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5/25【全日本】6・12後楽園で初挑戦ジェイムス迎撃 宮原が三冠V2の先に5冠制覇を視野

 6・12後楽園大会で三冠ヘビー級選手権試合が決まった第60代王者・宮原健斗、挑戦者・ディラン・ジェイムスが25日、神奈川・横浜市の全日本事務所で会見。初挑戦・初戴冠に色気たっぷりのジェイムスに対し、2度目の防衛戦となる宮原は「今までに味わってない、踏み台にされるんじゃないか」との感覚を抱きながらも、「今、世界タッグ持ってるから、もしかしたら俺にとってもおいしいかもしれない」とV2の先に世界タッグ返り咲きによる5冠制覇を視野に入れた。

 前夜の5・24後楽園大会で宮原はノア・丸藤正道を下し、三冠王座初防衛に成功。チャンピオン・カーニバル優勝戦で敗れた借りを返すと同時に至宝ベルトの他団体流出を食い止めた。その試合後、次期挑戦者に名乗りを上げたのが現・世界タッグ王者のジェイムス。受諾した宮原が日時を指定し、6・12後楽園大会でのV2戦が決まった。

 ジェイムスはこれが三冠初挑戦。全日マット参戦からわずか3ヶ月で頂点ベルト獲りのチャンスをつかんだ。「とてもスタミナがある選手だと思っている。強さのポイントとしては、今まで負けた試合であっても、その負けを次の勝利へとつなげていくところが宮原の強さ」と最高王者に敬意を払うジェイムスは、「これまでスタン・ハンセン、テリー・ゴディら偉大なレジェンドが巻いてきた長い歴史のあるベルトだ。俺もこのベルトをぜひ巻きたい」と初挑戦・初戴冠に色気たっぷり。6・3神戸大会でTAJIRI&KAIを退けて世界タッグを死守したうえで、この一戦に勝利すれば5冠制覇の偉業を成し遂げることになり、尊敬する先人たちに続く構えをみせた。

 王者・宮原は2度目の防衛戦となる。今年3月の参戦以来、ジェイムスと対戦する機会はほとんどなかったものの、2013年の最強タッグで対戦した際にはピンフォール負けを喫しており、宮原からすれば「十分挑戦権はありますよ」というように申し分のない相手。ここまで触れる機会がなかったからこそ、「もしかしたらね、何か初めて踏み台にされるんじゃねぇかっていう、そういう感覚」を抱いており、これから始まる前哨戦から本番へ向けて「そこで脅威に感じるのか感じないのか、当日まで楽しみな部分もある」と胸を躍らせてもいる。

 「プロレス界で今、最も最高のチャンピオン」と自負する宮原は今回のV2戦をジェイムスにとっての「一気にのし上がるチャンス」と定めているが、裏を返せば自身にとってもチャンスとなる。現王者のジェイムスを破って三冠ベルトを死守すれば、世界タッグ挑戦権を得る可能性大で、「もしかしたら俺にとってもおいしいかもしれない。5冠に向けて」と偉業達成を視野に入れた。

 「彼がこの全日本プロレスに何をしにきたのかと。ジャパニーズドリームをつかみにきたんだろうと。じゃあ挑戦受けてやるよと。僕もこの全日本プロレス、そしてプロレス界で夢、ジャパニーズドリームをつかんでいる真っ只中だから、ジャパニーズドリーム争おうじゃねぇか」。宮原がそう宣戦布告したように、6・12三冠決戦はそれぞれの夢に向けた大一番となる。

【会見の模様】
▼ジェイムス「宮原のことをとても尊敬しているし、2013年の世界最強タッグリーグで初めて全日本に参戦した時から彼の成長を感じている。今の試合をみていても、ファンとの関係を見ていて、三冠に挑戦したいと思った」

▼宮原「昨日、丸藤正道さんを倒してV1達成、非常にチャンピオン・カーニバル優勝決定戦で敗れて、1ヶ月が長く感じた5月でした。そして昨日V1を達成してホッとしている自分がいて、次に向かう自分もいると。V2のチャレンジャーはディラン・ジェイムス。彼はこの全日本プロレスに何をしにきたのかと。ジャパニーズドリームをつかみにきたんだろうと。じゃあ挑戦受けてやるよと。僕もこの全日本プロレス、そしてプロレス界で夢、ジャパニーズドリームをつかんでいる真っ只中だから、ジャパニーズドリーム争おうじゃねぇかと。そういう気持ちです」

――カーニバル優勝戦も含めて丸藤選手との戦いで感じたもの、得たものがあったと思うが?

▼宮原「昨日も言ったとおり、懐かしい感じもありつつ、新しいものも感じつつ、でも僕がさらに高みにいくにあたって、何かこうプロレスの神様から託された対戦相手だったのかなと。今振り返ってみれば、そう思いますね。また昨日でさらに最高な自分になったと思います」

――V2戦の挑戦者・ジェイムス選手はどのように映っている?

▼宮原「ぶっちゃけ、まだ色はねぇんじゃねぇかなと思ってるんで、これもしかしたらね、この6月12日、この三冠挑戦、そして宮原健斗、何か初めて踏み台にされるんじゃねぇかっていう、そういう感覚ですよね。今までに味わってない、踏み台にされるんじゃないかと。これホントに彼が一気にのし上がるチャンスですし。でも俺はまだまだその踏み台になるつもりもないし、まだまだそんな台になれるような器になってないし。負けられないですね」

――それだけジェイムス選手に対して脅威を感じる?

▼宮原「うーん、さっき彼が言ったみたいに最強タッグ以来、ぶっちゃけ彼に触れてないんで、最近、彼がチャンピオン・カーニバルから上がり始めて、ほぼ当たってないんで。それはまた明日から、新潟・新発田大会から新たなスタートだと思うんで。当たる機会も増えるし、そこで脅威に感じるのか感じないのか、当日まで楽しみな部分もあるし。ただね、相手が今、世界タッグ持ってるから、もしかしたら俺にとってもおいしいかもしれない。5冠に向けて」

――宮原選手から「ジャパニーズドリーム」という言葉があったが、ここで勝てば5冠を達成できる可能性もあるが?

▼ジェイムス「6月12日の後楽園ホールで宮原から三冠ベルトを獲ったら、自分が尊敬しているスタン・ハンセン、ブルーザー・ブロディ、スティーブ・ウイリアムス、偉大な彼らから続く伝統を守って防衛していきたい。5冠になったらファンを魅了できるようなレスラーとして防衛し続けたいと思っている。とにかくベストを尽くす」

――今回が初挑戦だが、三冠ベルトへの思いは?

▼ジェイムス「三冠ベルトはこれまでスタン・ハンセン、テリー・ゴディら偉大なレジェンドが巻いてきた長い歴史のあるベルトだ。俺もこのベルトをぜひ巻きたいと思っている。そしてこのベルトを守り続けることによって三冠のベルトの価値をどんどん上げていって、日本のトップレスラーになれるように頑張っていきたい」

――宮原選手の強さがどこにあると思う?

▼宮原「宮原の強さは普段から試合前のトレーニングなどを見ていて、とてもスタミナがある選手だと思っている。強さのポイントとしては、今まで負けた試合であっても、その負けを次の勝利へとつなげていくところが宮原の強さだと思っている」

――昨日の試合後、ジェイムス選手が挑戦表明した時、その場で受け、日時も指定していたが、どんな理由があって即決となった?

▼宮原「うーん、そうですね。やっぱりチャンピオンの特権というか、後楽園ホールのお客様の前で僕自身、次どこでやるかを考えた時に今、後楽園ホールじゃんと思って。せっかく後楽園ホールで挑戦表明したんだから、じゃあ同じ場所でやってやろうじゃないかと。チャンピオンの独断です」

――それが受け入れられてすぐに決まったが?

▼宮原「うん。チャンピオンですからね。チャンピオンの独断です」

――ジェイムスからほめ殺しと思われるぐらい絶賛されたが?

▼宮原「まぁ認めざるをえない。プロレス界で今、最も最高のチャンピオンですからね。こんなおいしいチャンピオンはいないし。リスペクトもいいんですけど、12日までにこのディラン・ジェイムスというプロレスラーがどんな色を、どんなカラーを出してくるか、そこをたぶんプロレスファンは期待しているでしょうし。唐突かと思われがちな今回のチャレンジャーですけど、俺、彼に1敗してるんで。過去をさかのぼればタッグですけど。負け越し。十分挑戦権はありますよ」

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