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7/14【新日本】関節地獄突破 棚橋がG1で鈴木に半年越しリベンジ

『戦国炎舞-KIZNA- Presents G1 CLIMAX 28』東京・大田区総合体育館(2018年7月14日)
Aブロック公式戦 ○棚橋弘至vs鈴木みのる

 鈴木の仕掛けた関節地獄を耐えきった棚橋がハイフライフローで激勝。半年越しで雪辱を果たし、G1白星発進を遂げた。

 冬の札幌で起きた遺恨を引きずる棚橋と鈴木の対決が、G1開幕戦のセミファイナルで実現した。両者は1・27札幌でIC王座を懸けて対戦。鈴木が棚橋の右足を破壊し、レフェリーストップ勝ちでベルト奪取を果たした。試合後、右膝変形性関節症と診断された棚橋は1ヵ月半の欠場を余儀なくされた。棚橋にとっては半年越しの雪辱戦となる。

 ゴング直後からスピーディな先読み合戦を展開。棚橋のスリングブレイドも、鈴木のスリーパーも不発に終わる。だがその直後、鈴木が低空ドロップキックをぶち込むと、流れは鈴木に大きく傾く。鈴木は札幌の再現を狙って右ヒザ攻めに打って出た。ヒールホールドやアンクルホールド、ヒザ十字固めなど各種足関節で絞めに絞める。場内には何度も「棚橋」コールがこだました。

 5分以上も続いた一方的な展開に棚橋は悲鳴を上げることしかできない。何とかロープにエスケープしたが、立つのがやっとの状態まで追い込まれた。打撃戦になっても力が入らない。高笑いを浮かべた鈴木はローキックでメッタ打ちにした。

 だが、棚橋はその蹴り足をドラゴンスクリューで絡め取り、決死の覚悟で反撃に転じる。足を気にしながらも、串刺しドロップキック、フライングフォアアームと畳みかけた。が、ダイブ式サマーソルトドロップは痛恨の自爆に終わる。

 再びアクセル全開となった鈴木はまたまた関節地獄に引きずり込む。エルボー合戦でも終始圧倒。左右の張り手を乱射して棚橋を棒立ちにさせると、総仕上げとばかりにスリーパーに捕獲した。そして、ゴッチ式パイルドライバーの体勢に。

 しかし、ギリギリで踏ん張った棚橋は、なおもヒザに絡みついてきた鈴木を首固めでクルリ。勝負を捨てずに、グラウンドコブラでも丸め込む。しのがれても、スリーパーを振り払い、不意を突く逆回転式のドラゴンスクリューをズバリ。ひらめきの一発で勝機をたぐり寄せた。

 動きの止まった鈴木にスリングブレイドを繰り出すと、ハイフライフローアタックを敢行。ヒザを気にせず、一気にハイフライフローを投下し、逆転の3カウントを奪い取った。

 G1初戦で鈴木を下し、札幌の屈辱を晴らした棚橋。しかし、その代償は大きく、右ヒザに大ダメージを負ってしまい、開幕戦にして、今後の公式戦に暗雲が立ちこめる状態に。

 コメントブースでもしばらく倒れ込んでしまったが、それでも逸材の気持ちは折れない。「痛くない。痛くないから。当たり前でしょ? G1の初戦っすよ」と言い放つや、自力で立ち上がり、「G1 CLIMAXの激しすぎる公式戦の中で、俺の試合は一服の清涼剤になりますから。かと言って、俺が熱くないわけじゃないから」と熱い気持ちを吐露。「さあ、棚橋と一緒に駆け抜けるヤツはついてこいよ。ちょっくら優勝してきます」と笑顔で宣言した。次戦となる7・16札幌で、棚橋は開幕戦でオカダ狩りを果たしたホワイトと、鈴木は真壁とそれぞれ対戦する。

【棚橋の話】「(コメントブースで倒れ込むと)痛い…痛い…。(しばらくして)痛くない。痛くないから。当たり前でしょ? G1の初戦っすよ。(自ら立ち上がると)ほら、立てるじゃん。対戦相手は鈴木みのる。ワンチャン狙ってましたから。集中力…ワンチャンス…プロレスの醍醐味。G1 CLIMAXの激しすぎる公式戦の中で、俺の試合は一服の清涼剤になりますから。かと言って、俺が熱くないわけじゃないから。17回出てるからね。『ただ回数多く出ただけでしょ?』って言われないように。始まったね。始まった。ほら、もう大丈夫。よし。さあ、棚橋と一緒に駆け抜けるヤツはついてこいよ。ちょっくら優勝してきます」

【鈴木の話】「(記者団にペットボトルなどを投げつけながら)向こう行け、コノヤロー! あっち行け、コノヤロー!」

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