7/21【新日本】狂乱トンガが海野レフェリーをガンスタンで襲撃 オメガ反則勝ちで単独首位

『戦国炎舞-KIZNA- Presents G1 CLIMAX 28』東京・後楽園ホール(2018年7月21日)
Bブロック公式戦 ○ケニー・オメガvsタマ・トンガ×

　のっけからBULLET CLUB OGのメンバーを乱入させる暴挙に出たトンガが、海野レフェリーにガンスタンを見舞う暴挙に出て反則負け。蹂りんされながらもオメガが反則勝ちで3勝目を挙げ、Bブロック単独首位に立った。

　開幕2連勝で首位タイのオメガと1勝1敗のトンガがBブロック公式戦で対峙した。7・7サンフランシスコでオメガとCodyの内部抗争が解決し、BULLET CLUBは一枚岩になるかと思われたが、その直後にオリジナルメンバーを中心にトンガ、バッドラック・ファレ、タンガ・ロアが造反。BULLET CLUBはオメガ率いる“THE EILTE派"とトンガたち“OG派"に分裂してしまった。OG派の言動は激化する一方で、このG1でも暴走。乱入などを繰り返して試合をぶち壊している。

　トンガはファレ、ロアを引き連れて登場。あとから入場してきたオメガが観客の声援に応えようと、指で作った銃口を客席に向けるが、背後からファレとロアが襲撃し、ゴング前から3人がかりで暴行した。トンガはIWGPヘビー級のベルトを奪い取ると、リングに投げ捨てる。そして、ファレがバッドラックフォールの構えに。

　ここで、THE ELTE派のチューズ・オーエンズとハングマン・ペイジが救出に登場。ダブルラリアットでファレを場外に叩き落とした。やっとゴングが打ち鳴らされると、トペコンヒーロでオメガが飛翔。場内は大歓声に包まれる。ロアとファレはここで排除された。

　邪魔者がいなくなったが、オメガの苦難は続く。トペの被害を受けなかったトンガがスピアーで奇襲。ゴーストフェイスをお見舞いすると、声を荒らげながら猛攻に打って出る。先読み合戦でもトンガがドロップキックで制し、激しく罵声を浴びせた。

　苦しい展開となったオメガだったが、「ケニー」コールで後押しされると発奮。スイング式DDTやカナディアンロッキーバスター、カウンターの飛びヒザ蹴りで試合を立て直す。Vトリガーでトンガをエプロンに追い込むと、ドラゴンスープレックスの構えに。

　ここでまたも乱入したロアの介入を受けるが、それでも勝負を捨てないオメガは場外フランケンシュタイナーで返り討ちにすると、トンガにはエプロンへのパワーボムを敢行。リングに押し入れると、蒼い衝動式牛殺しをお見舞いし、Vトリガーで仕留めにかかった。

　だが、ここでもロアが介入。一旦は誤爆で切り抜けたオメガだったが、ロアがパイプイスを振り回し、IWGP王者の頭部を痛打した。リング上に置かれたパイプイスをみるや、トンガはそこめがけてガンスタンの構え。オメガも片翼の天使で切り返そうとしたが失敗。トンガはイスの上でスタイルズクラッシュの体勢に。

　暴挙を見かねた海野レフェリーはそのイスを蹴り飛ばして阻止すると、トンガに猛抗議。これにトンガがキレた。いきなり海野レフェリーにガンスタンを一撃。即座に反則負けが通告されたが、暴走は止まらず、オメガにもガンスタンをお見舞いした。さらに、ファレらとともに暴行。オメガの首にパイプイスをかけた状態でもガンスタンを狙った。

　飯伏幸太やペイジ、オーエンズらが救出に駆けつけて、これは未遂に終わったものの、オメガは自力で歩けず。観客の声援に応えることもできずに、飯伏の肩を借りてリングを去って行った。

　「去年もG1の前に、G1なんて何の意味もないと言っていた。今年も始まったらこのざまだ。2ポイント獲得することも、ファイナルに行くこともお前には何の意味もないんだろう」とトンガの暴走に呆れた様子のオメガは、「今日は純粋にお前に挑戦するつもりでこの試合に臨んだ。1対1で男同士の戦いだと思っていた。でもお前は、そんな大事な試合ですら、未熟さを見せつける」と糾弾した。

　「今日の結果についても、もう怒っていない。反則三昧で俺を痛めつけて喜んでいる姿に、見ていて悲しい気持ちになっただけだ」と吐き捨てたオメガ。屈辱の内容とはいえ、これで3連勝となり、Bブロック単独首位となった。次戦の7・26長岡。オメガは3連敗中のジュース・ロビンソンと、トンガは内藤哲也と激突する。