとっては断じて負けが許されない乾坤一擲の大勝負となる。丸藤に栄冠を奪われた悔しさにまみれ、「今現状は口だけチャンピオンですよ、俺は」と三冠王者としての責任を重く受け止めているが、「優勝できなかった自分の悔しさをまた最高エネルギーに変えて、今日からまたポジティブな宮原健斗でいきます」と前向きに気持ちを切り替えた。

 優勝戦はどちらが勝ってもおかしくない接戦となったが、宮原は「何かね、昨日はね、俺が動かされた。そう思います。こういう動かされてる感覚っていうのはね、おそらく近年なかった」と実感。「これで負けたらホントに俺はへたしたら底辺に落ちるんじゃねぇか」との危機感も抱いている。それでも「昨日の悔しさを味わってる俺はおそらく今までの成長スピードをさらに上回る」と断言し、「3度目はないと僕の中で思ってる」と雪辱を誓った。

 宮原発言を受けて丸藤は「3度目はあるぞ。俺がベルトを獲ってお前の挑戦だよ。4度目がない」と予告。春の聖地を沸かせた両者の戦いがこの三冠戦で決着するのか、それとも丸藤の宣言どおり3度目があるのか。全ては5・24三冠戦の結果で決まる。

【会見の模様】
▼丸藤「本日はどうもありがとうございます。チャンピオン・カーニバルに優勝したプロレスリング・ノアの丸藤です。昨日、隣にいる宮原健斗と決勝で戦って、本当に彼の成長というものを感じましたし、彼がこの三冠のベルトを巻いているというのも体で納得しました。でも勝ったのは俺だし、その先に続くものがあるとするならば、彼が持っている大事なものをかけてくれるならば、このあとが続くんじゃないかなということで、さっそく決まったということで、またそこに向けて気を改めて引き締めて、その日を迎えたいと思います」

▼宮原「昨日は試合を終えて、悔しくて悔しくて悔しくて、本当この言葉しか見当たらないぐらい悔しくて。そして今日朝起きて、自然と練習している自分がいて、もう体は次に向かっていると。だから心の部分も次に向かわなければいけない。俺はこの三冠ベルトとともに、そして全日本プロレスとともに、さらなる高みを目指すというプロレスの神様から託された宿命があるから、ここで止まるわけにはいかない。また、今日から、5月もシリーズすぐ始まるし、5月24日も決まったし、そこに向けて優勝できなかった自分の悔しさをまた最高エネルギーに変えて、今日からまたポジティブな宮原健斗でいきます」

――チャンピオン・カーニバルに優勝したが、優勝戦で三冠王者に勝ったからこそベルトに興味が沸いた?

▼丸藤「そうですね。試合をしてみて、やっぱり宮原健斗という男がこのベルトを持っているからこそ。これがもし他の人間だったら興味が沸かなかったかもしれないし、俺もホームでGHCの挑戦も決まっているんで、そこまで体と心を動かすのは彼ぐらいなんじゃないかなと。はい」

――三冠ベルトにどんな価値観を持っている?

▼丸藤「俺が、プロレスラー・丸藤というのが生まれたのは紛れもなく全日本プロレスのリングだし、その歴代のチャンピオン、そして偉大な先輩たちが名を残してきたベルトなんで。昨日も言いましたけど、興味ない、興味ないと言いつつ、興味ないわけがないわけで。俺の中でも形は変わったのかもしれないけども、やっぱり特別なベルトなんじゃないですかね」

――昨日の優勝戦で戦って宮原選手の強さをどのあたりに感じた?

▼丸藤「隣にいる彼を評価するのも変な話ですけど、ほとんど俺より上をいってるんじゃないですかね。でも、なぜ俺が勝ったのかというその部分、俺自身はわかってるけど、彼はどこまでそれを考え、思い、次につなげるか。それがなければまた同じ結果になると思うし、俺はまだまだ引き出しがあるんで」

――優勝戦では最高級のフィニッシュを出さざるを得なかった?

▼丸藤「そうですね。宮原健斗と秋山準は違いますけども、秋山準戦では意地だか何だかわからないですけど、何発ヒザをぶち込んでも立ってきたんで、へたしたら彼もその可能性があったと思うし、自分の中で最高の技を出して…出さざるを得なかったんでしょうね」

――宮原選手は優勝を逃し、他団体に勲章を持っていかれたが、三冠王者としての責任を感じている?

▼宮原「もうね、今現状は口だけチャンピオンですよ、俺は。あんだけ豪語して17年ぶりに俺が三冠チャンピオンとして優勝すると言ったにもかかわらず、この結果ですから。誰よりも俺がわかってますよ、その重みは。ただね、このタイミング、優勝決定戦でプロレス界最前線をいく丸藤さんと対峙したっていうのは俺はプロレスの神様が俺に何か新たな宿題を与えられてると思ってるから。そして5月24日、決まって、その宿題が何かを模索する日々が24日まで毎日毎日続くでしょう」

――ブラックアウトと虎王の戦いにもなったが、相手のヒザの威力をどう感じた?

▼宮原「もう威力あるのは当たり前だからね。お互いヒザにかけてるプライドは違うと思うから。そこの戦いも僕は今回あったと思うんですけど、結果、僕が負けてるということは僕の方が弱かったと。そう思いますよ」

▼丸藤「俺、同型のヒザはあんまり食らったことないんで、たぶんないと思うんで、ほとんど。ぶっちゃけ強力でしたね。あれと同じ威力なのか、俺の方が上なのか、食らってみて、自分の技の威力も改めてわかったんで。これから俺のヒザもまだまだ進化していくだろうし、彼もそういった部分ではあるだろうし。今このプロレス界であの形のヒザは流行ってるんでね。その中でも最先端のヒザを使いこなせるように俺はまだまだ成長したいなと。それをまたこの三冠の時に出すかもしれないし、出さないかもしれないし」

――丸藤選手から「ほとんど俺より上をいってるんじゃないか」との評価があったが、丸藤選手と戦ってみて感じた部分は?

▼宮原「もちろん俺はもうプロレス界一番前を走ってる存在だと思う。その自信はあるし。自信はあるんだけれど、昨日の丸藤さんと肌で触れてね、何かね、昨日はね、俺が動かされた。そう思います。正直に言えば。それは見てる人の感覚はいろいろあるんでしょうけど、こういう動かされてる感覚っていうのはね、おそらく近年なかったです。それはホントに心の奥の正直な気持ちです。やっぱさすが超一流だなと思います」

――対戦前は自分が超一流で、丸藤選手は一流と言っていたが、戦って感じるものがあったからこそ超一流と表現した?

▼宮原「うん、訂正します。超一流vs超一流ですね」

――今回の三冠戦は今までになかった宿題になる?

▼宮原「これまでも、こういうシチュエーションというかは幾度もあって今に至るんですけど、超一流の選手ってあんまりいないんでね、僕の中では。だから今回は5月24日、3度目はないと僕の中で思ってるんで。これで負けたらホントに俺はへたしたら底辺に落ちるんじゃねぇかぐらいの危機感はあります」

――三冠戦の直後にはGHC挑戦も控えるが、2団体のシングルベルトを短期間で狙う機会はめったにないシチュエーションだが?

▼丸藤「だからこその部分であって、世の中のプロレスラーみんながそういう状況に置かれるわけじゃないし、俺のこの20周年という年にこのチャンピオン・カーニバルに出て、三冠挑戦、そしてその数日後にGHCという。健斗が言うプロレスの神様がいるならば、その神様が俺に与えてくれたプレゼントでしょう。それはありがたくいただきたいと思います」

――この道場はプロレスラーとしての原点になるが、20年目にこの場で会見していることに関しては?

▼丸藤「そうですね。ホントに俺が18、19、20歳の前半までこの2階に寝泊りして、ここも掃除して、道場も掃除して、道場で練習して、こんな話するのも何だけど、さっき高速降りたところから懐かしいものがどんどん思い返されてきて。何かそれを感じたら、さらにこのベルトに思いが入ったというか。何だろうね、この懐かしい感覚ね。でもそれはそれでしっかり置いておいて、そこだけで勝てるような相手でもベルトでもないんで。でも、あんまりさっきから本人同士をほめ合っててもしょうがないんで。ひとつ言わせてもらうならば、昨日の健斗だったらさっきも言ったように結果は同じ。結果は同じどころか、このベルトが俺の腰に巻かれる。それは肝に銘じてほしい」

――丸藤選手の言うとおりとなるとすれば、今以上の上積みが必要になってくるかもしれない?

▼宮原「うーん、俺から言わせれば言われなくてもわかってるよって感じですよ」

――何かしら新たなものを生み出すのか、今まで持っているものに磨きをかけるのか?

▼宮原「まぁ観てる人もプロレスファンもわかってると思うんですけど、俺の成長スピードは過去、前例にないんでね、プロレス界に。しかも昨日の悔しさを味わってる俺はおそらく今までの成長スピードをさらに上回ると思うんで、そうしようと思わなくても、そうなっちゃうんで。3度目はないですよ」

――この4月は過酷な日程を乗り越えて、チャンピオン・カーニバル優勝を飾ったが、シングル王座戦2連戦もコンディション面で問題ない?

▼丸藤「そうですね。ケガもまったくしてないですし、疲れてるか疲れてないかと言われたら、そりゃ疲れてる。俺も年なんでね。でも大丈夫ですよ。あとひとつ、健斗がさっきから3度目はないと言ってるんで、2度目でこのベルトを獲って、初防衛の相手に逆に健斗を指名しますよ。それで3度目。さらにそこも勝ちたいと思います。3度目はあるぞ。俺がベルトを獲ってお前の挑戦だよ。4度目がない」

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