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1/17【プロレス大賞】MVP棚橋が松井珠理奈さんとエアギター共演、ケニーが「来年このステージに立てないかもしれない」 『2018年度プロレス大賞授賞式』

 「2018年度プロレス大賞授賞式」(東京スポーツ新聞社制定)が17日、東京・グランドプリンスホテル高輪・プリンスルームで行われ、受賞者10選手が出席。4年ぶり4度目のMVP受賞となった棚橋弘至は「2019年、ますますプロレスを盛り上げて、みんなの力でたくさんの方に知ってもらって楽しんでもらえるジャンルにしていきます」と誓い、SKE48の松井珠理奈さんとエアギター共演を披露。ベストバウトを獲得したケニー・オメガは「来年このステージに立てないかもしれない」と新日本離脱を示唆した。

 恒例のプロレス大賞授賞式が今年も盛大に執り行われた。式にはMVP=棚橋を筆頭に、年間最高試合賞=オカダ・カズチカ、ケニー、最優秀タッグチーム賞=諏訪魔&石川修司、殊勲賞=丸藤正道、敢闘賞=清宮海斗、技能賞=内藤哲也、新人賞=林下詩美、女子プロレス大賞=藤本つかさの10人が出席。2018年の顔が壇上にズラリと並んだ。また、SKE48の松井珠理奈さんがプレゼンターとして登場し、棚橋を祝福。花束を贈呈された棚橋は松井さんとエアギター共演を披露し、「プロレス、愛してまーす!」の叫びで授賞式を締めた。

 4年ぶり4度目のMVP受賞となった棚橋は1・4東京ドーム大会でケニーを破り、約4年ぶり8度目のIWGPヘビー級王座戴冠を果たした。完全復活を証明した逸材は壇上で「あきらめないこと」の大切さを訴え、「2019年、ますますプロレスを盛り上げて、みんなの力でたくさんの方に知ってもらって楽しんでもらえるジャンルにしていきます」と誓った。囲み会見で「4回獲った中で一番うれしい」と喜びを語った棚橋。「ケニー・オメガっていうのは全力疾走どころか、超無酸素運動のダッシュをベルト持ってる期間続けてくれたっていう。次、俺が何をすべきかっていうね。このキャリアにして新たなプレッシャーもある」としながらも、「それ以上に今は凄くやる気に満ちてます。2019年、どうなっていくんだろうなと思って、ホントにいい絵しか浮かばない」と燃えている。

 4度目のMVPは天龍源一郎と並ぶ最多タイ記録となった。席上で天龍に「MVPの回数並ばせていただきました」と報告したところ、「オイお前、抜かすつもりじゃねぇだろうな」と返ってきたという。思わず「並んでおきます」と返答した棚橋だが、IWGP王者として2019年の新日本、そしてプロレス界を盛り上げる覚悟だ。「この年始の段階で獲るって言いたくないんですよ」と言いながらも、「100点獲る時は宣言して獲るタイプなんで。結局、今年も獲ります」と言い切り、2年連続5度目のMVP受賞を見据えた。

 また、オカダとのIWGP戦(6・9大阪城ホール)でベストバウトを受賞したケニーも出席。新日本離脱がささやかれている中、「悲しいことは言いたくないんですけど、来年このステージに立てないかもしれない」と自らそれを認めるような言葉を口に。「世界で活躍をみせて、また大きい会場でベストバウトを必ずみせます」と誓うと、「また逢う日まで、グッバイ・アンド・グッドナイト」と別れと受け取れる言葉を残した。


☆東京スポーツ新聞社制定『2018年度プロレス大賞』受賞者

▼最優秀選手賞(MVP)
棚橋弘至(新日本)

▼年間最高試合賞(ベストバウト)
IWGPヘビー級選手権試合「オカダ・カズチカvsケニー・オメガ」(6・9大阪城ホール)

▼最優秀タッグチーム賞
諏訪魔(全日本)&石川修司(全日本)

▼殊勲賞
丸藤正道(ノア)

▼敢闘賞
清宮海斗(ノア)

▼技能賞
内藤哲也(新日本)

▼新人賞
林下詩美(スターダム)

▼女子プロレス大賞
藤本つかさ(アイスリボン)


【授賞式の模様】
▼藤本「本日はこのような素敵な賞をいただきまして、ありがとうございます。私はプロレスに出会えて人生得しました。喜怒哀楽をお客さんと一緒に共有できるプロレスが大好きです。なので、もっともっとたくさんの人に知ってほしい。そのためにもありとあらゆる手段を使って、今後もプロレスを広めていき、そして女子プロレスをもう一度、全盛期にしたいと思ってます。また、この賞は藤本つかさの名前でいただきましたが、アイスリボンの賞だと思ってます。なので今いるアイスメンバー、パパッとここに来てください。(壇上にアイスリボンの選手が上がると)皆さん、どうかどうかアイスリボンという名前は覚えて帰ってください。それではいきます。アイスリボンの合言葉です。プロレスでハッピー、アイスリボン!」

▼林下「皆さん、初めまして。スターダムの林下詩美です。今回、新人賞をいただけてとても光栄ですし、凄くうれしいです。ありがとうございます。今回、賞を獲れたのも応援してくれてるファンの皆様や、支えてくれている家族、関係者、全ての方のおかげで獲れた賞だと思っています。ありがとうございます。2019年、林下詩美はこのまま勢いを止めることなく、どんどん進んでいきますので、皆さん、どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました」

▼内藤「新日本プロレス、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン、内藤哲也です。今回はプロレス大賞・技能賞ということで、ファミレスでの食い逃げの技術が評価されたのか、もしくはただ単にこのプロレス大賞授賞式に内藤哲也を呼びたかっただけ。まぁ、そのどちらかだろうなぁと思ってましたよ。ですが、常に話題を提供し続けたことが選考理由の一つだと聞き、俺は素直にうれしかったです。ありがとうございます。次はああなるんじゃないか、いや、こうなるんじゃないか、そんなことを考えながら試合当日を待っていた、俺がプロレスファンの時、そんなことを思いながら試合当日を楽しみに待っていました。今でも俺はあの時の気持ちを大事にしてるし、忘れないようにしてます。俺が東京スポーツ岡本記者をファミレスに呼び出すのもそう。友達とファミレスでプロレストークをしていたあの頃の気持ちを忘れたくない。そういう意味では食い逃げされるとわかっていながら、毎回ノコノコとファミレスへやってくる東京スポーツ岡本記者には感謝してますよ。今年はぜひ社長も来ていただきたいですね。我々ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの聖地であるファミレスにご招待しますよ。それがいったいいつなのか、その答えはもちろん、トランキーロ! あっせんなよ。アディオス」

▼清宮「プロレスリング・ノア、GHCヘビー級チャンピオンの清宮海斗です。今回は敢闘賞をいただき、ありがとうございます。この賞、受賞を聞いた時は最初は凄く驚いたんですけど、昨年、僕がベルト奪取に向けてやってきたことに誇りを持って、今年はチャンピオンとして、ノアの顔として、応援して下さる皆さんと一緒に駆け上がっていきたいと思います。ありがとうございます」

▼丸藤「プロレスリング・ノアの丸藤正道です。この度は2018年度殊勲賞をいただき、誠にありがとうございます。2018年は自分にとって20年という年だったんですけど、今年21年目、さらに飛躍できるように努力していきたいと思います。ここ数年の東スポプロレス大賞のMVPをみてみても、やはり新日本さんの独占が続いてますので、僕たちも負けないように、しっかり頑張って、その成果を評価してもらえるように、皆さんの前で最高の試合をしていきたいと思います。2019年、よろしくお願いします。ありがとうございます」

▼諏訪魔「みなさん、こんにちは。全日本プロレスの諏訪魔です。このたびは名誉ある最優秀タッグチーム賞を受賞させていただき、ありがとうございます。2018年を振り返ると石川選手とタッグのベルトを持ち、石川選手と始まって、石川選手と終わった一年だったなと思います。この名誉ある賞をいただけたというのは、石川選手と常にどうしようか考えた末の結果だったと思うので、凄くうれしく思います。2019年はですね、暴走大巨人総決算の年という形に考えていきたいなと思うので、ぜひ来年もこの舞台に戻ってこれるように、また一生懸命暴れたいと思います。いろいろ騒がせたいなと思うんで、また本年もよろしくお願いします。ありがとうございます」

▼石川「全日本プロレスの石川修司です。2年連続ということで、このタッグ、この賞に恥じない戦いを2019年、諏訪魔選手とともにしていきたいと思います。自分の話なんですけど、去年、年末に母親が亡くなったんですけど、この賞をもらったよという話をした時、母親が声は出なかったんですけど、うなずいて喜んでくれたんで、この賞を捧げたいと思います。ありがとうございます」

▼ケニー「新日本プロレスのケニー・オメガです。ベストバウトありがとうございました。悲しいことは言いたくないんですけど、来年このステージに立てないかもしれないですね。なんですけど、世界で活躍して、世界で活躍をみせて、また大きい会場でベストバウトを必ずみせますので、東スポの大賞はここで最後ではないんだと思うんですけど、またいつかはベストバウトか、MVPか、技能賞か何か獲りたいと思います。また逢う日まで、グッバイ・アンド・グッドナイト。サンキュー」

▼オカダ「こんにちは。(反応がないと)こんにちは! 日本人はあいさつできないのかな? こんにちは! 新日本プロレス、レインメーカー、オカダ・カズチカです。盛り上がってますかぁ!? 5年連続賞金、失礼5年連続ベストバウトいただきました。ありがとうございます。5年連続獲った時に思い出したのが一つだけありまして、僕が若手の頃、ヤングライオンで雑用してる時にお客さんがほとんど入らない所で先輩が一生懸命試合をして、でもベストバウト獲れてなかったなと。そういう試合を僕は5年連続もできて、ベストバウトを5年連続獲れて、大変うれしく思います。ホントに若手の頃、新日本プロレスが一番だと思いながら、でもお客さんが入らずに、あまり盛り上がってはいなかったですけど、その気持ちは常にあって、未だにその気持ちがあるからこそ、こうやって5年連続ベストバウト獲れたんじゃないかなと思います。なので、まだまだこの新日本プロレスが一番という気持ちを持って、プロレス界に、新日本プロレス、ずば抜けて上がってきてますけど、もっともっともっともっと、新日本プロレス2019年も上にいきたいと思います。そしてみなさんの心に響くような試合を2019年もたくさんしたいと思いますので、よろしくお願いします。ありがとうございました」

▼松井「棚橋選手、MVP本当におめでとうございます。私はこれからもプロレスを愛していきたいと思います。棚橋選手の活躍をこれからも応援していきたいと思います。今日は本当におめでとうございます」

▼棚橋「改めまして、新日本プロレス、100年に一人の逸材、そして第67代IWGPヘビー級チャンピオン、そして2018年プロレス大賞MVPの棚橋弘至です。僕は小さい頃から勉強もできたし、運動神経もよかったんですけど、運動神経がいいといっても中の上。もしくは上の下ぐらいですね。で、野球をやっていて、プロ野球選手になるのが夢だったんですけど、それほどの実力もなくあきらめて。プロ野球選手になれないんだったら、プロ野球を扱う新聞記者になろうと思って大学を受験して、大学に入ったら大学教授になろうと思って勉強したんですけど、そこまで頭もよくなくて、またあきらめて。で、そんな時に夢中になったプロレス。本当にプロレスを知って生活が楽しくなったんですね。こんな面白いものがあるのかと。その思いがいつかプロレスラーになりたい、憧れが夢に変わる。そして入門テストを受けました。2回落ちました。将来、チャンピオンになって、MVPまで獲る棚橋を2回も落とす新日本プロレス。今、急に会社批判になってしまいましたけど、あきらめなくてよかったなと。そしてね、憧れてプロレスラーになったんですけど、思い描いていた将来はいつの間にかズレが生まれてきて、もう新日本プロレスに入ったらすでにスター選手だと思っていたら、そういうわけにもいかなくて。ファンの皆さんの期待にもなかなか応えられなくて、ブーイングももらっていた、いただいていた時期もあって、新闘魂三銃士と期待をかけてもらってた時期もあったんですけど、陽の目をみず。運動神経が中の上の棚橋がどうしたらこのプロレスの世界で生き残っていけるのか。ファンの皆さんの期待に応えて何をみせられるのか。1個しかねぇなと思って。あきらめないことだなと。その姿、その戦う姿勢、棚橋のプロレスに何かを感じてもらえたらという思いでやってきました。18歳の棚橋に『将来チャンピオンになってMVPもらえるよ』と言っても信じないと思うけど、あきらめずに続けること、それが僕の才能でした。2019年、ますますプロレスを盛り上げて、みんなの力でたくさんの方に知ってもらって楽しんでもらえるジャンルにしていきます。今日は本当にありがとうございました。じゃあ、このまま終われないんでね。エアギターします。前回MVP獲った時もやらせていただいたんですけど、せめて手拍子をお願いします。実は今日はもう1個用意してるんですよ(と松井さんをステージに呼び込んで渡す)。じゃあ新年2発目、元気よくいきます。(松井さんとエアギター競演を披露し)アンコールはちょっと待ってくださいね。改めて、2019年、プロレス界からエネルギーを発信していきましょう。ということで途中ですけど、じゃあ最後に、プロレス、愛してまーす!」

【授賞式後の棚橋】
▼棚橋「それでは今から棚橋の囲み会見を。質問がある方よろしくお願いします。ないようですのでMVPをいただいた感想を言いたいと思います。今回でMVPをいただくのは4回目になります。初めて獲った時ももちろんうれしかったんですけど、4回獲った中で一番うれしいです。それはチャンピオンベルトをね、なかなか巻けなくなって、ケガで苦しんで、なかなか浮上の目がみつからず、というのが2016年、17年と続いて、G1に関しては3年ぶりの優勝、IWGPのベルト約4年ぶりということで。この僕にとってその期間というのはどういう時期だったのかなって振り返ったんですけど、苦しみはもちろんあったんですけど、ここ3、4年だけでどんどん新日本プロレスの会場お客さんが増えていって、ワールドで視聴してくれる方も増えて、選手のテレビ出演なども増えて、今、チャンピオンになったら、また凄ぇ注目されてうれしいなって。凄ぇ漁夫の利じゃないですけどっていうね、やましい気持ちはなかったです。ホント純粋に僕の目にはこのIWGPが輝いて見えて。チャンピオンというのは武藤選手に昔、言われたんですけど、ベルトを持ってる期間、全力疾走する。そしてベルトを獲られたとしても、その獲った選手がまた全力疾走する。だからプロレス界はどんどんトップの選手が全力疾走を続けるから、目指すべきものでもあるし、盛り上がっていくんだってことをね。そういった意味ではケニー・オメガっていうのは全力疾走どころか、超無酸素運動のダッシュをベルト持ってる期間続けてくれたっていう。次、俺が何をすべきかっていうね。このキャリアにして新たなプレッシャーもあるんですけど、それ以上に今は凄くやる気に満ちてます。2019年、どうなっていくんだろうなと思って、ホントにいい絵しか浮かばないですね。ありがとうございます。何か質問があれば。全部言いましたかね?」

――2・11大阪でジェイとの初防衛戦を控えるが?

▼棚橋「第一歩でしょうね。そこ乗り越えるとNEW JAPAN CUPがあって、どんたくがあってって今、新日本プロレスの年間スケジュールというのは決まってきてるんで予定が立てやすいなと。だから僕としての年間スケジュールもみえやすいですね」

――ジェイを破ればマジソンが見えてくるが?

▼棚橋「そう、マジソン。マジソンやべぇ。超出てぇメインイベント。マジソン・スクエア・ガーデンの歴史に名を刻むチャンス。頑張ります」

――2019年もMVPを狙うことになるが、去年以上にハードルが上がるのでは?

▼棚橋「あんまり言いたくないんですよ。この年始の段階で獲るって言いたくないんですよ。何でかっていうと、2018年もまさか獲れるとは思ってなかったんで。こっちのパターンの方がうれしいっちゃあうれしいんですけど、僕の性格上、勉強してないといって100点獲らないタイプなんで。勉強してる勉強してると言って100点獲りたいタイプなんで。100点獲る時は宣言して獲るタイプなんで。結局、今年も獲ります。さっき天龍さんに『MVPの回数並ばせていただきました』って報告したら、『オイお前、抜かすつもりじゃねぇだろうな』って言われたんで。『並んでおきます』って。無言の圧力が。超えさせねぇぞって。お前超えるつもりじゃねぇだろうな、並んだままでいますって」

――昨日、横綱・稀勢の里が引退を発表したが?

▼棚橋「スポーツニュースだったりワイドショーとか、凄く感情移入してみてましたね。相撲という競技性のところで一度横綱に上がった人間はそうするしかなかったんだろうなっていう、凄く悔しい思いというか心中を察しましたね。僕もケガで苦しんだんですけど、こうやってね、今またチャンピオンに戻れてるってことはホントに幸運だなと」

――『さんま・玉緒のお年玉!あんたの夢をかなえたろかSP』が好評だったが?

▼棚橋「バズったね。いやぁ、ホントにツイッターのトレンドでも1位になってたし、ホントに素のリアクションというか、実際、撮影終了後に話したらめっちゃ棚橋ファンで、そりゃ84通も送ってくれるから。プロレスを楽しんでもらってるっていう認識はあるんですけど、こうやって具体的に手応えというか、みるとうれしくなりましたね」

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