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1/12【全日本】菊地料理でTAJIRIがGAORA王座V6 「そろそろ全日本内の人間と」

『やっぱりステーキ presents 2019 NEW YEAR WARS』宮城・夢メッセみやぎ西館ホール(仙台)(2019年1月12日)
GAORA TVチャンピオンシップ=○TAJIRIvs菊地毅×

 TAJIRIが地元・仙台で奮闘した菊地を下し、GAORA王座6度目の防衛に成功。「そろそろ全日本内の選手と」とV7戦を見据えた。

 昨年7月、秋山から奪取以来、スペル・クレイジー、藤田ミノルら強敵を相手に防衛を重ねてきたTAJIRI。この日はここ仙台出身の菊地を挑戦者に迎え撃った。挑戦を受けた理由を「ご祝儀」と定めていたTAJIRIだが、地元で奮戦をみせた菊地に思わぬ苦戦を強いられた。

 序盤から手四つによる力比べで探り合ったが、この時、に「威圧感がやっぱ凄かった。最初、圧倒されたんですよ、実は。なかなかいけなかった」という。それでもメキシカンストレッチで絞め上げたかと思えば、回転十字固めで丸め込んだりとかく乱にかかり、場外戦でも徹底的に痛めつけた。

 ここから菊地が底力をみせた。ロコモーション式ブレーンバスターでTAJIRIの動きを止めると、狂ったように倒れ込みヘッドバットを連発。ジャーマンが不発に終わってもゼロ戦キックを放ち、場外戦でもお返しとばかりに客席に投げつけた。

 だが、最後はTAJIRIがまさった。菊地とレフェリーを交錯させて無法地帯を作ると、スパイダーフロントスープレックスを狙う菊地に赤、緑と毒霧を立て続けに噴射。顔面への低空ドロップキックで追い討ちをかけると、最後はバズソーキックをぶち込んで3カウントを奪った。

 TAJIRIが菊地を退け、GAORA王座6度目の防衛に成功。その座を盤石とした。この一戦を通してTAJIRIが体感したのは元全日本・菊地の底力。「昔の馬場さんの全日本でホント地に足ついた根っこの太いプロレスをちゃんとやってきた人はまだできるんだなって」と一目を置いたTAJIRIは、「あの時代を生きてきた、未だに生き残ってるレスラーなんだから、実はホントに凄いんですよ。昔の全日本で活躍して未だにやってる人たちというのは。そのぐらい凄い団体だと思ってるんで全日本は」と敬意を表した。

 藤田戦に続き、この1月に2度のタイトルマッチを突破。今後もTAJIRIは挑戦者を募るスタンスだが、一つ希望がある。それは「ずっと外部の人間としかやってないじゃないですか。そろそろ全日本内の人間とやっても。そろそろ誰か出てきてほしい」というものだ。藤田を退けた試合後、「俺はこの選手ならいいんじゃないかなっていう。次、もし俺からこのベルトを奪って、全日本プロレスを盛り上げることができるとしたら、この男じゃないか」と発言していたが、その選手こそ全日本内にいるという。TAJIRIはその男の名乗りを待つつもりだ。

【試合後のTAJIRI】
――菊地を下したが、いろんな意味で戦いづらい相手だったのでは?

▼TAJIRI「戦いづらい理由というのが何というか…」

※菊地がやってきて

▼菊地「今日はありがとうございます。完敗です。私は今、背負うものがあります。あなたにもあるでしょう? 今日はチャンピオンシップに挑戦ということは、俺にとって大変なことなんです。今回、挑戦しましたが、あなたに勝てませんでした。またの機会をぜひともチャンスください。あなたの近いところで見させてください、試合を。よろしくお願いします」

▼TAJIRI「ありがとうございました。ありがとうございました」

▼菊地「またお願いします!」

※TAJIRIと握手を交わすと控室へ

▼TAJIRI「戦ってみて凄くわかったことが一つあって、ああいうだらしなくしてるけど、実際はかしこいというね。今も狙って入ってきたんですよ。それが実は面白いんですよ、あの人は。それはいいんですけどね。これが天然だったら相当なものですよ。正直、僕舐めてたんですよ。過去2回この会場でやって何にもできなかった。それこそやめた方がいいんじゃない、この人って本気で思った。今日ね、一騎打ちで最初に手探りの状態あったでしょ。あの時の威圧感がやっぱ凄かった。そんじゃそこらのインディー上がりと違う。昔の馬場さんの全日本でホント地に足ついた根っこの太いプロレスをちゃんとやってきた人はまだできるんだなって。最初、圧倒されたんですよ、実は。なかなかいけなかったの。いこうとしても頭で止めるんですよ。ああいうのはね、なかなかいないですよ、今の若い子では。所々、まだまだ全然いけるんじゃないかなって。だからやりやすいプロレスって実はあんまりよくないんじゃないかなって。なんでも手が合いすぎるというかですね。だから俺は今日やってて勉強になった僕自身が。菊地さんとやらせてもらって。試合前は盛り上げなきゃと思ってああいうこと言いましたけど、ホントはあの時代を生きてきた、未だに生き残ってるレスラーなんだから、実はホントに凄いんですよ。昔の全日本で活躍して未だにやってる人たちというのは。そのぐらい凄い団体だと思ってるんで全日本は」

――菊地に攻め込まれていた時はどんな考えが巡った?

▼TAJIRI「ロモモーション式のブレーンバスターって下手な人にかけられると、次どっちに動かされるのかわからなくては慣れることもあるんですけど、そのぐらい相手をコントロールするのが下手な人もいるんですけど、実にうまかったですね。気づいたら回ってるんですよ僕。回されてる。力も強い。ちゃんと理にかなったものが残ってるんですね、馬場さん時代からやってる人というのは。そしてブレーンバスター終わって次の攻撃何だったか覚えてないですけど、そこへいく隙間は何もなかったですね。凄ぇ動かされてましたね。そういうところが全然、違う」

――戦前は「ご祝儀」と言っていたが?

▼TAJIRI「正直、わざと言ってますよ、そんなの(笑) 菊地毅ですよ。僕、大学生の時、マレンコとやってるのとか興奮してみてましたからね。やれるだけでうれしいんですよ、僕だって実は」

――火の玉小僧は偉大だった?

▼TAJIRI「そうですね、ええ。あれだけ体も悪いと思うんですよ。今日も会場やってきた時みてたんですけど、足を引きずるように歩いていて、それでも自分でプロレス以外の仕事もやりながらプロレスを続けてるじゃないですか。ホントに人間として強いんだと思います。あれだけ体が悪くてまだやっていて、仕事もちゃんとやって、まだこの世に生きてるって凄ぇって思うんですね」

――菊地を退け、今後も改めて挑戦者を募るスタンス?

▼TAJIRI「そうですね。けど、ずっと外部の人間としかやってないじゃないですか。そろそろ全日本内の人間とやっても。そろそろ誰か出てきてほしいなと。前回もある選手がこのベルトを奪ったら面白くなるんじゃないかなと言いましたけど、たぶんみなさんが思ってる人じゃないと思います。誰も当たらないと思います」

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