8/8【新日本】オメガ加勢も飯伏およばず3敗目 トンガが総力戦で勝利強奪

『戦国炎舞-KIZNA- Presents G1 CLIMAX 28』(2018年8月8日)神奈川・横浜文化体育館
Bブロック公式戦 ○タマ・トンガvs飯伏幸太×

　ケニー・オメガの加勢を受けながらも、BULLET CLUB OGの介入に遭い、飯伏が痛恨の3敗目。土俵際まで追い込まれたものの、ブロック突破の可能性を残して武道館決戦を迎えることになった。

　5勝2敗の飯伏と2勝5敗のトンガがBブロック公式戦で対戦した。飯伏は内藤哲也と並んで2位タイ。首位のオメガを2点差で追走しており、ブロック突破に向けて負けられない一戦となった。しかし、トンガはこのG1でBULLET CLUB OGのメンバーを連日乱入させて反則暴走を繰り返しており、不穏な空気を漂わせていた。

　花道から登場した飯伏を背後からトンガが襲撃して波乱の幕開け。ペースを掴んだトンガは場外戦でも、リング上でも飯伏を一方的に暴行した。

　完全に後手に回ってしまった飯伏だったが、歓声を浴びると奮起。カウンターのドロップキックを皮切りに、レッグラリアット、その場飛び式ムーンサルトプレスと畳みかけた。トンガは変則的なロープワークからドロップキックを放ったものの、飯伏はすぐに逆転。ハーフネルソンスープレックスで引っこ抜く。三角飛び式ケブラーダこそ阻止されたが、場外戦になると2階スタンド席に1人で移動。手すりに飛び乗り、ケブラーダを浴びせた。なりふり構わぬ攻撃に「飯伏」コールがこだまする。

　リングに戻ると、飯伏は再びコーナーに上がるが、ここでタンガ・ロアが乱入。ダイブを防ぐ。息を吹き返したトンガは、リバースガンスタン、ヴェレノと大技ラッシュ。飯伏の大ピンチに場内は騒然となった。「飯伏」コールを浴びると、試合を立て直した飯伏はカミゴェを予告したが、またまたロアが場外から足を引っ張って介入。何とかトンガのガンスタン狙いを振り払ったが、その勢いでレフェリーと交錯してしまい、リング上は無法地帯に。

　飯伏は気にせずシットダウン式ラストライドで勝負に出るが、今度はバッドラック・ファレが乱入。数にものを言わせて飯伏を暴行する。すると、盟友を助けるべく、第9試合に出場するオメガが花道から救出に登場。ファレにVトリガーをぶち込むと大歓声を浴びるが、ロアのスピアーに吹き飛ばされてしまった。

　勝負を捨てない飯伏はロアを蹴り倒すと、トンガにはラリアットを一閃。再びカミゴェの構えに入るが、そこでトンガが狙いすましたガンスタンを今度こそ敢行。波乱の一戦を制した。

　トンガがBULLET CLUB OGの総力を使って3勝目を獲得。優勝を目指す飯伏にとっては痛恨の3敗目となった。試合後、BULLET CLUB OGは第9試合を控えるオメガをパワーボムで暴行する。しかし、ハングマン・ペイジとチューズ・オーエンズがパイプイス片手に救出に乱入。すると、トンガたちは付き合わずに、リングをあとに。最悪の状況こそ阻止したものの、大ダメージを残す形でオメガは矢野通戦を迎えることになった。

　この敗北で自力勝利がなくなり、飯伏は意気消沈。「負けれない状況で負けてしまったんで。でも、可能性はゼロではないんで…。それに懸けるしかないですね」とうわごとのようにつぶやいた。

　その後、オメガが矢野に敗北したため、ブロック突破の希望を繋ぐ結果に。最終公式戦は8・11日本武道館。ここで盟友・オメガを下し、内藤がザック・セイバーJr.に敗れれば、飯伏がBブロック代表となる。厳しい状況に追い込まれた飯伏だったが、オメガとの一騎打ちに全身全霊で臨む構えだ。

【トンガの話】「ここで1つクリアにしておきたいことがある。水晶の如くクリアに、トンガクリーンにしておきたいことがある。いかなることをやってきても、俺は構わない。問題を起こしているのはお前たちのほうだ。より強いほうが生き残る。それだけだ。この世界は俺のものであり、ここにあるルールは全て俺によって作られている。お前たちはそれに従う羊なんだ。俺の名前はタマ・トンガ。この名前は、俺の父親であるキング・ハクからもらったものだ。この名前の価値がお前たちはわかってるのか? 偉大な父が名付けてくれた。そして、トンガは自分の母国を代表している男だと表している。その名前を持って、俺はここで戦っている。その世界の頂点に俺がいるのだから、俺の意見だけが大事なものである。バッドボーイは見世物じゃねえ」

【試合後の飯伏】
※コメントブースに座り込むと

▼飯伏「この負けは痛いっす…。可能性は?」

――今やっている矢野戦でオメガ選手が勝ったらなくなる

▼飯伏「負けれない状況で負けてしまったんで。でも、可能性はゼロではないんで…。それに懸けるしかないですね。それはこの試合でケニーが負けること…」