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7/17【NOAH】大原が万感の「菅原先輩」超え 背面砕者達が破竹の3連勝

『GLOBAL Jr. TAG LEAGUE 12th』埼玉・所沢市民体育館サブアリーナ(2018年7月17日)
グローバル・ジュニアヘビー級タッグリーグ戦公式戦 ○大原はじめ&熊野準vs日高郁人&菅原拓也×

 所沢大会のメインに据えられたジュニアタッグリーグ戦公式戦で大原&熊野の“背面砕者達"(バックブリーカーズ)が、日高&菅原のZERO1コンビを破って破竹の3連勝。闘龍門時代の先輩・菅原を破って試合を決めた大原は、万感の思いを口にして菅原と握手を交わした。

 菅原は闘龍門の8期生、大原は闘龍門の13期生にあたる。大原がキャリアをスタートさせたメキシコ時代、現地闘龍門寮の寮長を務めていたのが菅原だったという。

 その菅原とノアのジュニアタッグリーグ戦の舞台で15年越しに対戦。老かいなZERO1コンビから徹底的に首を攻め立てられて窮地が続いた大原は、終盤にも窮地に陥る。ジャンピングフロントハイキック&裏DDTの合体攻撃、そして十三不塔と石見銀山の合体攻撃…と大技を立て続けに浴び、菅原はこん身のラリアットで仕留めにかかった。

 だが、切り抜けた大原も顔面固定のヒザ蹴りで応戦。それでも倒れぬ菅原はラリアットで押し切り、今度は必殺の十三不塔を狙ったものの、大原もかろうじて着地だ。逆に素早く菅原の腕を足で巻き込みながらムイビエンクラッチで丸め込み、ギリギリで逆転3カウントをもぎ取ってみせた。

 勝った大原は首を押さえて倒れ込み、負けた菅原と日高は元気に中山レフェリーに抗議する勝敗とは真逆な光景がリング上に広がる。首をおさえながら大原はマイクをつかみ、ノアマットでの共闘を持ちかけていたZERO1コンビに語りかけた。

 「菅原先輩、日高さん。今日こうして僕たちが勝ちましたけど、まだまだ強さの面では頼りないなと思いました。でもどうですか。僕たちとノアでやっていくメリット、感じましたか? このノアでベルトを狙っていくうえで、RATEL'Sは4人いるし、Hi69たちも4人いる。だから、僕たちも4人で力を合わせて、このノアジュニアでイニシアチブを握っていきましょう」と改めて意思を確認した。

 マイクを受け取った菅原は「あー負けた! 悔しいよ! 強さがどうこうより、今日3つ取ったのは大原、お前だ。お前のほうが強いってことだよ。今日の負けは認める」と潔く話して場内も拍手に包まれる。ひるがえって「でも、まだ決勝はあるよな? 決勝で会いましょう」と大原と握手を交わして去っていった。

 改めてマイクを握った大原は「菅原先輩は忘れてしまったかもしれないけど、僕は練習生の時にお世話になったこと、今でも忘れていません。こうしてノアのリングで再会を果たすことができて、今日先輩超えを果たすことができました」と万感の思いを口にした。

 ともあれ、これで背面砕者達が破竹の3連勝でリーグ戦単独首位に。最後は「優勝目指して突き進みます。この夏の主役は背面砕者達です。というわけで今日もムイビエン」と締めくくった。三軍抗争状態にあるノアジュニア。RATEL'SやHi69&稔に押され気味だった背面砕者達が、ZERO1勢との共闘路線もにらみつつ“逆襲の夏"をつかんでみせるか。

【試合後大原&熊野】
▼熊野「無傷の3連勝。3連勝は僕たち以外、いるんですか? いない? よし。あと公式戦は3試合。僕たちが勝って、優勝決定戦に行くだけ。あとは今日のZERO1組、今後どうなるかは分かりませんが、僕は今日、握手はしなかった。そこは、そういう意図なんで」

▼大原「まぁそこはお互いの意図があるんで。俺たちは優勝目指すだけ。ありがとう。リングでも言ったけど、菅原先輩は忘れたかもしれないけど、俺は15年前のことは忘れてないし。言葉も分からない異国の地で、プロレスのプの字も分からない、ルチャのルの字も知らない。そんな状態でお世話になって、教えてもらって、育ててもらった菅原先輩と、今こうしてめぐり会えた。そして久々に試合をして勝てた。少しは成長を見せられたかな…とは思いますけど、こんな感じで首が曲がらないくらいに攻められて。そこはプロレスの強さっていうか、巧さみたいなモノでは追いつけてないのかな…って感じもしたけど、菅原先輩がね『今日勝ったのはお前の実力だ』って言ってくれた。その言葉はやっぱりうれしいですね。15年やってると、こういう良いこともあるんですね。当時は菅原先輩に『やめろ』って言われたこともありましたし、『しょっぺえな』って怒られたこともたくさんあった。だけどこうして時間が経って、組んだり戦ったりして一緒に試合ができるようになった。うれしいですね。そして今日3連勝。これもうれしい。今まで結果を出せなかった背面砕者達だから。だから今年の夏はね、主役をもらいます。というワケで今日もムイビエン」

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