7/20【新日本】ペイジとの苦闘制して連敗脱出 オカダが初白星「優勝して降らせます」

『戦国炎舞-KIZNA- Presents G1 CLIMAX 28』東京・後楽園ホール(2018年7月20日)
Aブロック公式戦 ○オカダ・カズチカvsハングマン・ペイジ×

　ペイジとの苦闘を制して、オカダが連敗から脱出。初白星を手にしたオカダは「必ず優勝して降らせます」と巻き返しを宣言した。

　ジェイ・ホワイトとバッドラック・ファレの暴走ファイトに飲み込まれ、屈辱の開幕2連敗となったオカダがAブロック第3戦のメインに登場し、ペイジを迎え撃った。ペイジはG1初参戦。現在は1勝1敗で、初戦は乱入を受けてファレから反則勝ちを拾ったが、2戦目はマイケル・エルガンに惜敗した。不調のオカダ撃破で急浮上を遂げるべく、レインメーカーに襲いかかった。

　今回のG1から吹っ切れたファイトを見せているオカダは、突進してくるペイジを何度もはね除け、手招きするとカニバサミで転がし、余裕の笑みを浮かべる。しかし、これにペイジが反応。ラリアットで場外に叩き落とすと、トペの要領で場外に倒れるオカダにダイブして場内を沸かせた。その後もブロックバスターやその場飛び式シューティングスタープレス、セントーンアトミコなどで試合をリードした。

　思わぬ劣勢を強いられたオカダだったが、DDTからバックエルボー連打に繋げると、フラップジャックも完璧に決まってリズムを取り戻す。コーナーに据えたペイジをドロップキックで場外に蹴落とすと、フロントハイキックで鉄柵外まで吹き飛ばした。

　ペイジはこれを逆に利用し、鉄柵を使ってのジ・アダムス・アップル(前転飛び込み式ラリアット)を一閃。ムーンサルトプレスは自爆に終わったが、オカダのリバースネックブリーカーやドロップキックを空転させると、飯伏幸太が得意とするひとでなしドライバー(変型ツームストンパイルドライバー)でマットに突き刺した。

　必殺のライト・オブ・パッセージはオカダがロープを掴んで懸命に防いだものの、チャンスを逃さないペイジはコーナー最上段からの雪崩式ネックブリーカードロップを敢行。場外に転落したオカダにコーナーからのケブラーダを浴びせると、リング上では完璧なジ・アダムス・アップルがさく裂する。オカダは何とか肩を上げたが、場内は沸騰し、「ペイジ」コールまで巻き起こった。

　またもライト・オブ・パッセージを防いだオカダだったが、ペイジは歓声に発奮し、強烈な串刺しドロップキックを発射。再びオカダを抱え上げようとする。が、体勢を入れ換えたオカダはツームストンパイルドライバーを繰り出して、怒濤の反撃に転じた。

　エルボー合戦になると、ペイジのローリングエルボーにヒザをついてしまったが、カウンターのドロップキックを一閃。レインメーカーの構えに。ペイジは連続して回避し、腕を使って逆上がりすると、パワーボムで反攻。今度こそと三度ライト・オブ・パッセージの体勢に入るが、上手く不時着したオカダが、ローリング式のショートレンジレインメーカーをズバリ。さらに、正調レインメーカーを突き刺して、何とか3カウントを奪い取った。

　予想以上の苦戦を強いられながらも、オカダがやっと1勝目を手にした。テーマ曲も新バージョンに変え、入場時には風船を客席に投げ込むなど今までにない一面をこのG1では見せているが、マイクアピールも“リニューアル"。「やっと、やっと、やっと、1勝目〜!」と人差し指を立てて笑顔で絶叫すると、「余裕の勝利でした」と強気に断言する。「嬉しい。みんなありがとう!」と続けると、歓声を聞いて急に顔を覆って涙声となったり、今度は冷静な口調に戻したりと、様々な顔を見せてどよめきを誘った。そして最後に「しっかり優勝して…振らせます!」と言い放ち、後楽園大会を締めた。

　「金の雨が降るぞ!」の雄叫びもレインメーカーポーズもなく、リングを降りたオカダは、バックステージでも口調を何度も変えつつ、「G1 CLIMAXを楽しんでいる皆さん、申し訳なかった。始まってないという人もいれば、つまらないという人もいたでしょう。申し訳ない。泣きそうになる。申し訳なかった。でも、俺のテーマ、笑顔だからね」と強調した。「いいじゃない、こうやって自分自身も楽しみながら。別に優勝なんて一言も言ってない。しっかり楽しんで終わりじゃねえ。楽しんで優勝するんだ」と新たな気持ちでG1に臨むオカダは「しっかり楽しんで楽しんで楽しんで、最後にいただくよ」と頂点を見据えた。

　次戦は7・22八王子。オカダはメインイベントで真壁刀義と対戦する。一方、敗れたペイジはセミファイナルで棚橋弘至と相対する。