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1/29【全日本】2・24横浜決戦へ会見 宮原20代最後の三冠戦は「運命」、諏訪魔は7度目の戴冠による「再構築」を宣言

 2・24横浜文化体育館大会で三冠ヘビー級選手権試合を争う第62代王者・宮原健斗、挑戦者・諏訪魔が29日、神奈川・横浜市の全日本事務所で会見。20代最後の三冠戦となる宮原は全日マットでの戦いの端緒となった諏訪魔とのV2戦を「運命」と定め、諏訪魔は「一回、宮原が築き上げたものを崩すと。そこから再構築していく」と7度目の至宝ベルト獲りによって全日マットに変化をもたらす構えをみせた。

 三冠挑戦を表明した諏訪魔は1・18横浜大会における6人タッグマッチで王者・宮原を直接ピンフォール。2・24横浜文体での挑戦を決めた。三冠戦線参入は2017年10・21横浜文体でジョー・ドーリングに敗れ、第58代王者から陥落以来1年4ヵ月ぶりのこと。満を持して頂点返り咲きに乗り出す。

 大きな動機はやはり暴走大巨人のパートナー、石川修司との“究極の5冠戦"を実現させるため。そしてもう一つは全日マットに新たな局面をもたらすことにある。今現在の全日本は三冠王座を4度戴冠してきた宮原がエースとして確固たる地位を築いているが、「宮原も宮原で30代になるってことは脂が乗ってくる。まだ30でベルトもこれから何回獲るかわからないし、回数もどんどん重ねていくかもしれないんだけど、一回区切りをつけなきゃいけないだろうと俺は思う。それが俺の役割」と決意したのだ。

 現在42歳の諏訪魔がもし三冠王者に返り咲いたとすると、時代が逆行するイメージを与えかねないが、諏訪魔の考えは違う。「一回、宮原が築き上げたものを崩すと。そこから再構築していくのがまたいいんじゃないか」と描くように、自身の三冠戴冠によって起こるであろう変化が今の全日マットに必要と考えている。「宮原も脂が乗ってきて強い、強くなってる。そう簡単に獲れるもんじゃねぇなって思ってる」と宮原を認めるからこそ、「ギリギリの勝負」を見据えつつ、「全盛期にシングルプレイヤーとして宮原の三冠ベルトに挑戦すると。それを奪って全日本プロレスをさらにかき回す。そういうことにチャレンジしたい」と誓った。

 一方、宮原は1・3後楽園で大熱戦の末にKAIを破って以来、2度目の防衛戦。2月27日に30歳の誕生日を迎えるため、この一戦が“20代最後の三冠戦"となる。だからこそ挑戦者選びは「95%固まりつつある、あと5%はファンの声で」と慎重を期していたが、「僕の20代最後の相手は誰かなと思った時に、胸の奥の奥では変わらずブレずに諏訪魔という言葉があった」というように、2019年最初のビッグマッチで、自身の節目の相手は諏訪魔しかいなかった。

 諏訪魔とは常に敵対する状況が続いてきた。その端緒は2013年9月の王道トーナメント1回戦だ。DIAMOND RINGを退団し、フリーとなった宮原が新天地に求めたのが全日マットで、その初戦の相手が諏訪魔だった。完膚なきまでに叩きのめされたこの時から全日本における宮原健斗の歴史が始まった。

 「王道トーナメント1回戦が横にいる諏訪魔。2013年、6年前ですか。それも舞台は違えど同じ横浜で、20代最後の相手も横浜で諏訪魔だと。これはもう運命かなと」。宮原は今回の三冠戦を“プロレス界の神様が決めたドラマ"と定めた。最高男にとって諏訪魔は特別な存在で、「自分の歴史を振り返っても要所要所で自分として忘れられない試合がこのカード」と言い切る。だからこそ、対諏訪魔を「ここ10年、15年の全日本プロレスの歴史上でも一番の極上カード」、「初めてメジャーというものを感じた瞬間があの2013年9月の横浜ラジアント、あの一戦だったですね。だからこの戦いは超メジャー級だと僕は思ってる」と表現し、「昔、全日本プロレスを観ていて、今観てない人にもみてほしい」と呼びかけた。

 宮原が20代最後の三冠戦を制し、王者として30代を迎えるのか、諏訪魔が最多記録を更新する7度目の戴冠を果たし、全日マットに大きな変化をもたらすのか。極上の戦いが横浜の大舞台で繰り広げられるのは間違いない。

☆2/24(日)神奈川・横浜文化体育館『2019 EXCITE SERIES』最終戦 15:00開始

▼三冠ヘビー級選手権試合
[挑戦者]
諏訪魔
(1/60)
宮原健斗
[第62代王者]
※宮原2度目の防衛戦


【会見の模様】
▼諏訪魔「久々にこの三冠ベルトに挑戦しようと思ってね、この場に座らせてもらってます。宮原が三冠王者としてやってきてると。頑張ってきてるのはわかると。ただ、ここで俺自身が三冠ベルトを宮原から獲って、全日本プロレスさらなる景色というかね。俺でずっとまた長期の時代を作ってやるんだってこともあるけど、もっともっと、どうなっちゃうんだ全日本プロレスと。そういう景色、一回、宮原が築き上げたものを崩すと。そこから再構築していくのがまたいいんじゃないかと思ってね、俺は今回、三冠のベルトに挑戦すると手を挙げさせてもらったという形になってます。挑戦するからにはベストを尽くしてね、いいパフォーマンスを見せて、攻めたプロレスをしたいなと思います」

▼宮原「この横浜文化体育館大会、2月24日。この宮原健斗20代最後の試合、そしてこの三冠戦。いったい誰が来るんだと僕自身も非常にワクワクしながらこの1月、2019年スタートを切ったんですが、このカードになるかと。これは確実に運命だと。20代最後。2013年、俺自身がプロレスラーとして一人で巣立った時に、忘れもしません。王道トーナメント1回戦が横にいる諏訪魔。2013年、6年前ですか。それも同じ横浜だと。舞台は違えど同じ横浜で、20代最後の相手も横浜で諏訪魔だと。これはもう運命かなと。僕自身が一人のプロレスラーとして旅立った時に、2013年がスタートして、いろいろな形が変わってこうやってまた横浜で戦う。20代最後に。これはプロレス界の神様が決めたドラマだと思ってます。これはここ10年、15年の全日本プロレスの歴史上でも一番の極上カードだと思ってるんで、プロレスファンの皆さん期待してください」

――宮原選手は「95%固まっている」と発言していたが、その95%は諏訪魔選手だったのか、それとも別の選手だった?

▼宮原「95%は横にいる対戦相手です。ただ、その流れで違う選手が名乗りを上げてきたりする中で、そればっかりはプロレスは生ものなんで、その流れに身を任せようと思ったんですけど、僕の20代最後の相手は誰かなと思った時に、胸の奥の奥では変わらずブレずに諏訪魔という言葉があったんで」

――三冠ベルトをかけて戦うのが2017年10・9後楽園以来だが、間が空いた分、待ち望んだ相手だった?

▼宮原「何かね、あの10月9日も俺にとってはプロレスラーとして非常に覚えている日で゛、同じ東京という地で、両国国技館で違う団体が同じ最高峰のベルトをかけてやって、そして俺ら全日本プロレスも舞台は違えど最高のベルトをかけてやるというところで、あの試合は僕が負けちゃってベルトを落とした試合だったけど、そういったものも自分の歴史を振り返っても要所要所で自分として忘れられない試合がこのカードかなと思ってます」

――諏訪魔選手は1年以上、三冠戦線から遠ざかってきたが、今回の挑戦は満を持しての心境?

▼諏訪魔「俺自身も三冠というものを当然、最高のものであるという意識もありましたけど、世界タッグのベルトの価値を上げるというまた一つの使命もあったんで、そちらに集中してた。また若いのも出てきてるのもあるしね。そういう意識もあったんだけど、俺自身の中に石川選手と究極の5冠戦をやりたいという思いもありますよ。そのうえでね、前に石川選手がベルトに挑戦した時、ダメだったのを見てるし、その夢を達成するためにも俺が三冠のベルトに久々に挑戦してもいいんじゃないかなという気持ちになりましたね」

――宮原選手は20代最後を強調しているが、40代の諏訪魔選手にはどのように聞こえる?

▼諏訪魔「40代って、あんたが40代って言うから逆に変な意識が植えついちゃうでしょ。プロレス界というか時代の流れというのはこの前も言ったけど、プロレス大賞の授賞式で若い奴が出てきてるなというのもわかったし、宮原より下の世代が出てきてるということにも俺は驚いたしね。ただ、年代どうこうっていうより、自分自身が暴れ回るっていうキャラクターもあり、じゃあ今、自分自身、役割って何なのかなっていうふうに考えたら、それは今の全日本プロレスは宮原より先のものをみせなきゃいけないんじゃないかなと思ったわけで。それは若い奴が自分の力で時代を動かしてぇなって思いもあるだろうけど、俺にも俺の役割がある。宮原からベルトを獲って、全日本プロレスこれからどうなっちゃうんだろうっていう。俺も三冠のベルト、長く持ってた時期ありますよ。1年ぐらい持ってたのかな。ただ、いつかは終わりが来るし、宮原にだっていつかまた次のステップにいってもらいたいっていう気持ちもあるし。ベストを尽くしてこの三冠のベルトを宮原から獲って全日本プロレスどうなるんだろうというふうな感じにしたいですね」

――40代の諏訪魔選手が獲ったら時代の流れと逆行する印象を与えるが、そうではなく新しい時代につなげる何かを起こしたいと?

▼諏訪魔「40代、40代言うなっつうんだよ(苦笑) 世代闘争っていうものに枠をとったら…世代闘争やったことあるけど、ケツは大変だよっていうのがあるよ。ただ、宮原の世代とどうのこうのというか、自分自身の20代最後の区切りという意識が強いかもしれないけどさ、俺は世代どうこうはあえて関係ない。だって俺より先輩のレスラーでも元気な人いっぱいいるからね。どんだけ業界をかき回すというところが重要だし、今一番、全盛期という言葉があるわけで、全盛期にシングルプレイヤーとして宮原の三冠ベルトに挑戦すると。それを奪って全日本プロレスをさらにかき回す。そういうことにチャレンジしたいなと。そういう意識でお客さんも観てもらいたいし、年のことなんか関係ない。まだまだ動ける。宮原も宮原で30代になるってことは脂が乗ってくる。まだ30でベルトもこれから何回獲るかわからないし、回数もどんどん重ねていくかもしれない。かもしれないんだけど、一回区切りをつけなきゃいけないだろうと俺は思う。それが俺の役割なんじゃないかなと思いますね。全力で挑みますよ」

――その区切りは宮原のためなのか、諏訪魔選手個人のためなのか、全日本のためなのか?

▼諏訪魔「全てじゃないかな。宮原自身、全日本プロレス、そしてファンに対してもそういう部分で、もっと先というのは見たいはずなんだよ。ここで俺がチャレンジしてそういうことしてみたいなと思いますね。ただ、宮原も脂が乗ってきて強い、強くなってる。そう簡単に獲れるもんじゃねぇなって思ってる。そこはギリギリの勝負にもっていくしかないなと思いますね」

――王道トーナメントの諏訪魔戦から全日本での戦いがスタートして諏訪魔選手を追いかけてきた部分があると思うが、この5年間の集大成をみせる?

▼宮原「そうですね。その前、言葉はいろいろ捉え方が違いますけど、僕は小さい会社にいたんで。全日本プロレスというものと比べたら小さい会社にいたから、やっぱりプロレス界というものを見た時に、メジャーというものを感じたのはあの2013年。メジャーとインディーって死語になりつつあるけど、俺の中ではあると思っていて。その一人のレスラーとして初めてメジャーというものを感じた瞬間があの2013年9月の横浜ラジアント、あの一戦だったですね。だからこの戦いは超メジャー級だと僕は思ってるんで。僕はあの時にメジャーを感じた一日でした」

――極上カード、超メジャー級と表現したが、諏訪魔選手との戦いを重ねてきたことで、そういう認識になった?

▼宮原「認識というより見ている人がそうだし、全日本の歴史を振り返っても、おそらくここ10何年って諏訪魔選手が三冠を獲ったり獲られたりしてる。歴代を見てわかる通り、たぶんここ10数年の歴史で最高峰のカードだと思うんですね。その三冠を巻く二人が歴史を振り返っても、これで盛り上がらないわけないというか。それが超極上だと思いますね。歴史を振り返って。歴代の名前を見たらわかる通り、ここ10年はそういった名前が、誰かに獲られて諏訪魔選手、誰かに獲られて諏訪魔選手、歴史がそうなってるんで。それはここ10年で一番の最高のカードだと思います。だからこそ、たくさんの人に見てもらいたいっていうのが本音のところですね」

――20代最後の三冠戦=30代の宮原健斗のスタートでもあるが、イメージはできている?

▼宮原「もちろん。もっともっとこの業界の中心に本当の意味でいこうと思ってるんでね。その中で20代最後という意味ではこのカード以外は考えられないぐらい僕のここ6年のプロレスラーとしての歴史を踏まえても、こうなる運命だったんだなと客観的にみて感じています。だから昔、全日本プロレスを観ていて、今観てない人にも見てほしいですね」

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