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9/22【全日本】岩本屈辱の陥落 近藤が5年7ヵ月ぶり3度目の世界ジュニア戴冠、佐藤が挑戦表明

『第6回 王道トーナメント』福岡・博多スターレーン(2018年9月22日)
世界ジュニアヘビー級選手権試合=○近藤修司vs岩本煌史×

 岩本屈辱…近藤が5年7ヵ月ぶり3度目となる世界ジュニア戴冠を果たした。

 8・26流山大会で青木を破り、世界ジュニア初戴冠を成し遂げた岩本。2月のジュニアリーグ優勝戦で敗れている近藤を指名し、この日、初防衛戦を迎えた。8月のジュニアタッグリーグ公式戦でも近藤に苦杯をなめ、岩本は雪辱を誓っていたものの、最悪の結末が待っていた。

 まず主導権を握ったのは岩本だった。序盤から中盤にかけて、何度もヘッドロックでねちっこく絞め上げ、近藤が左足攻めで反撃し、バックドロップで突き刺しても、場外戦でラリアットを叩き込むと、ドラゴンスープレックスまで敢行した。

 ここから岩本は首へのピンポイント攻撃で流れを作った。変型ネックブリーカードロップ、ネックスクリューで狙い撃ちし、ニーアッパーで近藤をダウンに追い込む。ショートレンジラリアットを後頭部に叩き込み、近藤がジャーマン合戦に持ち込んでも、一本背負いで豪快に叩きつけた。

 だが、ここから近藤が盛り返す。すぐさま立ち上がってキングコングラリアットを叩き込むと、エルボー合戦を展開。岩本がラリアット、垂直落下式ブレーンバスター、ジャーマンで巻き返してもキングコングラリアットを叩き込んで流れを渡さない。岩本も裏投げを敢行し、ドラゴンスープレックスを連発して勝機を見出そうとしたが、孤高の芸術は近藤が首固めで切り返して決めさせず。すかさず後頭部にキングコングラリアットを叩き込んだ近藤は、ショートレンジラリアットを連打。意地で倒れない岩本にこん身のキングコングラリアットをぶち込んで熱戦に終止符を打った。

 岩本が初防衛戦で屈辱の陥落。近藤が2013年2月に第34代王者から陥落以来、5年7ヵ月ぶり3度目となる世界ジュニア初戴冠を果たした。が、近藤に感慨はなかった。試合後、佐藤が「このベルトは、世界ジュニアのベルトは、全日本ジュニアのベルトだ。全日本ジュニアを捨てたあんたが持っていいベルトじゃない。全日本ジュニアの佐藤光留が取り返す!」と挑戦を表明。受けて立つ構えを見せた近藤は、「全日本のジュニアのベルトっていったら世界ジュニア。その認識をお前らが持っているがために、このベルトは光を失ってるんだよ」と指摘。「世界ジュニアのベルトなんだよ。世界のベルト。わかるかオイ?」と全日ジュニア勢に釘を刺した。

 かつて全日ジュニアの絶対王者と称されたこともある近藤にとって、世界ジュニアは人一倍思い入れの強いベルトだ。それはカズ・ハヤシ、田中稔らとの戦いを通じて世界一のジュニアのベルトとのプライドを持てたからこそ。「最後にもう一回言っとくぞ。全日本プロレスじゃねぇ。世界のベルト。忘れるな」と念を押した近藤。全日ジュニアは至宝が他団体に流出と同時に、新王者から重い命題を突きつけられた。それに答えを出すためにも、佐藤は奪還するしかない。

【近藤の話】「佐藤光留が言ってることがもっともなのかな。でもそれはそっちから見える景色。こちらから見える景色、違うんだよね。全日本のジュニアのベルトっていったら世界ジュニア。その認識をお前らが持っているがために、このベルトは光を失ってるんだよ。世界ジュニアのベルトなんだよ。世界のベルト。わかるかオイ? 全日本ジュニアのみんなはその認識が足らないんだよ。世界のベルト、世界ジュニア。ジュニアの中で一番歴史が古いんじゃない? その認識を間違えるな。俺がずっと言ってることだ。いいよ、佐藤光留。挑戦受けますよ。どんなスタイルでもいいよ。俺が見ていたプロレスは格闘技系からデスマッチ系まで何でも見てるから。その資料がここ(頭)の中とここ(胸)の中にあるから。どんなスタイルでもいいよ。やってやる。最後にもう一回言っとくぞ。全日本プロレスじゃねぇ。世界のベルト。忘れるな」

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