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1/3【全日本】2019年最初の三冠戦 宮原がKAIとの接戦制して薄氷V1

『2019 NEW YEAR WARS』東京・後楽園ホール(2019年1月3日)
三冠ヘビー級選手権試合=○宮原健斗vsKAI×

 2019年最初の三冠戦で、王者・宮原が接戦を制してKAIを撃破。薄氷のV1を果たした。

 昨年10・21横浜で4度目の三冠王座戴冠を果たした最高王者・宮原が初防衛戦に登場。2019年最初の三冠戦として、KAIの挑戦を迎え撃った。今年からDRAGON GATE本格参戦を予定しているKAIに対し、宮原は「この三冠ベルトは通行手形にならないんだよ。なぜならこれは最高峰の、プロレス界で最高峰のベルトだからな」と反応。格の違いを見せつけるべく試合に臨んだ。

 声援が真っ二つに割れる中、KAIがドラゴンスクリューなどで右ヒザ攻めに出て先制。しかし、宮原も負けじと首への一点集中攻撃へ。久々に解禁したスネークリミットなどを駆使して、主導権を握った。

 宮原は低空ドロップキックから側頭部へのドロップキックに繋げる得意パターンで追撃を狙うも、読んだKAIがジャンピングハイキックで撃墜。ここから挑戦者ペースに傾く。ロープを挟んだ状態からドラゴンスクリューを繰り出すと、たまらず場外に転落した王者にトペスイシーダをズバリ。ジャンピングハイキック、ジャーマン、トラースキックと怒濤の波状攻撃を浴びせて、「KAI」コールを巻き起こした。

 粘る宮原はパワーボムをフランケンシュタイナーで切り返すと、串刺しブラックアウト、ジャーマン、正調ブラックアウトと間髪入れずに畳みかけるが、それでもKAIは流れを渡さない。ヒザをキャッチすると、ドラゴンスクリューをズバリ。師匠・武藤敬司ばりに足4の字固めに捕獲した。エスケープを許しても、サンダーファイアーパワーボムで追い討ち。スプラッシュプランチャで勝負に出る。

 宮原はヒザを突き立てて何とか迎撃。垂直落下式ブレーンバスターに繋げる。KAIはカウント1でキックアウトすると、2人はエルボー合戦になだれこみ、試合はさらにヒートアップしていく。

 KAIのメテオインパクト、宮原のシャットダウンスープレックス、どちらも決まらず、スリリングな攻防が続く。ブラックアウトをキャッチしたKAIがファイアーサンダーに持ち込めば、宮原はメテオインパクトを阻止してジャパニーズレッグロールクラッチでクルリ。KAIがトラースキックを2連発でぶち込めば、宮原もブラックアウト2連発でお返しした。

 直撃を受けたKAIはそれでも倒れず、直伝雁之助クラッチで逆転の3カウントを狙うも、踏ん張った宮原がそのままジャーマンで投げ飛ばして勝機をたぐり寄せ、シャットダウンの体勢に。KAIは腕を取られまいと必死に反抗。首まで振って最後まで抵抗をやめなかったが、宮原はそんな挑戦者を完璧に引っこ抜き、何とか3カウントを奪い取った。

 2019年最初の三冠戦を制して宮原がV1。マイクを持って「2019年、最多防衛記録狙ってます。その新年一発目、皆様の最高のご声援のおかげで、無事V1達成しました」と宣言し、今年初めての「最高」コールで興行を締めくくった。

 「ことごとくKAI選手の畳みかけにあいながらも、何とかV1達成。2019年は俺にとって、そして全日本プロレスにとって歴史的1年になるであろう年だからな。一発目を無事防衛し、チャンピオンとして2019年のスタートダッシュを切れることが光栄に思う」と試合を振り返った宮原。挑戦者・KAIの三冠に懸ける思いを肌で感じ取ったようで、「KAI選手もこの三冠チャンピオンになってもおかしくない存在だと思うから。それは神様のみぞ知るって感じ…それぐらいの僅差だったね」と素直にその実力を評価した。

 次なる挑戦者については、リング上で「2019年、2月27日に宮原健斗生誕30歳を迎えます。宮原健斗ももう30歳。だから、20代最後になるかもしれない三冠戦、誰と戦うところを後楽園ホールの皆様は見たいですか?」と観客に問いかけたものの、「ちょこっと心の奥の奥を探ったらいるようないないような…。まだそんなところですよ」と具体的な名前は明言せず。「次に誰との戦いを見たいか、皆さん声をあげていただければ、それが宮原健斗の想像、想定を覆すものになるかもしれない」とファンの声に応える構えだ。

 「2019年は全日本プロレス、歴史的1年になるからな。プロレス界よ、楽しみにしとけ。宮原健斗イヤーだ」と宮原。最多防衛記録更新に向け、最高のスタートを切った。

【試合後の宮原】
▼宮原「ことごとくKAI選手の畳みかけにあいながらも、何とかV1達成。2019年は俺にとって、そして全日本プロレスにとって歴史的1年になるであろう年だからな。一発目を無事防衛し、チャンピオンとして2019年のスタートダッシュを切れることが光栄に思う」

――KAI選手からも三冠に懸ける思いを感じたが?

▼宮原「三冠戦というのはね、プロレス界最高峰の戦いだから。そうなるのは必然。そこからの話だからね。ただ、KAI選手もこの三冠チャンピオンになってもおかしくない存在だと思うから。それは神様のみぞ知るって感じ…それぐらいの僅差だったね」

――試合前のVTRでは「王者になるのを宿命づけられた男」として紹介されていた

▼宮原「その宿命はもう背負っているつもりなんで。その宿命か背負えるか、背負えないかのところでこのプロレス界の立ち位置は変わってくる。だから、俺はその宿命を体全体で受け止め、それを全力を賭して跳ね返るように生きてるから。全日本プロレスのエースとして、俺は先頭に立ってるからね。ただ、『全日本プロレスはこんなもんじゃない』と言ってこのチャンピオンになったその言葉は、あの日からまったく1日たりとも忘れたことはない。『こんなもんじゃない』というものは…人によって価値観というのは違うけど、俺が思う全日本プロレスの『こんなもんじゃない』という位置へ、俺が先頭で持って行くから。というか、持っていくことは前提の話で、行かなきゃいけない場所だ。行きたいじゃなくて、行かなきゃいけない場所の先頭として2019年も突っ走りますよ。プロレス界は宮原健斗イヤーになりますよ」

――リング上では次期挑戦者についてファンの声を聞きたいと言っていたが、宮原選手の中では決まっていない?

▼宮原「ちょこっと心の奥の奥を探ったらいるようないないような…。まだそんなところですよ。これからファンの皆様もガンガン声に出して、次に誰との戦いを見たいか、皆さん声をあげていただければ、それが宮原健斗の想像、想定を覆すものになるかもしれない。ファンの声で。ただ、2019年は全日本プロレス、歴史的1年になるからな。プロレス界よ、楽しみにしとけ。宮原健斗イヤーだ」

※KAIはノーコメント

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