プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

11/11【大日本】岡林が1年ぶりに復帰 同期・河上に惜敗も「ここからがスタート」

『両極譚〜RYOGOKUTAN〜2018』東京・両国国技館(2018年11月11日)
岡林裕二復帰戦=○河上隆一vs岡林裕二×

 岡林は約1年ぶりに左肩負傷から復帰。同期・河上に惜敗を喫したものの、復帰前と変わらぬファイトを披露した。「大日本プロレス、岡林裕二、恥ずかしながら帰ってまいりました。今日は負けてしまいましたが、ここからがスタートです」とファンにあいさつした岡林は、タイトル戦線への早期復帰を宣言した。

 岡林は昨年の10・15後楽園で右肩を負傷。「肩関節腱板損傷、脱臼後関節唇損傷」と診断され、長期欠場を余儀なくされた。今回は1年1ヵ月ぶりの復帰戦。記者会見で「調子はもう万全。120%でいけます」と力強く宣言した岡林は、2008年デビューの同期・河上と一騎打ちで激突した。

 ゴングと同時に突っ込んだ岡林はショルダータックルを一閃。河上を豪快に吹き飛ばし、「岡林」コールを浴びる。一旦場外に退避した河上がリングに戻ったところで襲いかかり、ハンマーパンチを前後から乱射。さらに、逆水平や串刺しラリアットなど欠場前と変わらぬ動きで畳みかけた。

 一方、河上は脇固めなどで岡林の利き腕である左腕を絞め上げる。苦もんの表情を浮かべた岡林をコーナーに押し込み、ピンポイントで肩にエルボーを連発すると、ハンマーロックに固めたままコーナーに投げつけた。岡林が逆水平で抵抗しても、河上は左腕を蹴り飛ばして鎮圧。しつこく左肩に一点集中攻撃を重ねた。

 苦しい時間が続いた岡林だったが、パワースラムで反撃の狼煙。ヒザをついた河上をブレーンバスターでぶっこ抜くと、絶叫しながら逆エビ固めで絞めに絞める。エスケープを許しても、重たい逆水平でどよめきを誘った。河上が再び肩狙いに動くが、岡林は雄叫びを上げて強引にアルゼンチンバックブリーカーで担ぎ上げる。ここでも河上は肩狙いで脱出を果たしたが、岡林は2連続でラリアットをぶち込み、決定機を掴んだ。

 バックに回り込んだ岡林はジャーマンの構えから無造作に投げ捨てると、ゴーレムスプラッシュで勝負に。だが、ヒザを立てて撃墜した河上はジャンピングアームブリーカーから腕固めに捕獲。三角絞めに移行した。岡林はパワーを活かして強引にぶん投げると、ラリアットを振り回すが、河上はカウンターのエルボーで譲らず。岡林の逆水平を受けきり、強烈なランニングエルボーを突き刺すと、ハリケーンドライバーから腕ひしぎ逆十字固めに捕獲し、ギブアップを奪い取った。

 復帰戦で同期・河上に惜敗。それでも岡林はマイクを持つと、「河上、何回でもやるぞ。始まったばっかりや。これが始まりや。何回でもやるぞ」と熱く宣言した。河上が「お前、本当に復帰戦かよ? 腕をへし折ってやるからまたこいよ」と返答すると、岡林もすぐさま「折ってみろ。やってみろ」と言い返す。そして、観客には「大日本プロレス、岡林裕二、恥ずかしながら帰ってまいりました。今日は負けてしまいましたが、ここからがスタートです。これからドンドンドンドン、ベルト戦線に食い込んでいきますので、これからも応援よろしくお願いします」とあいさつ。場内は大きな拍手に包まれた。

 バックステージでも「自分はこれを復帰戦だと思ってません。1年1ヵ月欠場してましたけど、復帰だと思って臨んでないです。ホンマにこれで勝って、セミのストロング(王座)に次、挑戦表明しようと思ってたんですけど、結果、負けてしまったんで」と悔しさをあらわにした岡林。それでも「でも、これからベルト戦線、ドンドンドンドン俺が食い込んでいきます。タッグもストロングも、ドンドンドンドン食い込んでいきます」と早くも視線を前に向けた。

【河上の話】「ああ、クソ。何とか勝った。復帰戦の相手に全部出し切ってた。強かった。もう大丈夫でしょ。またガンガンやろうよ。もう1年前の俺じゃないし。向こうも試合を見てただろうし、1年前の俺じゃねえなって触れ合った瞬間にわかったんじゃないの? あんな怪物に正面から行くほどバカじゃないんだよ、コノヤロー。指の1本ずつからへし折ってやるから。関節と言ったら、どこかの誰かが俺のことを付け焼き刃とか言いやがって、コノヤロー。その付け焼き刃で負けた関本に、もしてめえが負けたら、付け焼き刃以下だ、コノヤロー。俺は意地悪だから言っちゃうぞ、そういうことを。誰だか言わねえけど。とりあえず今日勝ったんで、もういいでしょう。機も熟したでしょ? ビッグマッチはないけども、次の挑戦者の候補でいいんじゃないの? いつまでも舐めるんじゃねえ、コノヤロー。とりあえずおめでとう。またやろう」

【試合後の岡林】
▼岡林「ホンマに悔しい。自分はこれを復帰戦だと思ってません。1年1ヵ月欠場してましたけど、復帰だと思って臨んでないです。ホンマにこれで勝って、セミのストロング(王座)に次、挑戦表明しようと思ってたんですけど、結果、負けてしまったんで。でも、これからベルト戦線、ドンドンドンドン俺が食い込んでいきます。タッグもストロングも、ドンドンドンドン食い込んでいきます。ホントに悔しい。あのエルボーはホンマ強烈や。欠場している時も河上とか他の選手をいろいろ見てきたんですけど。技とかね。でも、実際リングに立ってみたら、また違うんで。もっともっとこれからリングで試合に慣らしていって、早いうちにベルト戦線に食い込んでいきます」

――1年ぶりだったリングの感覚は?

▼岡林「リングに立つ前はきついんじゃないかなとか。前回欠場した時も復帰戦は凄くきつかったんで、そればっかり考えてたんですけど、今回は全然自分の中でもきつさっていうのがなかったので。絶対これはいけると思ったんですけど。こんなこと言いたくないですけど、この1年1ヵ月の欠場がやっぱり理由で負けたんじゃないかと思います」

――河上選手は「1年前と違う」と言っていたが、違いは感じた?

▼岡林「いや、スピードが増えてますね。そんな感じがして。自分の欠場期間があれだったのかもしれないですけど、凄いスピードがついて。悔しいです、本当に。それだけ。あとはもう、これからドンドン試合をずっと重ねていって。ベルトを…ストロングのベルトをもぎ取る勢いで、もっともっと伸ばしていきます」

――河上選手は左腕を集中攻撃してきたが?

▼岡林「右腕を怪我したんですけど、左利きなんで、自分は。たぶんそれだと思うんですけど。ラリアットも左なんで。でも、やっぱりなんだかんだ言っても試合数というか、欠場していたのが響いているかもしれないです。でも、あんまりそれは言いたくないです」

――タッグ王座に関しては、やっぱり関本選手と組んで狙う?

▼岡林「そうですね。それはもちろんです。戦いたい相手でもありますけど、やっぱり組んでもいける相手なんで。ドンドン行きます」

プロ格 情報局