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11/4【DRAGON GATE】反逆Ben-Kに大苦戦、吉野が薄氷のドリームゲートV4 PACと視殺戦

 『THE GATE OF DESTINY 2018』エディオンアリーナ大阪大会が4日、行われ、オープン・ザ・ドリームゲート王者の吉野正人がBen-Kと対戦。覚醒したかつての仲間に大苦戦を強いられた吉野だったが、最後は何とかソルナシエンテ改で勝利し、4度目の防衛を成功した。試合後、PACが吉野の前に立ち、視殺戦を展開。両者の対戦が浮上した。

 吉野は9・4大田区で、MaxiMuMの同門であり、長年のパートナーである土井成樹を撃破し、ドリームゲート王座V3を達成した。試合後、REDの面々が吉野を襲撃。9・6後楽園でMaxiMuMを裏切ったばかりのBen-Kが次期挑戦者に浮上した。吉野は「お前みたいなヤツは一瞬で弾き返したる」と制裁を宣言し、V4戦が決定した。

 王者らしい安定感のある試合運びで吉野がのっけから試合を掌握。ドリームゲート王座初挑戦となったBen-Kの左腕にダメージを重ねると、歓声を煽る余裕を見せる。しかし、Ben-Kのセコンドに付いたビッグR清水が場外から足をすくって介入。場外で吉野を暴行した。動きの鈍ったところで、Ben-Kが怪力を活かした腰攻めでペースを握る。吉野の抵抗をはね除け、しつこくベアハッグに固めて腰狙いを続けると、フロントスープレックスや水車落としで投げまくり、ミサイルキックを2連続で叩き込んだ。

 それでも吉野はBen-Kボムを阻止。何度も胸板に張り手を叩き込むと、Ben-Kに見せつけるかのように、ミサイルキックを2連発で突き刺す。Ben-Kはフルネルソンバスター、ぶっこ抜き式ジャーマン、串刺しスピアーと押し返したが、雪崩式ブレーンバスター狙いを踏ん張った吉野は、雪崩式スリングブレイドで切り返した。

 そして、トルベジーノからソルナシエンテに捕獲。必勝パターンでギブアップを迫る。一度は倒れ込んだBen-Kだったが、規格外のパワーで吉野を担ぎ上げると、そのままぶん回して脱出に成功。これで勢いを取り戻すと、スピアー、フルネルソン式フェイスバスターと畳みかけ、グラウンド式フルネルソンで絞めに絞めた。ロープを目指す吉野をドラゴンスープレックス、ジャーマンスープレックスで立て続けに投げ捨て、豪快なBen-Kボムで勝負に。

 客席からは悲鳴も飛んだが、吉野はギリギリでキックアウト。勝利を確信していたBen-Kはレフェリーに詰め寄ると、しばし呆然とする。気を取り直し、再びBen-Kボムを狙ったが、吉野はフランケンシュタイナーで阻止。絶叫とともに胸板に張り手を連発した。Ben-Kもエルボーを返して激しい打ち合いとなったが、王者の意地で吉野が競り勝つ。すかさず吉野はラリアットを一閃。Ben-Kもジャーマンで抵抗したものの、不死身の吉野はすぐに立ち上がり、トルベジーノを2連続でお見舞い。最後はソルナシエンテ改でBen-Kを何とか沈めた。

 Ben-Kの猛攻に大苦戦を強いられた吉野が、薄氷のドリームゲート王座V4。吉野はさすがにグッタリとした様子で動けない。それでもベルトを受け取ると立ち上がったが、その前にBen-Kのセコンドに付いていたPACが立った。かつてユニット・WORLD-1で共闘していた2人はしばし視線を交錯させる。しかし、PACは何も言葉を発さず、そのまま去っていった。

 ここで、マイクを持った吉野は、「この中でもBen-Kが勝つことでDRAGON GATEの新しい時代を切り開いてほしいと思った人もいてるかもしれないけど、俺は闘龍門から数えて18年、このリング一筋でやってきたんや。まだまだ若いヤツらに譲るつもりはないからな」と現役世代のプライドをあらわにした。

 今日は2018年最後の大阪大会となる。来年はDRAGON GATEの前身である闘龍門JAPAN旗揚げから20周年となる記念イヤー。吉野は「20周年は皆さんに感謝の気持ちを込めて、何かこのリングを動かしていきたいなと思っていますんで、ご期待ください」と予告。「DRAGON GATEは2019年、来年の20周年に向けて、まだまだ年末まで飛ばしていきますんで、皆さん、俺たちと一緒に盛り上がりましょう」と叫んで、大阪大会を締めくくった。

 バックステージで吉野はPACについて言及。「俺がベルトを受け取って、ひとり俺の横に立ってたな。このベルト、見ているヤツがいたな。俺の近くで。たまたまなのか、どうなのか。それはわからんけど、何かを感じたな」と語ると、「まあ、どうなるかわからんけど、俺は誰が来てもこのドリームゲートを譲るつもりはない」と対抗心を燃やしていた。

【吉野の話】「ベルトを見てもらったらわかる通り、1つ増えたな。Ben-Kの鍵が一番上に付いて、4つ揃った。ドリームゲートを4回防衛したぞ。まあ、リング上でも言ったけど、Ben-Kに声援が飛んでいたのは事実や。もしかしたら、大阪に来てくれたファンの人の中には、俺らの世代を超えて、あいつらに新時代を切り開いてほしいと思うファンもいたかもしれない。でも、俺もさっき言ったように、俺らは闘龍門JAPANからDRAGON GATEに変わって、このリング一筋で18年やってきたんで。これからもそれは変わることないやろう。Ben-Kとか、清水とか、Eitaとか、まだまだその辺に譲るわけにはいかんな。まあ、俺がベルトを受け取って、ひとり俺の横に立ってたな。このベルト、見ているヤツがいたな。俺の近くで。たまたまなのか、どうなのか。それはわからんけど、何かを感じたな。まあ、どうなるかわからんけど、俺は誰が来てもこのドリームゲートを譲るつもりはない。そして、来年は闘龍門JAPAN、1999年に設立してから2019年でちょうど20年を迎える。やっぱりね、20年は周年なんで、お祭り的なこともやりたいなと思っているんで。皆さんに喜んでもらえるような何か仕掛けをしていきたいなと思ってます。とりあえず、このベルトは防衛したけども、さっそく明後日は後楽園で6人タッグ4WAY。今度はチーム戦があるし。TRIBE VANGUARDも、NATURAL VIBESも、REDも4チームが揃う。リング上でも言った通り、正直、石田があそこまでやると思わんかった。本当にMaxiMuMの新メンバーとして加わってくれて。あいつも変わろうとしているものを感じたし、俺はあんだけ石田がやってくれたのは凄い頼もしかったんでね。これから石田もドンドンドンドン上を狙っていけるように。俺らも負けないようにするけども、あいつらが上を目指すって言うんだったら、俺らはドンドンあいつらのケツを押していきたいなと思います。次は後楽園で会いましょう。ありがとうございました」

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