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7/22【DDT】HARA&ベイリー連破、反体制王者・入江が1日2度防衛 海外防衛戦強行へ

『Summer Vacation 2018』東京・後楽園ホール(2018年7月22日)
KO-D無差別級選手権試合 ○入江茂弘vsHARASHIMA×
KO-D無差別級選手権試合 ○入江茂弘vsサミー・ゲバラ×

 KO-D無差別級王者の入江がHARASHIMA、ゲバラを一日で連破して連続防衛に成功。反体制の王者としての存在感をまた一つ高め、海外防衛戦の強行を宣言した。

 “組織色"を強めるDDTの方針に真っ向から反旗をひるがえし、“反体制王者"の度合いを色濃くする入江。3度目の防衛戦の相手に迎えたのは、かねてから尊敬するHARASHIMAだった。試合では「いつでもどこでも挑戦権」を行使してEXTREME王座との二冠を狙うHARASHIMAがまずは主導権を握ったものの、入江も10分過ぎから本格的に反撃。串刺しラリアットやブレーンバスター、スイング式のスクラップバスターで真っ向からHARASHIMAを沈めにかかった。

 エプロンサイドの攻防に発展したところで、HARASHIMAがスワンダイブ式のプランチャを見舞うなどして反撃…かと思いきや、入江も捨て身のロープ越しスピアーで譲らず。硬いエプロンサイドへのエグいパワーボムまで繰り出した。

 負けじとHARASHIMAも入江のキャノンボールを避けるや、ロープ越しのハイキック、スワンダイブ式フットスタンプ、そして雪崩式ブレーンバスター…と巻き返す。ならばと入江もHARASHIMAこん身の右ミドルキックを倒れずに耐え、逆に強烈なエルボーを返して意地の打撃戦に発展。入江の猛打が上回って頭突きを叩き込んだが、譲らないHARASHIMAも飛び上がりながらの頭突きで入江のアゴをカチ上げた。

 場内が熱を帯びるなか、負けじと入江もデスバレーボムやキャノンボールで応戦したものの、なおも止まらないHARASHIMAはビーストボンバーを避けて裏フランケンシュタイナーを発射。ハイキックを浴びても倒れない入江をジャンピングハイキックで構わずなぎ倒して、串刺しのダブルニーアタックで突っ込む。さらには3度に渡って強烈な顔面蹴りを叩き込み、後頭部への蒼魔灯もヒット。立ち上がった入江もビーストボンバーを返したが、すかさずHARASHIMAも立ち上がって蒼魔灯を放った。

 ところが入江も続く蒼魔灯を強烈なカウンター・ビーストボンバーで迎撃。後頭部へのローリングサンダー、体ごと落とすダイビングエルボードロップ…と迫力十分に畳み掛けるや、HARASHIMAのジャンピングハイキックも避けてビーストボンバーをズバリ。立て続けにこん身のビーストボンバーをクリーンヒットさせ、真っ向からHARASHIMAをねじ伏せる3カウントを奪ってみせた。

 試合後はノーサイド。何事か言葉を交わし合って握手し、ともに座礼で敬意を示すと、場内は温かい拍手に包まれた。

 3度目の防衛に成功した入江は、マイクで「HARASHIMAさん、ありがとうございました」と改めて感謝。続けて「今日防衛したら、海外に行って外国人選手とタイトルマッチをやろうと思っていました。防衛することができたので、晴れてこのベルトを持って海外に行きます」と宣言した。

 すかさず今林アシスタントプロデューサーが慌ててリングへ。「タイトルマッチは会社が正式に認可をして決まるものです。事前に会社に言わずに、こういう場で言うのはおかしくないですか?」とたしなめたが、入江は「そんなこと関係ねえ」と聞く耳持たず。一方で男色ディーノ・プロデューサーは「チャンピオンが言ったんでしょ? ならそれを実現するというスタンスは変わってないですよ。どうぞ」と認めたものの、“男色P"への対決姿勢を鮮明にする入江は「お前に決められる筋合いはねえんだよ」と胸ぐらをつかんだ。

 そこへ現れた男が一人。“入江軍(仮)"で共闘するゲバラだ。いがみ合う入江とディーノの間に割って入ったゲバラは、この日の第1試合で坂口からもぎ取った「いつどこ権」の行使をアピール。すかさずディーノが「ライト・ナウ!」と認めて、急きょこの日2度目のKO-D無差別級王座戦のゴングが打ち鳴らされた

 ゲバラはダメージの残る入江を一気にかく乱。コルバタで場外に追いやると、キリモミ式プランチャ、ジャンプしての顔面踏みつけ攻撃、カナディアンデストロイヤーと一気呵成に押し込んだ。

 かろうじてしのいだ入江も、デスバレーボムなどで反撃したものの、ムーンサルトを狙ってコーナーに上ったところで、ゲバラも立ち上がると、入江の巨体を担ぎ上げ、裏go 2 sleepを発射。場内も大きくどよめいた。

 だが、続くスパニッシュフライを踏ん張った入江は、シスター・アビゲイルの体勢からDDTで巻き込む荒技を敢行。ゲバラの三角飛び攻撃も空中キャッチして胴締めフルネルソンクラッチで絞め上げる、逃れたゲバラもトラースキックから630゜スプラッシュを投下したものの、入江はぎりぎりでキックアウト。逆にムーンサルトを自爆させた入江が、死角からのタックルで豪快にゲバラを吹き飛ばし、立て続けにビーストボンバーをクリーンヒットさせて3カウントを奪ってみせた。

 試合後には「サミー、お前は本当にバカだな。でも、そんなバカでクレイジーなサミーが好きだよ。ありがとう。これからもよろしく」と入江。一方のゲバラも「俺とお前は本当に世界一だよ。お前は2度も俺も倒した。しかもタイトルをかけて。だから俺は確信した。お前が世界一だよ」と“ボス"を称え、互いの実力を確認し合った。

 ともあれ、入江が一日にしてKO-D無差別級王座3度目、4度目の防衛に成功。入江軍(仮)の面々に囲まれながら「今日こうして試合後にみんなが自分の周りに集ってきて、自分は本当にうれしいです。このメンバーでこれからもDDTで大暴れしていきます」と誓って大会を締めた。バックステージでは軍団名を「RENEGADES(レネゲイズ)」(反逆者の意)と発表。反体制ながら“実力"でまた一つ存在感と発言力を高めてみせた王者は、宣言通りに海外での防衛戦を強行する。

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