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5/25【全日本】6・3世界タッグ戦へ 崔&ジェイムスが報復宣言、TAJIRI&KAIは青写真披露「ベルトを持っていろんな国に行く」

 6・3神戸大会での世界タッグ選手権試合を控える王者組・崔領二&ディラン・ジェイムス、挑戦者組・TAJIRI&KAIが25日、神奈川・横浜市の全日本事務所で会見。王者組が「昨日の後楽園みたいな展開になることは絶対ない」と断言すれば、挑戦者組は「ベルトを持っていろんな国に行きたい」と戴冠後の青写真を描いた。

 崔&ジェイムスの初防衛戦となる世界タッグ戦へ向けて今シリーズ、連日前哨戦を戦ってきた両チーム。遺恨が深まる一方とあって、この日の会見では同席せず、チーム別に会見することになった。

 前夜の5・24後楽園大会でKAIがイス攻撃でジェイムスの右腕を痛めつけ、TAJIRIが崔にグリーンミストを噴射。これが象徴するように、前哨戦は挑戦者組が王者組を翻ろうしてきた感がある。

 てっきり手応えをつかんでいるものと思われたTAJIRI&KAIだが、慢心せず慎重姿勢だ。「翻ろうしてきたつもりなんですけども、やっぱり相手のパワーがいかんとも、私たちの作戦をまた上回るような、何か日に日に強くなっているような気がして、なかなか油断できない」とKAIが気を引き締めれば、TAJIRIも「日に日に強くなっているというか、免疫というか耐性ができてきたのかなと、こちらに対する」と口を揃える。

 二人は昨年暮れの最強タッグで諏訪魔&石川修司、ジョー・ドーリング&太陽ケアを撃破した実績が証明するように、対大型選手には自信がある。「せめぎ合いから、本番の神戸の日にどっちが上をいってるかデッドヒート。どっちが勝つかわからない、当日にならないと」というのが現時点での感触だが、世界タッグのベルトには当然色気たっぷり。TAJIRIが「世界タッグの歴史に名を連ねたい」と熱望すれば、KAIは「世界のTAJIRIさんなんで、やっぱ俺はそのベルトを持っていろんな国に行きたい」と海外進出の青写真を描いた。

 一方、初防衛戦となる王者組の崔&ジェイムスは、後楽園大会で赤っ恥をかかされた格好だ。「久しぶりに試合の全部いいところをTAJIRI&KAI組にもっていかれて、本当に何年ぶりかにこんな怒りこみ上げてきたっていうぐらいの怒りがこみ上げてきました」と悔しさをにじませた崔は完全に着火。「TAJIRIプラスそこにKAIってものじゃないですね。二人のケミストリーみたいなものが完全に調和し合って、二人の体格以上のものを持ってる、力以上のものを出してる」とTAJIRI&KAIを認めざるをえないが、もう同じテツは踏まない。「昨日の後楽園みたいな展開になることは絶対ない」と断言した崔は、「ためてためてためて最後、大恥かかせていいとこ全部僕らが持っていこうと思ってます」と報復を誓うばかりだ。

 パートナーのジェイムスも6・12後楽園大会での三冠ベルト初挑戦が決まったとあって、世界タッグを死守して5冠制覇に王手をかけたいところ。TAJIRI&KAIのイス攻撃で痛めつけられた右腕の具合が気がかりだが、「6月3日の世界タッグに向けて、腕の調子を整えて、本番で100パーセントの力を出せるようにしていきたい」とV1戦までに完治させるのみ。「どんなに翻ろうされようが、馬鹿にすることをされようが、タイトルマッチでTAJIRIとKAIを叩き潰すのは変わりないし、俺たちが世界タッグ王者であることは変わらない」と自信満々に豪語していた。

【会見の模様】
▼KAI「6月3日の世界タッグまで残り前哨戦1試合ですかね。これまで結構、何回も重ねてきて、翻ろうしてきたつもりなんですけども、やっぱり相手のパワーがいかんとも、私たちの作戦をまた上回るような、何か日に日に強くなっているような気がして、なかなか油断できないんですけども。あと本番まで残すところ前哨戦1回なんで、そこで私たちの作戦を集結させて、本番を迎えて、パワーを封じ込めて。昨日も二人でベルトを掲げましたけど、6月3日は私たちがまたあのような光景を皆さんにおみせいたします」

▼TAJIRI「もう散々やってきたんでいまさら何も言うことないんですけど、今、KAIが言ったように、日に日に強くなっているというか、免疫というか耐性ができてきたのかなと、こちらに対する。逆にね、今の言葉を聞いて思ったんですけど、こっちもできてきてるんですよ。ディランのチョップめっちゃ痛いけど、慣れてきたんですよ僕だんだん。ここしばらく大きい人とやってなかったんですけど、昔取ったきねづかでですね、でかい奴はやりやすい、正直言って僕は。たぶんね、KAIもやりやすい」

▼KAI「嫌いじゃないんで」

▼TAJIRI「けど、やっぱりせめぎ合いから、本番の神戸の日にどっちが上をいってるかデッドヒートだと思うんですよ。だから観に来てもらうしかない。どっちが勝つかわからない、当日にならないと」

――昨日も二人がかりでジェイムス選手の腕を痛めつけたが?

▼KAI「まだ徹底的にそこまでいけなかったですね」

▼TAJIRI「たぶんね、あのあと20分ぐらいで回復してると思う」

▼KAI「VTRみてたら最後リングに上がっていて、あれ?って思って(苦笑)」

▼TAJIRI「そうそう、ウルヴァリンみたいに傷がすぐ元に戻っちゃうみたいな、ああいうところがあると思うんだよね」

▼KAI「いやぁ、恐ろしいですね。もっと冷酷に行かないといけないですね」

――一番警戒すべきはジェイムスのパワー?

▼KAI「それと崔さんですね」

▼TAJIRI「そうそう、コントローラーですね。けど正太郎君だけが一人でコントローラーで殴ってきても何とかなると思うんですけど、28号が暴れ出したらやばいんで。やっぱりそっちが怖いな、警戒すべきだな。正太郎君といっても相当鍛えこんだ怖い正太郎君だけど」

▼KAI「(笑)」

――現時点で世界タッグを獲る手応えは何パーセント?

▼KAI「フィフティフィフティじゃないですか」

▼TAJIRI「そうだね」

▼KAI「どっちに転ぶかわからないっていう。オセロですよ、まさしく」

――残る前哨戦でパーセンテージを上げる?

▼KAI「それもそうですし、当日のその時の勝機をつかむかどうかじゃないですか」

▼TAJIRI「たぶん風がどっちに吹いてるかっていうのを見極めるのが非常に大事なような気がする、当日ね」

▼KAI「あと当日起きた時にパッとどういう感じがするか、そういうのが重要なんじゃないですかね」

▼TAJIRI「窓を開けて空をみて雲がどの位置にあるか」

――世界タッグを獲ってやりたいことは?

▼KAI「それはいろいろと」

▼TAJIRI「僕はまずですね、家に持って帰って子供に見せたいです。『これ凄い昔から有名なプロレスラーがいっぱい巻いたベルトなんだよ』って。スタン・ハンセンとか、鶴田さんとかね。子供に意味がわからなくても触らせておきたいですね、まず。そんな小さいことより、もっと大きなこと言わないといけないか」

▼KAI「(笑) 世界のTAJIRIさんなんで、やっぱ俺はそのベルトを持っていろんな国に行きたいなって思ってますけどね」

▼TAJIRI「行きますか。あと世界タッグの歴史に名を連ねたいですね」


【会見の模様】
▼ジェイムス「TAJIRI、KAIと崔さんと組んで戦うことをとても楽しみにしている。世界タッグのベルトをこれから誰にも渡すつもりはないし、誰にも負ける気が一切しない」

▼崔「全日本プロレスに参戦してから、しばらくベルトに縁がなくて、今年の3月にさいたまで世界タッグ獲って、任されたポジションは非常に重要かなと思ってたんですけど、昨日、後楽園で久しぶりに試合の全部いいところをTAJIRI&KAI組にもっていかれて、本当に何年ぶりかにこんな怒りこみ上げてきたっていうぐらいの怒りがこみ上げてきました。でもね、逆に自分に火がついたんで。最高のインサイドワークだと思う、あの二人は。スピードもあるし、頭もいいし。だけど自分よりもっと目立とうとしたというか、いいとこ全部つぶされて試合もっていかれたんで、大恥かいたなっていうところが後楽園であるんで、あの試合あっての6月3日、どういうふうに僕たちが防衛するか、そこの内容に関しても期待してほしいなと思います」

――前哨戦の中で挑戦者チームに翻ろうされている印象があるが、追い込まれている感覚はある?

▼崔「やってくるとしたら、ああいうことかなと思ってたんで、体格以外のところで確実にやってくると思ってたし、TAJIRI選手の経験値、僕らじゃ到底追いつかないと思う。そこにKAI選手が一緒にやって、TAJIRIプラスそこにKAIってものじゃないですね。二人のケミストリーみたいなものが完全に調和し合って、二人の体格以上のものを持ってる、力以上のものを出してるのは認めるし、追い込まれているというところに関しても、昨日の試合をみても翻ろうされたとは正直思いたくないけど、いいところは全部持っていかれたんで。昨日の試合終わって、会場に来れなかった、全日本プロレスTVとか、結果だけツイッターとかでみた人が何と思うかというと、前哨戦を前に僕の顔が真緑になってたという。そのイメージしかないと思うんですね。そこは正直やられたかなと思いますけど。何回も言いますけど、それあっての6月3日、タイトル戦だと思ってるんで、ためてためてためて最後、大恥かかせていいとこ全部僕らが持っていこうと思ってます」

▼ジェイムス「試合でどんなに翻ろうされようが、馬鹿にすることをされようが、タイトルマッチでTAJIRIとKAIを叩き潰すのは変わりないし、俺たちが世界タッグ王者であることは変わらない」

――ジェイムス選手は右腕にイス攻撃を食らったが、ダメージは大丈夫?

▼ジェイムス「イスで攻撃された右腕のダメージは残っているが、6月3日の世界タッグに向けて、腕の調子を整えて、本番で100パーセントの力を出せるようにしていきたい」

――崔選手は挑戦者チームと同じようなインサイドワークを使うと言っていたが?

▼崔「そうですね。使えないまま終わっちゃったんですけど、厳密に言うとプロレスってルールがあいまいなところが山ほどあって、反則が5秒間許されてたりとか、みんな目をつぶってたり、そうじゃなかったりとか、いろいろあるんですよ。TAJIRI選手が噴いてる毒霧だってあんなの反則だし、一発で。でもトータルなんですよね。お客さんの反応、本人の実力、コンディション、知名度、経済効果、全部含めて、これ商売だからビジネスとして、個人として、エンターテインメントとしてのプロレスかなと僕は思うんですよ。だけどそのインサイドワークの面でちょっと劣ってるかなっていうね。先の先をいつも読まれて、そういうイメージはありますね。やっぱり、あの二人の中でこういうことしたら必ずこうなる。状況もそうだし、お客さんの反応もっていうのが頭に全部入ってるんですね。同じ土俵で戦っても仕方ないなと思ったんで、僕らのできること中心にまた組み立てて6月3日までやっていきたいんですけど。間違いなくこれだけは言えます。6月3日の試合は昨日の後楽園みたいな展開になることは絶対ないですね。それだけは断言できます」

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