7/29【全日本】全日マット初のシングル戴冠 ボディガーが崔に雪辱でアジアヘビー奪取

『2018 SUMMER ACTION SERIES』最終戦
エディオンアリーナ大阪・第1競技場(2018年7月29日)
アジアヘビー級選手権試合=○ボディガーvs崔領二×

　ボディガーが崔に雪辱を遂げ、地元・大阪でアジアヘビー級王座を奪取した。

　両者は今年1月、韓国で開催されたアジアヘビー級王座決定トーナメントの決勝戦で対決し、崔が勝利。前哨戦でも崔が3度の直接勝利を奪い、王者優位で本番を迎えることになった。雪辱を誓うボディガーは前日会見で「普通にやってもおもんないんで、喧嘩を吹っかけてやろうと思ってます」と宣戦布告していた。

　殺気立った戦い模様を予感させたが、以外にも正攻法の攻防が展開された。主導権を握ったのは挑戦者。崔がねちっこくスタミナを奪いにかかっても、スピアーで流れを引き寄せ、串刺しラリアット、ショートレンジラリアット連打、バックドロップの連続攻撃で巻き返す。崔がエルボー合戦に持ち込んでも左右のハンマーパンチで返り討ちにし、カカト落とし、バックフリップ、背面式ダイビングエルボードロップで一気にたたみかけた。

　崔もトップロープからの雪崩式ブレーンバスターで叩き落として反撃。赤川鉄橋をぶち込んだが、続く那智の滝はボディガーが不発に終わらせた。すかさずスピアー、ラリアット、ハイキック、ラリアットの波状攻撃で完全に崔の動きを止めると、必殺のバウンスを爆発させて3カウントを奪った。

　ボディガーが崔にリベンジ。地元・大阪のビッグマッチでアジアヘビー級王者に輝いた。全日マットにおけるシングルベルトはこれが初戴冠。「これでシングルプレイヤーとしての株も上がる」と言い切ったボディガーは「どんどん誰でも挑戦してきたらええ。全部跳ね返したる。オヤジのパワーさく裂や」と宣言。ビールをおいしそうに飲み、文字通り勝利の美酒に酔っていた。

【ボディガーの話】「獲ったぞ。あの崔領二から獲ったぞ。50のオッサンがやったったぞ。みたか。(地元でベルトを獲り、全日本でのシングル王座は初戴冠となったが?)全日本では世界タッグはナンボでもあるけど、シングルのベルトは初めて。これでシングルプレイヤーとしての株も上がると思うんで、どんどん誰でも挑戦してきたらええ。全部跳ね返したる。オヤジのパワーさく裂や。今日はもう、うまいビール飲ませてくれ(とビールを飲む) あぁ、うまい! まぁ、そういうこっちゃ!」

【崔の話】「まぁ…年齢とかいろんな定説とかあるけど。現役で動ける限界とか、ああきたらこうくるとか、こうやったら盛り上がる、こうやったら勝てる、一流になるために何をするか。そんな理論はたぶんたくさん山のようにあると思います。けどね、Sweeperのメンバーもそうやけど、いざリング上でやるとなると相手も全力で向かってくるから、思い通りにいかない、思い通りに勝てない、思い通りに人気が出ない、思い通りな動きができない、それがプロレスかなと思います。ボディガーに対して、俺の方が若くて、ほぼ負けたことがなくて、正直、優位に立ってると思ったけど、これが勝負じゃないですかね。ここが彼のホームだとしても、俺のホームでもあるから、今回は言い訳もできないし。力道山先生から引き継いだものが、大木金太郎さんとか馬場さんに受けわたって、約40年で俺が受け継いで、それで次がボディガー。まぁ、そういうことでしょうね。勝者を称えるしかないでしょう。ありがとうございました」