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12/12【全日本】岡田がデビュー2年で世界ジュニア初挑戦、王者・岩本は「制裁」予告

 1・2後楽園大会で世界ジュニアヘビー級選手権試合が決まった王者・岩本煌史、挑戦者・岡田佑介が12日、神奈川・横浜市の全日本事務所で会見。12・11後楽園大会で岡田に場外でKOされる屈辱を味わった岩本は、「もう一度下っ端からやり直してもらうように制裁を加えたい」と予告した。

 岡田の世界ジュニア挑戦表明を受けて、岩本による査定が続いてきたが、12・11後楽園大会での直接対決で岡田が場外でインターセプトを敢行。大の字となる醜態をさらした岩本は、「写真を見ても自分がダウンしてる状態で上からものを言われている。写真一枚見てもかなり屈辱的だなと思うので、これはキッチリ世界ジュニア挑戦という形を認めて、やり返さないと自分は気が済まない」と決め、報復を見据えている。

 世界ジュニアにかける一貫した気持ちは認めているものの、岩本は「最終的に僕が認めた形ですけど、初めて獲った青木さん、そして近藤選手より優れたものを彼が持ってるのかというところですよね。その脅威を感じる部分を昨日までの時点で自分は感じてない」と岡田恐るるに足らずと言わんばかり。「正直言わせてもらえれば負ける気はしない」と断言すると、「場外でのばされてしまうという醜態をさらされて、屈辱を味わったので、この借りはキッチリと返して、もう一度下っ端からやり直してもらうように制裁を加えたい」と妥協なき通告を口にした。

 対する岡田は2017年のデビューから2年で世界ジュニア初挑戦を果たす。「ジュニアヘビーでやっていこうと決めた時からこの世界ジュニアをずっと目指してやってきた」と言い切るほどジュニアの至宝ベルトへの思いが強く、「獲れるチャンスはすぐに獲っていかないと」という積極性で今回のチャンスをつかんだ形だ。岩本が指摘するように実績不足は否めず、岡田勝利を予想する声も少ないかもしれない。それでも「この挑戦を認めていない人たちをとにかくこのタイトルマッチで認めさせる意味の試合をしないといけない」と大方の見方を覆すつもりで、「今の状況だと僕はチャンピオンにふさわしい人間かどうかってところで、皆さん疑問だと思うので、試合でみせて、なおかつチャンピオンになる。これがベスト」と初挑戦・初戴冠を見据えた。

【会見の模様】
▼岡田「今日は足元の悪い中、お集まりいただき、ありがとうございます。Evolutionの岡田です。最強タッグシリーズ中の11月29日、名古屋大会での近藤修司vs岩本煌史のタイトルマッチのあとに、岩本さんがベルトを奪取して、そのあとに挑戦表明したんですけど、リング上では岩本さんにお前は品がない、実績がない、そんな奴にこのベルト挑戦させていいのかと。だから前哨戦を通して査定すると言われて、昨日の後楽園ホールまで何度か前哨戦やったんですけど、タイトルマッチが決まったということは、この査定を何とかクリアさせてもらったのかなと。いろんな人たちを認めさせて挑戦しなきゃいけない状況の中で、全員が全員認めてるわけじゃないと思ってます。それはお客さんも含めて、他の世界ジュニア挑戦を志願してる人たちもそうだと思うんですけど、それを押しのけても挑戦したいという僕の強い気持ちがあったんで、今回の挑戦受け止めてくれたことに感謝してます。当日は本当に熱い試合で、この全日本プロレスの世界ジュニアのベルトを岩本さんからかっさらいたいと思います」

▼岩本「第50代世界ジュニアヘビー級チャンピオンの岩本煌史です。査定試合という形でいくつかやらせてもらったんですけど、昨日の後楽園で場外でのばされてしまうという醜態をさらされて、屈辱を味わったので、この借りはキッチリと返して、もう一度下っ端からやり直してもらうように制裁を加えたいと思います」

――岡田選手の挑戦を受けたのは屈辱、怒りから?

▼岩本「そうですね。試合の権利はなかったにしても、場外でキッチリと技をかけられて、しばらく動けない状態にされてしまったっていう感じで。写真を見ても自分がダウンしてる状態で上からものを言われている。写真一枚見てもかなり屈辱的だなと思うので、これはキッチリ世界ジュニア挑戦という形を認めて、やり返さないと自分は気が済まないかなという気持ちになりましたね」

――昨日の後楽園で岡田選手の勢いは感じた?

▼岩本「勢いというか、挑戦表明した頃から気持ちの部分は変わってないと自分は思いますね。変わってないというところは僕、何回も言ってるんですけど、ズレてるので。でもそのまま自分の部分を貫いてきたのは評価していますね、自分としては」

――デビュー2年で世界ジュニア初挑戦にたどりついたが?

▼岡田「挑戦表明した時から僕が言ってることが、生え抜きの意地と言わせていただいてるんですけど、やっぱり僕が全日本プロレスに入って、全日本プロレスでデビューしたいという思いでやってきて。僕は体も小っちゃいですし、プロレスラー志した時からヘビー級でやっていこうというのじゃなくて、この体が小さい中でどういうプロレスラーというものを出せるかを示したいのがあってジュニアヘビーでやっていこうと決めた時からこの世界ジュニアをずっと目指してやってきた中で、この挑戦はかなり強引な挑戦の仕方なのかもしれないですけど、これで僕が実績作るまでキャリア重ねてコツコツやっていくっていうのは大事だと思うんですけど、獲れるチャンスはすぐに獲っていかないと。転がってるチャンスみすみす逃して、それで実績つくまでコツコツというのは、自分、不器用ですし、細かいことを丁寧にできるタイプじゃないので、獲れるものはチャンスを取っていこうと。強引にこの挑戦できたというのはよかったと思いますし、僕のキャリアでヤマ場だなというふうに思ってます」

――失礼ながら今回、岡田選手の勝利を予想する声よりも岩本選手防衛を予想する声の方が多いと思われるが、その下馬評を覆すと?

▼岡田「スポーツの世界って絶対というのはないと思うんですね。絶対に覆せるものもあるでしょうし、岩本さんが防衛すると思ってる人がホンマに10割となってるかもしれないけど、それを覆すからスポーツの世界は面白いと思うんで。特にプロレスはそういうのが体現できるものだと思うんで。この挑戦を認めていない人たちをとにかくこのタイトルマッチで認めさせる意味の試合をしないといけないし、そのためにベルト奪取したいなと思ってます」

――岡田選手の言う生え抜きの意地については?

▼岩本「生え抜きだから何なのかというのは、シンプルに僕は疑問に思いますね。生え抜きだと、あとから入ってきた僕ら、よそから移籍してきた僕らとの違いは何なのか。生え抜きだからベルト獲ったことによって何がどうなるのか、僕は疑問ですね。普通に強くて力があって影響力のある者がチャンピオンになると思ってるんで。そういう高みを目指してきた選手たちが集まった場所が僕は全日本ジュニアだと思うので。生え抜きにこだわる理由は何なのか疑問に思いますし、ちょっと聞いてみたいのがありますね」

▼岡田「全くこれは考えの違いなのか、価値観の違いなのか。僕が生え抜きにこだわっている一番の理由としては、なぜ全日本プロレスを選んだのかっていうところで。さっきもいましたけど、僕は全日本プロレスに入るってずっと決めて、過去のことを言うのは嫌なんですけど、警察官という職業を捨ててまでこの全日本プロレスに入ってプロレスラーやりたいと思ったんで。岩本さんは岩本さんで、別の団体で、その時の目標がどういうものだったかわからないですけど、世の中にいる全プロレスラーが自分が一番になりたいっていう思いでプロレスラーになってると思うんですけど、僕はそれが全日本プロレスにあると思って入って、で、全日本プロレスの生え抜きなんで、この世界ジュニアは全日本プロレスがPWFを通して管理してるベルトなんで、それが一番やと思ってるので、生え抜きの僕が獲るのがお客さんも納得すると思うんですね。ただ、今の状況だと僕はチャンピオンにふさわしい人間かどうかってところで、皆さん疑問だと思うので、試合でみせて、なおかつチャンピオンになる。これがベストだというふうに思って、生え抜きの意地というのを強調して言わせてもらいました」

――岩本選手は近藤選手からようやく奪還したばかりで、初防衛でコケられないと?

▼岩本「最初、自分がベルト獲って初防衛の時に、負けてる相手ということで近藤選手をハイリスク、ハイリターンを覚悟の上で選ばせてもらって、負けてしまった。今回は自分から選ばずに岡田選手が挑戦表明してきて、最終的に僕が認めた形ですけど、初めて獲った青木さん、そして近藤選手より優れたものを彼が持ってるのかというところですよね。その脅威を感じる部分を昨日までの時点で自分は感じてないので、正直言わせてもらえれば負ける気はしないですね。彼が青木さんだったり、近藤選手より優れた何かを持ってるのか、そういうものを出せてるのかという部分ですね。さっきの質問も生え抜きだから何なのかっていう答えが結局ふわふわしたままわからないままなんで。彼自身、ふわふわしたままで、挑戦することがゴールなんじゃないかなって僕は思ってますね。挑戦することが決定してひと安心してるのかなと。その気持ちの状態だったら俺は負ける気しないですね」

――王者の言葉を受けて?

▼岡田「今、気持ちふわふわっていうふうに言われてしまったんですけど、さっきも言いましたけど僕は不器用なんで、自分の思いというか意思を伝えきれてないというのは僕に問題あるのかもしれないけど、その分もリング上で体現できれば一番かなと。もちろんそういう思いっていうのを口でちゃんと伝える、それは絶対大事なことやと思いますし、それを伝えきれなかったのは僕に今、足りない部分だと思うんですけど、チャンピオンになったらそういう部分もガラッと変わるかなと。というか変えていかないといけない状況になると思うんで。負ける気がないとか、勝てる気しないとか、勝てる気するとか、そういうのじゃなくて、単純にこの世界ジュニアのベルトを今、岩本さんが持ってる。実際僕は岩本さんのことを凄いレスラーの方だと思ってますしし、本当に尊敬する先輩と思ってますから。その上を越したいから、こうやって言ってるだけで、別に岩本さんをどうこう、例えば憎いとかじゃなくて、岩本さんを尊敬してるからこそ、これからの全日本プロレスを自分たちで盛り上げていきたいからこそ、この挑戦に乗り切ったわけなんで。気持ちがふわふわしてるっていう部分は、リング上でふわふわしていないというのをみせられればいいかなと思います」