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7/28【NOAH】台風夜にアキトシ旋風 上位世代・丸藤&齋藤がGHCタッグ奪取!

『GLOBAL Jr. TAG LEAGUE 12th』東京・後楽園ホール(2017年7月28日)
GHCタッグ選手権試合 ○齋藤彰俊&丸藤正道vs中嶋勝彦&マサ北宮×

 上位世代軍の丸藤&齋藤組が、新世代軍の王者“ジ・アグレッション"を破ってGHCタッグ王座奪取に成功。台風12号が聖地・後楽園ホールを直撃するなかで、齋藤が気迫の逆転Vで“アキトシ旋風"を起こしてみせた。

 方舟世代闘争の構図で行われたGHCタッグ王座戦。王者組のセコンドには潮崎、小峠ら、挑戦者組のセコンドには杉浦、田中将斗らが就く“全面対決"の様相となった。

 王者でも奇襲を仕掛けた中嶋&北宮が序盤から主導権を握った。前哨戦を通じて痛めつけた丸藤のヒザ、齋藤の腕を徹底的に攻めまくって流れをつかんだが、場内の声援は挑戦者の上位世代側を支持。マルフジコールやアキトシコールが響き続けた。

 報いたい挑戦者サイドも、踏み台式の虎王やトップロープ超えのノータッチトペまで繰り出した丸藤のファインプレーが目立って巻き返したが、アグレッションの牙城は崩れない。逆に今度は齋藤のヒザに猛攻を浴びせ、北宮が監獄固めでギブアップを迫る。丸藤のカットが間に合っても、今度は中嶋がレフェリーをひきつけ、そのスキに北宮が齋藤の脳天めがけてパイプイスをフルスイングだ。ブーイングにも構わずに、サイトースープレックスで仕留めにかかった。

 丸藤のカットが間に合う。ならばと中嶋がバーティカル・スパイクから非情の顔面蹴りで丸藤を完全KO。完全に孤立した齋藤を、北宮が仕留めにかかった。

 だが“アキトシコール"に支えられた齋藤は、北宮の突進をカウンターのスイクルデスでことごとく迎撃。絶体絶命の窮地を単身切り開くと、ランニングスイクルデスを発射だ。続けざまにデスブランドで北宮を突き刺し、合唱とともに3カウントが数えられた。

 丸藤&齋藤組がGHCタッグ王座奪取に成功。GHCヘビーに続いて、GHCタッグも“上位世代側"に引き込んだ形で、セコンドの杉浦、田中、ヨネ、ストームが新王者を拍手で祝福した。

 世代抗争開戦のタイミングで再奮起し、ついにはタッグ王座奪取の“決勝打"まで放ってみせた齋藤。マイクを握ると「皆さん、ベルト獲りました! それよりも何よりもここで皆さんにひとごと言いたい。今日の台風凄いのに、来てくれてありがとう!」と感謝し、場内も再びアキトシコールに包まれる。台風12号が直撃した後楽園ホールで、アキトシ旋風を起こしてみせた。

 齋藤のタッグ王座戴冠は5年半ぶり4度目。「いいか、これが俺の今のノアに対する魂のメッセージだ! まだまだ俺たちの世代、突き進むぞ!」と絶叫した。丸藤も「まだまだ俺たちはあいつらにとって分厚くて熱い壁でいようと思う。そして、これからこのパートナーと熱い熱い防衛戦を繰り広げていきたいと思います」と見据えた。

 そして最後は「俺のパートナーは誰だと思ってんだ?」と観客に問いかけ、場内が「齋藤さんだぞ!」で応える掛け合いを予告どおりに唱和。バックステージでは「何なら、中嶋&北宮、もう1回やってもいいぞ」としつつ、「誰でもいい。誰とでもやるのが、俺たちのスタイルと、俺たちの器だ。わかったか? 俺のパートナーは誰だと思ってんだ、コノヤロー」と言い放ち、齋藤も自ら「齋藤さんだぞ!」で呼応した。ともあれ“下の世代が上の世代を超える"のが常道の世代闘争だが、ことノアでの世代闘争はここまで完全に“上位世代の再奮起"の機会となっている。

【試合後の丸藤&齋藤】
――久々にベルトを手にした今の感想は?

▼齋藤「それはもう感無量ですよ。自分の野望だけじゃなくて、今はまたちょっと違う、ノアのことを考えての行動なんで。若いヤツらに言いたい。今日、俺が獲れたのは、横にいる天才が気を遣わずに、そして俺がちょっとヘマして倒れても、そこで機転を利かせて攻撃に転じるっていう。そういう思いやりがあるから。それがね、プロレスの団体をドンドン上げていくんじゃないかなっていう。俺が、俺が、俺がじゃないところ。こういうところはわかってもらえたら、もっと強さがわかるんじゃないかなと思う」

――そんな齋藤選手を見て、丸藤選手はどう感じる?

▼丸藤「この数年、一歩も二歩も引いていた齋藤さんが、本当の力を出した時にこういうことになるっていうのを、お客さんもわかっただろうし、もちろんあの世代のチャンピオン…元チャンピオンか。彼らもわかっただろう。確かに世代という点では、俺はもしかしたら齋藤さんより下かもしれないけど、今こういうふうに齋藤さんと同じステージで戦うことになったからには、俺も全力でやるし、全力で齋藤さんのサポートもするし。全て全力で、今日は。なんせ俺は、今年20周年。齋藤さんのおかげで1つこのベルトを獲ることができた。ありがとうございます」

▼齋藤「いや、とんでもない。それは心から信じて、パートナーに選んでくれたから。だから、俺はここまで頑張れたんだと思う。絆が違うよ。ノアの当初からいる人間は。それを思い知らしてやる」

――今後の防衛ロードについては?

▼丸藤「若いヤツ…ひとまずあの世代のヤツらが来てもいいし。もちろんそうじゃないとおかしいと思うし。今、ここでまた同じ世代でやったって、しょうがないだろう。何なら、中嶋&北宮、もう1回やってもいいぞ。誰でもいい。誰とでもやるのが、俺たちのスタイルと、俺たちの器だ。わかったか? 俺のパートナーは誰だと思ってんだ、コノヤロー」

▼齋藤「齋藤さんだぞ!」

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