7/21【新日本】技巧勝負でザックに雪辱 SANADAが白星先行

『戦国炎舞-KIZNA- Presents G1 CLIMAX 28』東京・後楽園ホール(2018年7月21日)
Bブロック公式戦 ○SANADAvsザック・セイバーJr.×

　ザックとのハイレベルな技術戦を繰り広げたSANADAが、最後は丸め込み合戦を制して勝利。NEW JAPAN CUPで敗れた雪辱を果たし、2勝1敗と白星を先行させた。

　1勝1敗同士のザックとSANADAがBブロック公式戦で対戦した。両者は3・18浜松で行われたNEW JAPAN CUP準決勝で激突。ザックが変型アームバーで勝利しており、SANADAにとっては4ヵ月越しの雪辱戦となった。SANADAは初戦で後藤洋央紀に敗れたものの、2戦目はタマ・トンガを丸め込んで撃破。対するザックも初戦は飯伏幸太に敗北を喫したが、次戦では矢野通を返り討ちにして1勝目を挙げていた。

　序盤戦はフルネルソンに固めてあってせめぎ合う。SANADAはことごとく裏を読んで何度も捕獲し、ザックを圧倒した。ならばとザックは足狙いにシフト。だが、弓矢固めに捕らえた瞬間にSANADAがフォールに持ち込まれ、思わず驚きの表情を見せる。フェイントを織り交ぜた丸め込み合戦は五分と五分。場内は「SANADA」コール一色に。その後も両腕クロス式のチンロックで競り合うなど、互角の技術戦が続いた。ハイレベルな裏の読み合いに客席は何度もどよめいた。

　エルボースマッシュの打ち合いになっても、互いに譲らない。上手く回避したSANADAは逆さ押さえ込みにいくが、後転したザックはここから左腕狙いを展開。さらに、卍固めに持ち込んだ。これは回転エビ固めで切り返されたが、キックアウトした直後にランニングローキックを一閃。G1用の新兵器・ザックドライバー(みちのくドライバーIIと同形)を狙う。

　SANADAはこれを読んでSkull Endに捕獲。ここから攻防はスピードアップし、激しい先読み合戦に突入した。捕まったザックは後方にジャンプしてバックを取ると、そこからジャパニーズレッグロールクラッチに。切り抜けたSANADAは負けじと後方回転足折り固めの要領で転がし、Skull Endに再び捕らえる。ザックは後ろに押し潰して脱出すると、そのままヨーロピアンクラッチを仕掛ける。が、ザックが足で押さえ込む前に、SANADAがそのまま後転し、逆に足折り固めで押さえ込んで、技ありの3カウントを奪い取った。

　ハイレベルな技術戦の末、SANADAが技ありのピンフォール勝ち。4ヵ月越しのリベンジを果たして大歓声を浴びた。2勝1敗で白星先行。上昇気流に乗った。「前も言ったけど、最後のあれを見たかよ。あれの意味わかるか? 頭から落とすだけがプロレスじゃねえんだよ」と自身のレスリングスタイルに胸を張ったSANADAだった。次戦は7・26長岡。地元・新潟のメインイベントで飯伏と対戦する。