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11/29【全日本】近藤に執念でリベンジ 岩本が2ヵ月ぶり世界ジュニア奪還、岡田表明拒否も「査定してやる」

『2018世界最強タッグ決定リーグ戦』愛知・名古屋国際会議場(2018年11月29日)
世界ジュニアヘビー級選手権試合=○岩本煌史vs近藤修司×

 岩本が2ヵ月ぶりの再戦で近藤にリベンジ。世界ジュニア王座奪還を果たした。

 9・22博多大会で岩本は近藤の軍門に下り、世界ジュニア王座から陥落。ジュニアの至宝流出を招いた。それでも近藤から指名される形でこの日、2ヵ月ぶりのリマッチを迎えた。

 背水の陣を敷いていた岩本は積極果敢に攻めの姿勢で臨んだ。開始と同時に近藤に殺到し、エルボー合戦を制すると串刺しラリアットで先制。動きが止まったドラゴンスープレックスで追撃すると、場外戦でもネックスクリューを敢行。ここから孤高の芸術への布石とばかりに首攻めに出た。

 近藤も場外DDTでお返しとばかりに首攻めを開始。守勢に回った岩本だったが、一本背負いで近藤の首にダメージを与えると、動きが鈍ったところにネックスクリューで追い討ち。近藤が低空DDT、ランサルセで巻き返しを図っても、キングコングラリアットはガード。雄たけびもろともエルボーを連発し、ニーリフトをお見舞い。キングコングラリアットをかいくぐって裏投げ、垂直落下式ブレーンバスターでたたみかけ、肩固めで絞め上げた。

 岩本の勢いが猛攻を生んだが、孤高の芸術を近藤がバックドロップで切り返してせき止められた。雪崩式ブレーンバスター、雪崩式変型ネックブリーカーで首に攻撃を集中された岩本は、キングコングラリアットをかいくぐった次の瞬間、後頭部にショートレンジ左ラリアットを被弾。ついにキングコングラリアットをモロに食らった。

 だが、岩本も意地。すぐさま孤高の芸術をさく裂させて逆襲に出た。ダメージが色濃くカバーに入れなかったものの、岩本は大外刈りを3連発して一気に勝負に出た。孤高の芸術を首固めで切り返されて冷や汗をかき、ラリアットを狙って突っ込んでも、キングコングラリアットで返り討ちにされたが、とどめを狙って突っ込んできた近藤を孤高の芸術で迎え撃ってシーソーゲームに終止符を打つ3カウントを奪った。

 互いを削り合う消耗戦の末、岩本が近藤に雪辱を遂げ、2ヵ月ぶりに世界ジュニア王座を奪還。第50代王者に返り咲いた。これまでジュニアリーグ優勝戦、タイトルマッチとシングルで2度敗れてきたが、ようやく近藤超え。陥落による屈辱にまみれたものの、「近藤修司にベルトを獲られて、そこからの1ヵ月半、いろんなことを考えることができましたし、近藤修司の発言でいろんなことを考えさせてもらいました」と言うように、それをバネに這い上がり、ベルト奪回を果たした。近藤との戦いを通じて「今回のここまでの道のりっていうのは自分の中で確実に力になってますし、確実に大きくなりました」と実感した岩本は近藤に感謝の意を評した。

 試合後にはさっそく岡田が挑戦の名乗りを上げてきた。「今、全日本プロレスの生え抜きのジュニアの選手は俺と北斗しかおらへん。ここしばらく全日本ジュニア生え抜き、そのベルト巻いた人全然いないんですよ。だから、実績がなくても全日本プロレス生え抜きの俺がそのベルト、次挑戦して、俺がそのベルトを腰に巻きます」とアピールしてきたが、岩本は「そもそもお前、今月23日の新木場でシングルで10分未満で俺に負けてるだろ。ここに何の実績があって挑戦表明してきてんだ? こいつの挑戦、受けません」と実績不足を理由に拒否。一方で「その代わり明日から全国各地でいろいろ試合あるだろ。チャンピオン自らお前を査定してやるよ。それで俺が納得いったら挑戦決定だ。ダメならもう一回イチからやり直せ」と検討の余地を残した。

 全日ジュニアの頂点という勲章と同時に、全日ジュニアをけん引する責任を再び背負った。「近藤修司がベルト獲った時に言ってた言葉、今の全日本ジュニアが一番弱い。そう言ってました。俺はそんなこと一つも思わない。そこだけ訂正させてもらいたい」と強調した岩本は「全日本ジュニアは強いんです」とキッパリ。それを実証していくためにも王者権限で「俺はヘビーの中でジュニアの強さを見せるのも俺は好きだし、いいと思う。でも全日本ジュニアをみせるんであれば、全日本ジュニアだけの試合を組んでほしい」と希望し、これまで以上のジュニア活性化を見据えた。陥落から2ヵ月で返り咲いた岩本が今度こそ中心となって全日ジュニアを高めていく。

【試合後の岩本】
▼岩本「やっと獲りました。今年の2月から近藤修司と当たることが多くなって、負けっぱなしで実力差も最初は感じてて、凄ぇイライラしてたし、むかついてたけど、初めてベルト獲って、初防衛戦で近藤修司に負けて、そこからの1ヵ月半、今日まで、これ獲るまでいろんなこと考えましたし、いろんなことイメージしてきました。結果、俺は近藤修司に感謝してます。初めてベルトを獲った時は、初めてというのもあって、自分が何とかしなきゃって背伸びしてた部分、普段の自分を隠して着飾ってた部分ありましたけど、近藤修司にベルトを獲られて、そこからの1ヵ月半、いろんなことを考えることができましたし、近藤修司の発言でいろんなことを考えさせてもらいました。ベルト他団体に流出させたこと、ホント所属としてやっちゃいけないことをやっちゃいましたけど、今回のここまでの道のりっていうのは自分の中で確実に力になってますし、確実に大きくなりました」

――これで全日ジュニアを引っ張っていく責任がのしかかるが?

▼岩本「近藤修司がベルト獲った時に言ってた言葉、今の全日本ジュニアが一番弱い。そう言ってました。俺はそんなこと一つも思わない。そこだけ訂正させてもらいたい。俺が移籍してきて、ここにたどりつけてるということは、今いる全日本ジュニアがいるから、今いる全日本ジュニアと戦ってきたから、今俺がこれを持って、ここにいる。全日本ジュニアは強いんです。全日本ジュニアを活かさなくちゃいけない。てなると俺はヘビーの中でジュニアの強さを見せるのも俺は好きだし、いいと思う。でも全日本ジュニアをみせるんであれば、全日本ジュニアだけの試合を組んでほしい。これはチャンピオンの権限として言わせてもらう。地方の試合でもいい。ジュニアだけで試合を組んでくれ。そしたら全日本ジュニアが凄ぇってなるだろ。全日本ヘビーの中でジュニアが頑張ってるじゃないんだよ。ジュニアも光っていかなきゃいけないんだよ。目立っていかなきゃいけないんだよ。全日本ジュニアでジュニアの戦いをみせて、全日本ジュニアが凄いってことを俺が筆頭にやっていきたい。そう思う。だから岡田の挑戦、いいと思う。いいと思うけど、実績ねぇだろって。先週、新木場で俺に負けてるだろ。どのツラ下げて挑戦表明しにきてんだ。その気持ちだけは買ってやるよ。明日から俺のチャンピオン自ら査定だ、査定」

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