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12/11【全日本】暴走大巨人連覇ならず ザ・ボンバーが平成最後の最強タッグ制覇

『2018世界最強タッグ決定リーグ戦』東京・後楽園ホール(2018年12月11日)
「2018世界最強タッグ決定リーグ戦」公式戦=○ディラン・ジェイムス&ジョー・ドーリングvs諏訪魔&石川修司×

 暴走大巨人の連覇ならず。ジョー&ディランのザ・ボンバーが平成最後の最強タッグを制覇した。

 1ヵ月近くにわたって激闘が繰り広げられてきた平成最後の最強タッグもいよいよ最終戦。5チームが首位タイの混戦模様で迎えたこの日、真霜&KAI、The End、秋山&大森がことごとく黒星に終わり、メインに組まれた暴走大巨人とボンバーの一戦が事実上の優勝決定戦となった。

 大型チームの激突は往年の最強タッグを想起させるような激しい肉弾戦となった。先にペースを握ったのはザ・ボンバー。右肩に爆弾を抱える石川を場外戦に引き込んだディランが逆水平を打ち込み、リングに戻っても逆水平を振り回す。ならばと暴走大巨人は諏訪魔が串刺しラリアット、石川がニーリフトの連続攻撃からサンドイッチラリアットを決め、石川がコブラクラッチで絞め上げると、諏訪魔も万力スリーパーでジョーを分断。獲り逃しても、石川がファイアーサンダーで突き刺して勝機を作った。

 続くジャイアントスラムが不発に終わって流れが変わった。ディランがショートレンジラリアットで石川をねじ伏せ、諏訪魔が飛び込んでもジョーがスパインバスターで返り討ち。ディランがラリアットの打ち合いに競り勝ち、ボンバードライバーを諏訪魔が阻止しても、ジョーがレボリューションボムで叩きつけて撃退した。

 孤立した石川もドラゴンスープレックスで食い下がったが、ディランはカウンターラリアットで返り討ち。串刺しラリアットを連発し、もう一発ラリアットでなだれ込む。石川がチョークスラムを阻止しても、ジョーがフライングボディアタックで鎮圧。すかさずディランがラリアット、チョークスラムでたたみかけて3カウントを奪った。

 この瞬間、暴走大巨人の連覇は夢と潰え、ジョー&ディランが平成最後の最強タッグで優勝を飾った。外国人チームの優勝は2005年のチーム3D以来、実に13年ぶり。個人としてはジョーが3度目(2007年パートナーは武藤敬司、2013年パートナーは諏訪魔)で、ディランは本格参戦から9ヵ月で初優勝となった。往年のガイジン天国を超える“ガイジン王国"を描くボンバーがそれに向けての結果を出した。

 ジョーが左胸負傷で一時欠場したが、その逆境を乗り越えての栄冠。しかもリーグ戦中はひた隠しにしていたが、左上腕二頭筋も負傷し、満身創痍だった。それでも「俺は優勝するために帰ってきた。その時点で俺たちがトップの得点だったからな。だから絶対にあきらめなかった」との思いで復帰。その中で支えとなったのがファンの応援だった。この日も万雷のジョーコールが後押し。ガンと闘病時にファンから贈られた寄せ書き入りEvolutionフラッグを持参して最終戦に臨んだのも感謝の表れだった。

 最強タッグを制した今、二人が見据えるのは当然、世界タッグのベルトだ。「もちろんイージーな相手ではなかったが、勝ったのは俺たちだ。次はもちろんベルトだ」とディランが見据えれば、ジョーも「俺たちはチャンピオンシップを望む。全てのタッグチームチャンピオンになる」と言い切った。

 一方、連覇を逸した暴走大巨人もこのまま引き下がれない。「何も出せなかったんだよ。完封負けしたような感じ」と完敗を認めた諏訪魔だが、「こっちから挑戦者に指名したいね。最強タッグのチャンピオンチームと世界タッグ王者。もう1回、やらせてもらいたい」とボンバーとのベルトをかけた再戦を見据えていた。

【試合後のジョー&ディラン】
▼ディラン「ジョー、サンキュー!」

▼ジョー「イヤァ! グレートチャレンジだった。俺たちをサポートしてくれたみんなに感謝する。ザ・ボンバー!」

▼ディラン「それに全てのタッグチームにも感謝している。特に石川&諏訪魔とはグッドファイトができた。もちろんイージーな相手ではなかったが、勝ったのは俺たちだ。次はもちろんベルトだ」

▼ジョー「その通りだ」

――ジョー選手は途中欠場したが?

▼ジョー「確かに欠場したが、俺は優勝するために帰ってきた。その時点で俺たちがトップの得点だったからな。だから絶対にあきらめなかった。誰も俺たちを止めることはできない。それは来年も同じだ」

―ー次の目標は?

▼ジョー「俺たちはチャンピオンシップを望む。全てのタッグチームチャンピオンになる」

――寄せ書き入りのEvolutionフラッグを持参したが?

▼ジョー「なぜかといえば俺がガンと戦っている時、たくさんのファンがサポートしてくれたものだからだ。その感謝の気持ちだよ。ビールはないのか!? アリガトー、サンキュー」


【試合後の諏訪魔】
▼諏訪魔「2連覇という夢は逃してしまった。このままじゃ引き下がれないよ、俺らだって。もう1回、ベルトを懸けてね、このけりはつけるしかないなと思います。もう1回だけやらしてもらって」

――ジョー&ディラン組の強さは感じた?

▼諏訪魔「1発1発がやっぱり重いし、あそこまで体力がある。俺は何もできなかったよ。俺が行く前に石川選手を畳みかけちゃったっていうね。悔しいよね」

――連係も出せずに終わってしまったが?

▼諏訪魔「何も出せなかったんだよ。完封負けしたような感じはしますね。ここまで一気に畳みかけられるなんて、今までないよ。暴走デストロイだって出してないし。いつもだったら繋いでくれて、こっちのペースになるんだよ。それがならないっていうのは。あのパワーに今日は負けたね」

――世界タッグ王座に挑戦してくると思うが?

▼諏訪魔「それはこっちから挑戦者に指名したいね。最強タッグのチャンピオンチームと世界タッグ王者。もう1回、やらせてもらいたいと。それはもう、今この場で。戻ったら、社長に直訴しますよ」

※石川はノーコメント

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