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8/11【新日本】TAKA譲りの“温存技”で歓喜の勝利 ザックが内藤の連覇阻止

『戦国炎舞-KIZNA- Presents G1 CLIMAX 28』東京・日本武道館(2018年8月11日)
Bブロック公式戦 ○ザック・セイバーJr.vs内藤哲也×

 ザックが今春ニュージャパンカップに続いて内藤を連破。TAKA譲りの“温存技"で制御不能なカリスマのG1連覇を阻んだ。

 連覇がかかる内藤は6勝2敗の首位タイで最終公式戦を迎えた。立ちふさがったのは、ここまで5勝3敗の“サブミッションマスター"ザック。前夜の前哨戦で内藤から徹底的に挑発され、珍しく感情をあらわにしたザックがゴングと同時に突っかけたものの、内藤もことごとくスカしてさらに怒りを煽った。

 とはいえその後は、ハイレベルな技巧勝負に。ザックが得意の寝技地獄に持ち込んでペースを握れば、内藤も深入りは許さずに逆にスピードで翻ろう。エルボースマッシュとバックハンドエルボーの激しい打ち合いも繰り広げ、ザックがグロリアを飛びつき式の三角絞めで切り返せば、内藤も追撃をトルネード式DDTや裏DDTで切り返すシーソーゲームが続いた。

 技巧勝負の均衡状態はさらに続く。内藤が張り手合戦で競り勝ってグロリアを放ったものの、ザックもデスティーノ狙いを腕へのオーバーヘッドキックで切り返す。負けじと内藤も浴びせ蹴りで突っ込んだが、ならばとザックもフライング・フォアアームを絡め取っての変型卍固めへ。長い手足を使ってエグく絞め上げ、武道館を大きくどよめかせた。

 必死に逃れた内藤も素早くジャーマンで投げ捨てて反撃し、今度こそのフライング・フォアアーム発射に成功。譲らぬザックもデスティーノ狙いをヨーロピアンクラッチで切り返し、さらに横入り式の回転足折り固めも繰り出してニアフォールを連発した。

 場内が熱気に包まれるなか、最後までスリリングな展開は続く。内藤のランニング式デスティーノを着地したザックが再び卍固めを狙ったものの、さらに切り返した内藤が旋回式デスティーノ発射に成功。一気に決定機を作り出すや、続けざまに正調デスティーノで仕留めにかかった。

 だが、素早く体を入れ替えたザックはTAKAゆずりの秘技・ザックドライバーで切り返し、これが完璧に決まって一撃で3カウントを奪取。TAKAと激しく抱き合って喜びを爆発させつつ、敗れた内藤を踏みつけた。

 G1前に“禅譲"を受けながらも温存してきた、TAKA譲りの新兵器を最後の最後で解禁。今年3月のニュージャパンカップ1回戦に続いて内藤を連破すると同時に、結果として内藤の連覇も阻止した。

 直接対決の関係上、優勝決定戦進出は逃したものの、オメガ、飯伏、内藤と並ぶ勝ち点12のBブロック首位タイで今夏G1を終了。完全に新日本のトップグループ入りを果たしたと言っていいザックは「精神的にはもう南国の島にいるような気分だ。ピナコラーダでも飲みながら、ゆるりとエンジョイしたいぐらいの気分だ。今日は内藤から1勝をあげ、内藤のファイナル進出を阻止したよね? 内藤はファイナルに行けるの? 行けないよね。それが自分がしたかったことなんだ。ムイビエン」とご満悦。マネージャーのTAKAも「一撃必殺ザックドライバーがあるからよ。今回、決勝には出れなかったかもしれねえけど、2人のチャンピオンを倒してんだ。これからのザックはよ、ただのサブミッションマスターじゃないからな。真のプロレスリングマスターだ。これからのザックは目を離せなくなるぞ」とさらなる躍進を予告した。


【試合後のザック&TAKA】
▼ザック「プレゼントをくれてありがとう。(日本語で)ドウデスカ? コモエスタ? 内藤、俺はスペイン語だって喋れるんだ。ムイビエン。今、精神的にはもう南国の島にいるような気分だ。ピナコラーダでも飲みながら、ゆるりとエンジョイしたいぐらいの気分だ。今日は内藤から1勝をあげ、内藤のファイナル進出を阻止したよね? 内藤はファイナルに行けるの? 行けないよね。それが自分がしたかったことなんだ。ムイビエン」

▼TAKA「散々、俺が開幕してから言ってきたよな。予告してきたよな。これがザックドライバーだ。この一撃に取っておいたんだ。こいつはただのサブミッションマスターじゃない。もうプロレスリングマスターだ。関節技だけじゃねえんだよ。一撃必殺ザックドライバーがあるからよ。今回、決勝には出れなかったかもしれねえけど、2人のチャンピオンを倒してんだ。そして、内藤。2連敗だな。これからのザックはよ、ただのサブミッションマスターじゃないからな。真のプロレスリングマスターだ。これからのザックは目を離せなくなるぞ」

▼ザック「TAKAが僕の側にいてくれれば全ては大丈夫なんだ」

【内藤の話】「今日のメインイベントは飯伏vsケニー。最高のお膳立てをしてしまったっすね。結局、このG1 CLIMAX、一度も単独1位になることなく終了してしまった。やはり、リーグ戦は9試合あるとはいえ、1敗の重みっていうのをスゲエ俺は感じたっすね。これでザック・セイバーから2連敗ですか。まあ、しかるべき場所でしっかりリベンジしたいと思います。それと昨日、某選手が夢っていうフレーズを使ってたけどさ、そのフレーズは俺のもんだぜ。このG1 CLIMAXを通じて、いろいろ課題も見えたしね。俺にもまだ夢の続きはあるから。その夢に向かって、これから先も俺は向上し続けますよ。まあ、それにしても悔しいな。とはいえ、まだ明日も試合があるわけでね。また明日、ここ日本武道館でお会いしましょう。アディオス」

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