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8/4【新日本】大阪沸騰…飯伏が内藤に激闘雪辱 ついにオメガ射程圏に

『戦国炎舞-KIZNA- Presents G1 CLIMAX 28』エディオンアリーナ大阪(2018年8月4日)
Bブロック公式戦 ○飯伏幸太vs内藤哲也

 G1大阪2連戦初日メインに据えられたBブロック公式戦で、飯伏が激闘の末に内藤を撃破。約1年越しの雪辱に成功すると同時に、ついに首位のオメガを射程圏にとらえる値千金の1勝を手にした。

 今年も同ブロックとなった飯伏と内藤。昨年の開幕戦(7・17札幌大会)では勝った内藤がその後の優勝につなげた。今年はここまで内藤1敗、飯伏は2敗。オメガの6連勝によってBブロック事実上の“レッドライン"は「3敗」となっており、飯伏としては後がない状況での激突だった。

 8・2博多大会での“前哨戦"では内藤が飯伏の左ヒザに集中砲火。その“アドバンテージ"を生かした内藤が、序盤から流れをつかんだ。開始直後こそ猛スピードかつハイレベルな先の読み合いとなったものの、内藤がエプロンサイドの攻防を左ヒザへの低空ドロップキックで制すと、そのまま徹底したヒザ殺しで主導権を握った。

 飯伏もなんとか低空ドロップキックをカウンターのフットスタンプで迎撃する離れ業で流れを変えてみせると、切れ味鋭いレッグラリアットやその場飛びムーンサルトで反撃。カウンターのフランケンシュタイナーで内藤を場外へと追いやるや、得意のバミューダ・トライアングルを発射。さらにはエプロンサイドの内藤をリング内からぶっこ抜く、“ここ一番"のスワンダイブ式ジャーマンを狙う。

 ところが切り抜けた内藤も、ミサイルキックやヒザを狙ったトップロープ超え式低空ドロップキックで戦況をひっくり返すや、変型足4の字固めでギブアップを迫った。

 必死に逃れた飯伏も、グロリアをハーフネルソンスープレックスで切り返して意地のエルボー合戦へ。内藤のツバで表情が変わり、久々に“ブチギレモード"のスイッチが入った飯伏は、飛びついてきた内藤をキャッチするや、両ももを抱え込んでの“人でなし式"パイルドライバーを狙う。

 ところが内藤も回転エビ固めで切り抜けるや、逆に飯伏の両ももを巻き込んでの逆“人でなし"弾でグサリ。場内が大きく沸くなか、トップロープにバウンドさせながらの強烈なネックブリーカードロップで飯伏をなかばKO状態に追い込み、デスティーノで仕留めにかかった。

 飯伏も反射的な右ハイキックで阻止したものの、内藤優位は変わらない。突っ込んできた飯伏を豪快にホイップしてコーナーに激突させた内藤は、コーナーに上ってトルネード式裏DDTを狙う。振り払った飯伏もコーナー上の内藤にオーバーヘッドキックを放つや、昨年の札幌で観衆の度肝を抜いた雪崩式パイルドライバーの構えに入った。

 それでも踏ん張った内藤は、逆に体を入れ替えて雪崩式リバースフランケンシュタイナーを敢行したものの、飯伏はこれを華麗なバク宙で切り抜けて着地。逆に猛烈なラリアットで内藤を吹っ飛ばす。場内も沸騰状態に達するなか、這うようにしてエプロンに逃れた内藤を蹴り飛ばすと、今度こそのスワンダイブ式ジャーマン発射に成功。強烈な一撃で盛り上がりをみせるなか、シットダウン式ラストライドからの“生ヒザ式"カミゴェを狙う。

 読んでいた内藤も、避けてスピーディに旋回式デスティーノを発射。続けざまに正調デスティーノの構えに入って逆転勝利か……と思われたものの、これを飯伏は上空でのリバース式垂直落下式ブレーンバスターで切り返すファインプレー。立て続けにボマイェのような低空ニーアタックを突き刺すや、間髪入れずに生ヒザ式カミゴェをぶち込み、大合唱とともに3カウントが数えられた。

 激闘に超満員札止めの場内が熱くそまるなかで、飯伏が1年越しの雪辱に成功して5勝目。マイクを握った飯伏は「大阪で初めてマイクを持つことができました。この大阪でもひとつ約束をします。このG1を優勝して、またここに戻ってきます。よろしくお願いします」と、地元・鹿児島メインと同じ約束を大阪のファンにも公約した。

 「一番うれしいのは内藤さんに勝ったこと。このG1を優勝すると言い続けてきてるんで、あとは優勝するだけ」。そう自らに言い聞かせるように語った飯伏。ちょうどこの日、6連勝中だったオメガが石井に敗れており、オメガとの直接対決を残す飯伏が、ついに盟友であり、ライバルでもある現IWGPヘビー級王者の背中を射程圏にとらえた。

 それでも「当日まで何も考えない。何も考えないことが優勝することに一番近いと思うんで、何も考えない」。周囲は見ずに無心で一戦入魂。次なる公式戦は8・8横浜大会でのタマ・トンガ戦だ。

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